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ほしくず

11 スターダスト



オウギ先輩、タフラスと共に生徒会室に着いた



「失礼しまーす」


生徒会室にいたのは一人の女性

白髪をサラリと伸ばした…


ナンバーつーだったかな

あの水着みたいな白い下着の…じゃなかった、忘れろ


睨んできた人だ、うん、そっちで


「はい…おや転校生に…オウギさん、珍しい組み合わせですね」


「やーラッちゃんおひさ?」


「らっちゃんはやめてください」



「らっちゃん?」


「転校生、オウギさんの言葉は忘れなさい…私はラッセル、学園で二番目に強いの、敬意を払いなさい」


キリッとした雰囲気だがオウギ先輩とは相性わるそうね?


「あー、生徒会で一番お堅い人に当たっちゃったね」


コソコソとタフラスが教えてくれた


堅物なんだ…



「ラッちゃんはねースターダストの称号を貰った魔法つよつよの人なんだよー」


「オウギさん…まぁ、もういいです、あなたとは武器も相性が悪いのは知ってましたから…」



「ちょっとオウギ先輩、交渉なんですからいい印象与えないと!」

「あー、ごめんごめん、ついね?」



「…それで、あなたたちは何しにここに?」


「格闘部を復活させてくてですね…」


「ふむ…格闘部ですか…申請書は……まぁ特に不備はないですね…っ」


白い髪に青い目が綺麗だなぁ的な感じでラッセル先輩を見てたら急に目が見開いた


…おれしってる、なにか思いついた人の顔だ


「…そう、ですね」


急にソワソワし出すラッセルぱいせん


堅物どこいった?


「部長になるチェリーさんについてあまり情報がありません…審査、という訳ではありませんが、個人的に面談しようと思います」


「…めんだん?」


「えぇ、オウギさんと…タフラスくんは帰ってもいいですよ、格闘部としての活動を許可します、部長さんは場合によってはオウギさんになるかもしれませんが…それも面談次第です」



ふむふむ、オウギ先輩とタフラスを帰らせて……なんだ?殺されるのか?



「まぁどうせ奥の部屋で面談します、ほら、転校生、こっちに」



ぱたん、といつの間にか奥の部屋に消えていったラッセルぱいせん

その後ろ姿はウキウキしているように見えたのだが…



「オウギ先輩…」


「…いや、ごめん、私の知ってるらっちゃんじゃないからなんとも言えない」


「タフラス…」


「ごめんチェリー、僕は無力だ」



「ま、まぁ!格闘部はかくったし!生きて帰れよ!」


「やっぱり死ぬんすか俺!?」



そうやって二人に見送られた



「…タフラスくん」

「なんでしょうオウギ先輩」


「あんならっちゃん見たことある?」

「僕は講堂と朝礼だけですので…肩部のイメージだったのですが…」


「…堅物どこいった?」





バタンと扉が閉まる


「あら、そんなに警戒なさらないでください、ほら、どうぞ座ってください…いま紅茶を出しますね?知ってますか?紅茶、なんでも機械世界のものらしくって……」


奥の部屋はソファーなどが置かれているが偉い人をもてなすような部屋ではない、私物化しているとみていいだろう


「どうぞ」


「あ、ありがとうございます」


がちゃん



……いま鍵かわなかった?この人


「ね、ねぇチェリーさん」


「は、はい…」


ものすごい色っぽいめで見てくるラッセルぱいせん


堅物のイメージはない

むしろ色仕掛けのようにも思えるのだが


俺を狙う理由…


かね…なのか?


宝くじ!?そうとしか思えない


いつの間にか横に座っていたラッセルぱいせん


太ももに手を置かれすごい近い


「あなたの…その…見せて欲しいのです」


みせ、る?


金をか?


見せたらそのまま持ってかれるパターンでは?というか冒険者カードだから見せると言っても見せれない


「あの、立派な…」


頬に赤みを帯びるラッセルぱいせん


色っぽいというかもはやえっろい

加えて思い出してしまった白い下着、フリフリ付き、可愛い


頭の中をピンク色が支配していく


な、何故に!?なしてそげにえっちばい!?


じゃない、この好感度の高さはどこから!?


なんだ?後ろに黒い怖い人がついてるとかか?ありそうだけど!


お触りした瞬間に入ってきた逆にある扉から黒いスーツを着た人達が…



ほら、クールな印象あって、なんというかご令嬢のような雰囲気あるからさ!


