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よんだ?…よんでない

宣伝ですがこの小説は完結まで毎時間投稿します

08 俺の出番かな?



「ちぇーりぃー!」


タフラスと二人で校舎から出るとき、後ろからヘラが追いかけてきた



「おう、ヘラ」


「えっと、レックくん?に聞いたらサークル巡りするって聞いて…私も誘いなさいよ!」


「おぅ、悪い、一緒に行くか」


「うん!」


タフラスに近づく

「…なぁ、あの部屋大丈夫なのか?」

「女性レベルの魔力総量だと面白みのない部屋に映るようになってます」


バッチリなようだ

…あれな本が普通に落ちてるのはダメだと思う、棚入れでも買ってやろう


「なに?コソコソして」


「いや、ヘラはさっきの授業どうだったのかと思ってな」


「あー…よくわかんない?なんか驚きと同時に喧嘩売ったみたいになってて」


ヘラが軽く説明してくれる


虹色のモヤは迫る魔法に勝手に相対してくれるものらしいのだが


中心人物的な人の魔法も止めてしまって空気が凍ったらしい


逃げるようにこっちに来たようだ


「…それ、大丈夫か?」


いじめとかってそういう所から始まるんじゃないか?



「どう…だろう、モヤが勝手にやるから加減とかもなくって…」


ないというかやり方が分からないというか、だろうが



「…まぁ全員に気に入られることは無いだろうな」


「そんな…」


「いや、そういうもんだろ」


「そ、そうなの?」


そうなのぉ


「今日は取りたい授業はあるのか?」

「とくには…」


「なら、まぁ明日だな、いざとなったらでしゃばってやるよ…」


学校生活にそういうのは付き物だ

なんなら事前に菓子折りは用意してある


謝る前提の行動も予想している

…出番はもちろん無い方がいい



「…おふたりはどう言った関係なのですか?」


タフラスが首を傾げた

…なんか背が低いから弟っぽく感じるんだよな、タフラスって


「…ヘラ、どういう関係だ?」


「ん?ごしゅ……」


ヘラが凍った


「…………同じタイミングで転入した転校生同士、だよ」


ぐるぐる目だな、こりゃ

よく捻り出した、おれはそれに便乗しよう


「そういう感じだな」


「そうですねぇ、やはりこの時期は珍しいですもんねぇ…」


うんうんと頷くタフラス



「んじゃ、案内たのむよ」


「わっかりました!」





サークル練、またの名を部室練は運動場を挟んだところにあった



魔物分析、魔物研究、素材研究

武器鍛錬、防具開発、アクセサリー開発…


…なんか思ってたのと違うな



それぞれの部屋に行ってそこにいた人に軽く話を聞いていく


同時に転校生としての挨拶も兼ねている


近接武器、遠距離武器の学部の人とも話をした、男性が多かった訳だが、まぁ仕方ないか



「大体見て回りましたね…日もくれてしまいました」


「一緒に見てくれるとは思わなかったよ、あんがとなタフラス」


「いえ!僕も興味はあったんですが…魔法学部の男ってあまり歓迎されなくって」


「そうなのか?」


「あ、いえ、てきとういってました…ごめんなさい」


「まぁまぁ…ヘラは?やっぱアクセサリー開発か?」


「え、やっぱってなによ…確かに魔法学部が中心の活動だったけど…なーんかイマイチピンと来なかったのよね…チェリーは?」



「俺も思った感じではなかったな」



そもそも魔法世界は娯楽が機械世界と繋がるまでろくなのが無いことを失念していた


なら作るか?と言われればそういう訳にもいかない


理由は後で語るが結局生きるのに必死な俺たちはスポーツなどは難しそうなのだ



ならためになる研究系に入るべきか…?



そんな時にふと目に入った建物


「…あれはなんだ?」


「うん?…いえ、僕も知らないですね」


部活練から少し離れたところにある…


まるで、というかだいぶ趣きのある建物だ



ガラガラと引き戸を引いて中に入る


玄関からすぐに見えるのは…古い体育館のような場所


真っ先に思い浮かんだのは相撲などであった稽古場



「……たのもー」


そんな場所の中央に一人、瞑想している女性


…柔道?


来ているのはカスタマイズされた体操服



「…誰だ」


女性は立ち上がり音もなくこちらに歩いてくる


「おれは転校生のチェリー、こっちも転校生で…」

「へ、ヘラって言います」


「僕はタフラス、転校生じゃないよ」


「…何しに来た?」


「いや、趣ある建物だったんでつい中を覗いただけだ」


「そうか、なんだ…」


明らかに落胆する女性


「ここは?」


「…ここは去年廃部になった格闘部の跡地だ」


格闘部


「私はこの部に憧れて入ったのだがな、今年度からの武器至上主義の強化と部員の少なさから廃部となってしまったんだ」


「…ふぅん、ちなみにどんなことをやる部活だったんだ?」


「近接戦闘だ」


「…戦闘?」


「あぁ、武器が使えなくなったことを想定した訓練らしいな…私も遠距離武器学部だから…ただ一人で、ここであっただろう先輩たちの訓練を思い浮かべていただけだ」



あら、なんか悲しいね?



「……廃部なのか」


「あぁ、部員の人数によって活動費が出されるからな…残されていたノートによるとあらゆる武器防具、アクセサリーを使っての訓練とあった、それらは全て無くなっていて、あるのは建物のみ、手入れはされておらず、今年度の地図からも省かれていた」


悲しいなぁ



「ふぅん…面白そうだったのにね」


そこでヘラが口を開いた


「そちらの転校生はそう思うのか?」


「うん?あぁ、私か、私は研究とか細々したことよりかは…体動かしたいかなぁって」


…ほうほう



「…ヘラ、興味あったか?」


「まぁ、冒険者になったら武器に頼ってばかりじゃダメでしょ?」


…おい、それこの学園内でなるべく言うなよ?


「まぁ、分からんでもない、あまり言うなよ?


…なら、俺らだけでも活動していかないか?」


「なっ、おお!」

女性が目を輝かせて俺の手をとる

…がしかしへんにょりする


「いや、しかし武器になるものにアクセサリー、手入れなども含めて色々と金が必要になるんだ」



おいおい、逆に金で解決してしまうじゃないか


「金なら俺が出してやろう、こう見えてボンボンでな、建物の一つや二つの維持と色んな武器やアクセサリーくらい用意してやろう」


「おぉ、おお!転校生、なんという」


「おれはチェリーだ、お前は?」


「私はパルだ!良い奴だな!チェリー!」


そう言って抱きしめられた


「なっ!」

「わっ!」


「おわ!?」



パルはヘラの背と似たような背丈だ

俺の薄い胸板に顔を埋める


荒ぶるポニーテールが可愛いと思った



「パル」


どこからか叫び声が聞こえた

もしかしたら気のせいかもしれないが



パルも聞こえたのだろう、戦闘する者の顔つきだ



さて、新しく部活を作らない理由は後述と言った気がするな


研究が大事で、娯楽にあたってしまうスポーツを申請しづらい理由


「…実はヘラには言ってなかったな」


「……なにが起きるの?」



この学園は


でるんだ



「魔物狩りの時間だ」


引き戸を開けるとそこには…



ゾンビ、メダマ、その他魔物と呼ばれる生物たちがいた

サブタイトルをナンバリングの方から超変換してるんですけど今回「よんだよんでない」でいいのかな

…てか1話目だけ漢字使っちゃったや

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