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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
フォーリーエンタークライシス星系の中心に位置していた白色の太陽が突然爆発四散した。
唐突に、そしてその場所、式典会場を警護していた両艦体は爆発にすぐに飲み込まれ式典会場のあった星は太陽の爆散の影響で一瞬にして大気が消失し、水が蒸発し、地上にいた者たちは一瞬にして死んだ。死んだとすらわからなかったと思われる。
中継を見ていた者たちの中で映像解析を得意とする者たちが、太陽に向かってミサイルが飛んで来ているのを確認した時点ですべての星が疑心暗鬼になった。
そして、星が2つ爆散したことで引力が消失し、二つは互いに存在を認識できなくなり、一つはこの世界から星ごとワープし消えた。
その場所にあったすべての物質が消滅した反動で宇宙に大穴を開け、のちにこの現象をこう呼んだ。
『ブラックホール』と。
もう一つ、ワープしてしまった惑星はその後、ドヴェルゴ星系で見つかったが、これがいけなかった。
彼らは無実だったかもしれないが、惑星がワープすることを誰も知らなかったので、彼らが星欲しさに式典会場を爆破してどさくさに紛れて星を奪取したと言いがかりをつけた。
そこからは醜い争いが絶えない世界になってしまった。
それから何百年過ぎたのだろうか。いつしか、戦争の理由を忘れ、憎しみに憎しみを上塗りするだけの虚しい戦いだけが続くことになる。
って、いうのが口伝になるんだけど、この後も聞く?ワープ現象これ以上出てこないんだけど、それにこの後のお話しって、4時間くらいあるよ」
本当に触りにして、最後の方にしか出てこない現象だった。
「大丈夫です。ありがとうございました。それで、発見した今回の天体についてはどうなったんですか?」
「ん~?新人君たちあーちゃんには今回は荷が重すぎるし私たちもそこまで面倒見れないから、ゼス惑星で調査に参加した航空隊の方たちを任命することにした。
それと、今回は全員、戦闘機で降下し、惑星内には自分の足で降りないように言い含めてる。何があるか怖いから」
「それが賢明だと思いますよ」
「あと、艦橋の交代は後5分くらいしたら交代要員が来るからもう少しだけ頑張って!」
「了解しました。艦長」
艦長たいへんだよな。最初から最後まで今回の旅はハードな気がするのに、この旅無事に成功するんだろうか?まぁ、成功しなきゃ俺たちが死んでるんだろうけどな。
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「艦長!先ほどの語りはどこで覚えた者ですか!!」
交代要員としてやってきた正規メンバーである本艦の副艦長が、いきなり怒鳴り込んできた。
「どうしたの急にそんなことを言ってきて、しかも私は艦橋でしか話してないと思うんだけど」
クリス艦長すら引くほどの勢いだったけど。ついでに艦長の語りは通信士の方が間違えて艦内通信をONにしていたとあとで艦長に謝っているところを目撃したとだけ追記しておく。
「先ほどの語り通りであればアレはその爆発四散した星の生き残りではないですか?もう少し詳しく分かりますか?」
あぁ、副長はさっきのクリス艦長の話を聞いて慌ててココにきたのか。納得。
「ん~。私のお爺ちゃんのそのお爺ちゃんが語り部で、お爺ちゃんが引き継いで、私の従兄の兄さんが語り部を引き継いでいたから私も詳しくは覚えてないのよ」
「そんな!」
「それに語り部の任を全うする従兄に話し相手で聞いてたら覚えただけだし。それと、星の生き残りは確かに存在するかもだけど、宇宙戦争が勃発してから終息するまでにその存在を発見した人はいなくて、前回の調査だって確証を得る前に気づいたら消えていたから本格的なことは分からないんだよ」
「それでもです。教えてください」
「端折っていいなら」
「重要な部分だけ教えて下さい」
そう、副長が言うが困った顔をするクリス艦長。
「わかった。えーと・・・・・ちょっとだけまとめるからあとででいい?」
「かまいません。ですが、できるだけ早めがいいんですが」
「わかってるけど、指示出さないとね」
「そうでした、現在ココにいる艦橋組は交代。ご苦労様でした。ですが、今一応コードイエローなので 待機室にて待機願います」
「『了解しました。副長にあとを引き継ぎます』」
「引継ぎました」
「あーちゃん、航海長が来たらこう伝えて、進路そのまま惑星軌道上3万キロ手前で惑星周回軌道に乗ってと。それと通信士に、そうね。未知の惑星を視認。これより調査開始します、って伝えるように言っておいてくれる?」
任された!
「わかりました。指示を出しておきます」
「じゃぁ、私少しだけ副長と話を詰めてくるからあとよろしくね」
「了解です!」
「さぁ、副長、後ろの会議室で話をまとめましょ、私もかなり長い話をまとめるのは大変だから手伝って」
「わかってますよ、艦長」
仮入隊員の習熟度 現在 ??%




