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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
「それにしても、やはり休日でも仕事になるんですね、艦長職というのは」
「まぁ、仕方ないんだけどね。ほかの船は、3交代制が永遠続いて、病気・怪我・港に停泊できない限り仕事だからね」
ホントに、ブラックな場所だと思うんだけどね。たまに働き過ぎで体調不良で過労死するけど、その過労死も時と場所を選べない環境のせいで艦に乗っている仲間にも悪影響を及ぼしてしまう、一種のテロに分類されるから怖い話だ。その場合、悪いのは過労死した人でなく、その上司あるいは船長かもっと上の人の責任になる。まぁ、なすりつけが起こるから私たち軍が派遣されるんだけどね。
「そう思うと私たちは幸運だったと思うべきなんでしょうね」
「ふふふ。昔はね3交代制が基本で、誰も何も思わなかったのよ。私が最初に乗艦した艦でさえそうだったんだけどね、4交代制を敷いているのは特殊特務大隊だけでね、特殊特務大隊から離れた人たちが今の4交代制を伝えたせいで3交代制の風潮が消えてるの」
「・・・・まるで私たちが発信元に聞こえるのは気のせいですよね」
「発信元よ。私と旦那の乗っていた船の初代コックさんが広めたそうだから」
「め、迷惑な。」
「そう思う?私はそれにだいぶ助けられたんだけどね。だって、こんな役職にさえつかなければ必ず一日は休みが貰えるからお肌や健康面に悪化の一途をたどらせずに済むんだよ」
「まぁ、それは確かに」
ピッピー。ピッピー。
あら、艦橋から通信?
「ちょっとごめんね。ハイ、クリスティーナです」
「(これは緊急の仕事が入ったのかな?)」
・・・・・。
艦長に通信が入る少し前。
「もうすぐ交代なんだから、気を引き締めておけよ。それに俺たちは新人を教えはしないかもだが確実に見られてると思って行動するようにな」
「わかってるよ、リーダー」
ん?なんだこれ
「わかってるならいいy」
「リーダー、レーダーに反応あり」
「よ。っとどうした」
「針路上に巨大な影をとらえました!」
影だと?おかしい。この先は何もない空間のはずだ。あるとすれば、永久牢獄とブラックホール。。。。ブラックホール?まさか
「おい、その巨大な影ってもしかして!!」
「天体です!ですがこのあたりのどの天体にも照合しません!」
何個か理由は思いつくがとりあえず
「艦長に通信する、直通回線を開いてくれ!」
「艦長、現在就寝中の可能性あり」
「一回目は普通に鳴らせ、ダメなら緊急コールを使用する」
「了解、鳴らします。・・・・つながりました!」
「艦長!こちら艦橋!緊急事態です。お休みの所申し訳ございませんが、今すぐに降りてきていただけますか!!」
っと、こんなことがあって、現在の艦長室に戻り、
「何があったの?」
「レーダーに巨大な影、天体のようですがライブラリの照合できず」
天体?ライブラリ照合できず?まさか・・・・いえ、そんなわけは。とりあえず
「降ります。・・・あーちゃん一緒に艦橋に行ってくれるわね?」
「もちろんです」
「艦長、入られます!」
「ご苦労様、報告を」
「艦長、何個か仮説はあるんですが、自分の中では一つしか思い浮かびませんでした」
「ナークシェリウム事件ね?」
「はい。やはり艦長もそう思いますか?」
「もうすぐブラックホールの近くで昔も同じ現象だとしたら」
「自分まだその時は10歳でしたがニュースで見ました」
「なんか、私が年寄りに感じる」
「と、とりあえずどうしますか?」
どうするか。本部に連絡しても星に降りて確認せよと言われるだけなんだけど。この艦、新人乗せてるから降りて調査するのは本隊所属の調査班だけに限ろうかしら。
「とりあえず、本部に緊急連絡。それと詳しい惑星のデータを集めて頂戴」
「わかりました。本部に緊急連絡。えーと、内容は『ナークシェリウム事件に酷似。指示を求む』そう伝えろ」
「了解しました」
さすがにこの班のリーダを務めるだけはあるわね、指示が的確だわ。
「艦長、本部から連絡です。調査を敢行せよ。星に降りて内外を調査せよと」
「やはり、同じようになるのね。以前調査したときは2人が船に戻れずに星を離脱してるの。ブリーフィングを開くわ、それと艦内にそうね、コードイエロー。第二種戦闘配備を発令して頂戴。それとブリーフィングが終わるまでは超過になるけど艦橋をよろしく」
「了解しました、艦長がお戻りになるまで艦橋を死守します。」
「そんな、死守まで行かないわよ」
「確かに、行きすぎましたね。ですが、了承しました、お気をつけて。
艦内に緊急アラートを、アラートを鳴らしたのちにコードイエローを発令」
「了解、艦内全体に緊急アラートを・・・・・続いてコードイエローの警告表示灯を点灯、艦内通信つながりました、どうぞ」
「こちら、艦橋。艦長指示で緊急アラートと第二種戦闘配備を発令しました。各員は所定の場所にて待機。ただし、メインクルーメンバーと惑星調査実績を持つ隊員はブリーフィングルームに至急集合してください。繰り返します」




