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いざゆけすすもう、がくえんせいかつ!

06 これから始まる学園生活



お風呂イベントってやっぱりビンタのひとつでも貰うと覚悟していたが…


当然といえばそうなのだが奴隷の契約で主人に危害を加えることは出来ない


ヘラはうずくまるか逃げるかしか出来なかったらしい



「…いいお湯だったわ」


でもやっぱり拗ねた


「ごめんって」


うずくまったヘラを横目にお湯から上がってお風呂を譲った


下心的な話をすれば一緒に入ってちちくりあいたかった


でも現実だとなんか恐ろしさが増したので妄想の中だけにしました


ごめんて、ヘラ…



さっきからふしゃーと猫のように警戒しているヘラ

もしも一緒に入れとか命令してたら呪い殺されそうな勢いだ


その目も人によってはご褒美だぞ?





「学園って…相当広いのね、それに部屋もいい部屋」



そんなわけで翌日

既に寮の部屋に着いた訳だが


まず学園に入るのに瞬間移動?の魔法陣で移動した



私服で学園を歩いているからか、やはりチラホラ見かけた学生からは注目を集めた



寮の部屋も角部屋で二人で暮らすのは問題なさそうだ



「…明日から学園生活だ


学部?分類分けは武器種ごとで俺らは魔法武器だからスマンが同じ学部だ」



本当なら男の俺は剣でも買うべきだったのだろう

何をとち狂ったのか杖買っちゃったから…


一向にこの杖が反応する気配はないが

まぁ友達作るために通うから最悪赤点とかでもかまわんよ



「…チェリー」


ヘラが改まって向き直る

おおぅなんだ告白か?


そういうのは弱いんだ


「…ありがと」


直ぐにそっぽを向いてしまった



…あぁ、しっかり聞こえたぜ

学園生活に胸躍らせてワクワクしている表情が横顔から垣間見える


それだけでも馬鹿みたいに金を払った価値があるってもんだ


…これで悠々自適な老後生活は無くなったかもしれないけど


まぁヘラなら養ってくれるっしょ



…捨てられるかな、おれ?





「チェリー!起きなさい!今日から学校よ!」


ペシペシと頬をつつかれる、こそばゆい


「うぅ…あとごふん経ったら幼なじみが俺に馬乗りして起こしてくれるからそれまでぇ…」


「あんた機械世界出身でしょうが!」


掛け布団をひっぺがされた


体を更にゆすられる



「……はっ、今日から学校か」


「そーよ」


俺を起こしてくれたのは幼なじみじゃなくて奴隷のヘラ


既に制服に着替えておりいい匂いが漂ってくる


あ、いい匂いってのは食欲的な意味でね?

女の子的なほうじゃないよ?


「朝食作ってくれたのか?」


「ん?いいえ、あんたの担当のお付きの人が持ってきてくれたわよ、私の分もあるみたい、ふふ」


お、最近はニヤニヤばかりで見かけなかった強気な性格だな


素がこっちなのか?


いやはや名前をつける時に言い合ったのが懐かしい



「よし、ヘラ、食べさせてくれ」


口を開ける


「…へ、そ、それは命令?」


「いや?お願いだ」


「…ふ、ふん!朝ごはんくらい自分で食べなさいよ」


あーんしてくれなかったのは少し残念だが、断れるならそれはそれでいい


「わかった、ひとつ命令だ、俺らは同じ新入生だから、基本俺が言うことはお願いだと思え」


「…え、それっていいの?…その、断れちゃうわよ?」



「あぁ、断っていいんだ、同居してるが学生同士というスタンスで行きたい、ここに変な主従が見えると…友達ができづらくなったり、遠慮するかもしれないだろ?」



「…うん、あんたはそういう人よね、そういう所、好きよ」


ポロッとパンを落とす


だぁあ、こいつは!可愛すぎか!?


「あ、もう!汚さないでよね!」


ぷんぷんと怒っているがその表情はとても嬉しそうだ




二人で寮の部屋をでる


学生がチラホラと見え始め、寮から出ると校舎に向かって歩いている学生たちがみえる


「…俺たちの学園生活はこれからだっ!」



「ふふっ、何よそれ」


「景気ずけに言っとこうかと思ってな」


この数日目まぐるしく移り変わって、なんだかんだ宝くじの大金で人間不信とかにならずに済んだ


別に当たりたくなかったとかそういう訳では無いのだが


…ヘラと通う学校生活は


なんだか楽しそうだなって思ったんだ





魔法武器の学部の部屋の前に立つ


扉は開いておりちらりと見える様子は生徒が既に座っており壇上の先生の話を聞いている


いわばホームルームだろう


どの学部も似たり寄ったりの構造らしいが、教室の形はバウムクーヘンのような曲がり方で段々畑のような椅子の配列になっている



…男、すくねぇな

端っこに二人、どちらも周りから距離を取ってる

一人が中央


パッと見はそんくらいだろうか

端っこ二人の見た目…なんでフード被ってんのよ学校嫌いか?

全力拒否じゃん…



「チェリー、呼ばれたわよ!」


ヘラが駆け足気味に壇上に上がっていく


それを追うように俺も壇上に上がる


評価は…目線で判断しようと思ったがみんなヘラのランタンに持ってかれてるな


まぁ武器主体なら注視すべきは武器か



「ヘラっていいます、えっと、学園に通えるのを、楽しみにしてました!」


受けは良さそうだ


ちらりと先生、ヘラから視線が送られる


「チェリーっていいます、男っすけど、仲良くしてくれたら嬉しいっす」


中央の男性は頷いている、分かるよー的な感じか?

女性は…普通だな、ヘラに全部持ってかれるかな



一人、じっと見つめてくる女性が居た

…あ、いや、睨んでないか?


イベントか?なにかあるかい?



「うちでは特に席は決まってませんから自由でいいのですが…大丈夫ですかね?」



「ええ、そうみたいですね」


ヘラは女の子の集団にちょいちょいと呼ばれている、そしてその集団の元に向かっていった


俺は中央の後ろの方の男の元へ行く


「やぁ、歓迎するよ、チェリーくん」


「おう、よろしくな」


「僕はレック、魔法学部はその適正要素から男性が少ないからね」


やれやれといった感じで肩をすくめるレック


「あいつらは?」


フードの二人をみやる


「彼らは彼ら同士で相性がいいみたいでね…僕のことはあまりすいてくれなかったな」


「ふぅん、そっか…」


仲良くなる機会でもあればいいけど



「ところでどうして入学が遅れたんだい?」


遅れた、というのはこの学年の入学式が先月の事だったから、周りからは遅れたように見えたのだろう


「んぁー、割と複雑でな、今度飯でも食いながら話すわ…始まるのか?」


「ほぉ、それは楽しみだ…あぁ、今年からホログラム?という技術を使い始めていてね、授業も面白いのだよ」



先生の後ろに透明な板が現れ、そこに文字が描写されていく


…ホログラムは機械世界からの技術のひとつだが、教育機関に取り入れるほどになっているのか



案外授業も面白いかもしれない

作者は最近なろうは聞くんですよ、すると後書きも読み上げるので長いと放置できないんですよね

…つまりこのあとがきコーナーで毎時間くっちゃべるのって実は邪魔だったのかもと今更ながらに思いました

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