スススッと太ももを撫でられる


ひんっ、え、せ、センシティブですよ!



「あなたの……その、杖を」


「…つ、え?」


え?


「今なんと?」


「ですから…あなたの杖、スタッフの方を見せて欲しいと…思いまして」



氷水をぶつけられた気分になった。



「くぅぅ、そう、ですよね…どうぞ、いつも磨いてやってるんで、見てやってください…!」


「あ、あら?どうして泣くのですか…?えっと、泣かないで?」



そりゃ武器至上主義の学校でナンバーつー程の実力者だ、気になるのは武器なんだろう!


くぅ!武器に負けた!



「はあぁ…美しい…まるで槍のような前衛的なデザイン、それでいて循環する魔力は私の杖とも質が違う…別の根源を感じますわ…くしくは私の杖とは相性が悪いことですが……とても、魅力的です、素敵、食べちゃいたい……やはり最初に見た時に感じた力は間違いではなかったのですね…すごい、濡れてしまうわ?あぁ、欲しい、欲しいですわ」



「…やばい」やばい


堅物の印象なんぞ消し炭となり

俺の中でラッセルぱいせんにはヤバいやつ認定のレッテルがはられた


あと食べないでください、濡れないでください、センシティブ



「あの…」


「…チェリーさん」


それはまるで睨んだ蛇のようで

例えるならおれは睨まれたカエルのようで…


「あなた、私の物になりませんか?」


その目は完全に獲物を捉えた目であった



いやこええよ!?


右の太ももをラッセルぱいせんの左の太ももに乗られる


「ラッセル…せん」


「ラッセルで構いませんよ?

この杖は主人と選んだ人以外からは魔力を吸収する力があるようで…これに触れれるのは特別な星の元に生まれた人だけ…そうですね、あなたとの子ならより強い魔力を持った子が生まれることでしょう」


子!?

子供!?


話が飛躍しすぎでは!?


ものってそういう!?

言葉の彩とかではなく!?



「あの、ラッセル」


「はぁい…」


とろんとした顔で密着される

正直ここで理性が保てているのは理性の吹っ切れ以上に恐怖が支配しているからだが


右腕はいつの間にかラッセルの腰に回されている


生命的危機を感じる!


もう少し顔が近づけばキスも余裕な距離感だ


あと左胸が当たってる…いや、当てられてるな


「あぁ、この杖に主人として選ばれるあなたが羨ましい…んっ…私とつがいになるのはいやですか?」


甘い声で囁かれる理性がとかされる


「正直どストライクだが…」


「けれど?」


「…今は冷静になりたい」


だって怖いもん、結ばれて子供作ったあと殺されそう、カマキリかな?


「そんな、私はこんなに疼いてるのに」


疼かないで?


ガチャり


そんな時に、鍵が開く音がした


「…なっ」


ばっと離れるラッセル


そのまま飛び上がり立ち上がる、いつの間にか手にしていた杖を入口とは体で隠れるように構えている


キィ…と扉が開く


「誰ですか?」


「え…っと、ヘラですけどぉ…こちらにチェリーがお邪魔してませんかね?」


ヘラ?


た、たすかった


「あなたは…転校生二人目さん」


ラッセルの中で俺らってどうやって写ったの?


「鍵がかかっていたはずですが」


「うーん、ナイトグロウ…あ、私の武器がここに連れてきてくれて…お取り込み中でしたか?」


「えぇ、いまとても大事な話をしていたところでした、帰ってくださるかしら」


「あ、いや、終わったところだ」


帰られると困る、いよいよ呑まれそうだ

既成事実とか普通に先に作られそう


「そう?えっと…えっと、ラッセルさん!じゃあチェリーと帰ります」


後ろ手にスタッフを握る手に力が入っている


いや、こええよ



「転校生、名前はなんと言いましたか?」


「私ですか?改めてヘラと申します、よろしくお願いします」


スタスタと俺のところまで来て立ち上がらせてくれるヘラ


ごめんよ?腰抜けてて



「ヘラ、さんですね…えぇ、覚えました、二度と忘れることは無いでしょう」


いやだから怖いって


「では、し、失礼しますねラッセルさん」


「ラッセル」


「ラッセル…」


ひぅっ…


「失礼しましたー」


最初に睨まれた時のように学園ナンバーツーは睨んだまま、ラッセルとの初めての会合は終わった

ひぇっ…

…というわけでなんばーつーさんです

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