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本当に俺は必要なのか?  作者: 佐々木ノコジロウ
1/1

お前ら覚悟しろよ!

初めの投稿です。こんな世界だったらなと自分の中で描いた空想をここに書きました。楽しんでいただけたら幸いです!

エピローグ


俺の名前は比良一斗。日本生まれ、日本育ちの人間、血液B型、種族は地球人。何故わざわざ種族は地球人と言うのかって?純粋な地球人が物凄く珍しいからだ。

2020年に地球に宇宙人が来た。地球人は侵略されると思い世界中でパニックを起こした。しかし、宇宙人たちは侵略しに来たのではなく、地球に移住しに来たという。理由は、単純に惑星の寿命だと言う。現にそれまでは存在した火星が今は無くなっている。地球人、世界中の人々は宇宙人を受け入れた。最初は抵抗があっただろう、差別問題も起きたという。しかしその10年後に宇宙人達はこの地球という環境に適した姿になった。あるいは動物、あるいは虫、植物、そして人間にと、しかし血統は宇宙人扱いされているが外見が変わり差別は起きなくなった。それからは宇宙人と地球人が交際し、地球人と宇宙人のハーフが生まれた。2059年には全世界の人口の6割が純粋の宇宙人で宇宙人と地球人のハーフが3割、そして純粋の地球人はたったの1割となった。


純粋の地球人は非常に珍しい。それはニュースとしてとりあげられるほどに。しかし問題があった。この世界では能力が存在している。宇宙人が元々持っていたものが遺伝して来た。もちろん純粋の宇宙人なら能力は強い、しかし逆に純粋の地球人は能力こそ持っているがハーフにすら及ばない能力だった。

例えば2人の人間がいて、1人が宇宙人、1人が地球人とする。その2人は同じ能力で高くジャンプができる能力である。宇宙人は余裕で宇宙空間まで飛べるが、地球人は本の500mがいい所である。故にこの世界では地球人は不利である。


能力は出産時に血統と能力が検出されるようになっていて、能力は遺伝等は関係なく何が備わるかが分からないらしい。

そこで出た俺の能力が超スピードであった。


俺はこの世界に生まれたことが失敗だったのだろう。元はいいがが自分の場合最大で時速60キロまでしか出ない。車と同じスピードだ。


地球人として生まれたのは超レアだ。しかしこの世界ではレアなだけで勝ち組にはなれないという。残酷なシステムだ。


……………「こんな世界滅びればいいのに…」


後に一斗がこの世界で英雄になるということはもちろん誰も知らない。

これは、底辺から頂点への物語である。


1章足掻き


2079年、比良一斗は19才である。高校は卒業しているが、就職も進学もしていない。いや、採用試験に落ちたというのが正確であった。それはヒーローの試験である。今、能力が使える自体になり、犯罪はどんどん増えていくばかりであった。そこで政府はヒーロー制度を作り、合法的に能力を使用し、犯罪を阻止する組織が出来た。

もちろん公務員でありながらも給料も良く人気があり毎年倍率は10倍以上となっている。

案の定一斗も落ちた。勉強はできる方であった。筆記試験は100点で、面接は合格点をギリギリ超えている、しかし実技の方はからっきしで不合格だ。俗に言うコミュニケーションが取れない陰キャというところだ。ハキハキ喋らないことから面接は合格点には達したもののギリギリラインだった。そしてなにより運動音痴である。


それでもなお一斗はヒーローに憧れ目指していた。高校では周りに馬鹿にされ、それでも努力をした。毎日筋トレとジョギングをしたが結果はイマイチだった。


そして現在に至る。今はよく言えばフリーターだが、悪く言えばニートの状態だった。

テレビを見てパソコンでネットサーフィンをしている。ゲームはそこまで好きではないのでやっていない。自分が虚しくなるからだ。自分の操る主人公がどんどん強くなるのに自分自身は強くなれないという劣等感から来ている。


ある日、比良家に一通のチラシが来た。

それは力試し大会の広告であった。能力の使用OKのガチンコバトルであった。

優勝すると賞金は1億と大金だった。一斗はそれに目をつけ、すぐに電話番号から電話してエントリーした。一応今でも筋トレとジョギングを続けているのでなんとかなると思っていたのだろう。

「何としてでも優勝して賞金もゲットして有名になってやる!」


そして1ヶ月後…

初戦の相手は前回優勝した純粋の宇宙人であった。


2章死ぬぜあいつ


それを知った一斗は恐怖を感じた。今までの努力が一瞬で消されると考えると自分が自分でいられなくなりそうだった。

しかし、もう試合開始まで1分もない。震えている後に実況者が叫んだ!

「皆さん!おはようございます!!今日はどんな熱い戦いを見せてくれるのでしょうか!今年も開催!第3回ガチンコバトルスターットです!!」

周りの客は盛り上がり、会場はうるさい。

「オープニングゲームはなんと!?今回で史上初の地球人の参加!比良一斗選手!大丈夫なのかー?笑笑」

煽るように解説され少々苛立ちを覚えたがそれよりも恐怖が勝っている。

「対するもう1人のチャレンジャーは!いや!こいつはチャレンジャーではない!!チャンピオンだ!黒林隼人!!宇宙人であり、高い戦闘能力を持っている!これは余裕の試合になりそうだ!!」

「ここで初めての方もいるのでルールを説明するぜぇ!至って簡単!胸の真ん中に青色のハートがある!順番に青→緑→赤→白となっている。ダメージを受けると色が変わり最後は白になると負け、白になると死ぬことは無いが瀕死状態で苦しむ場合があります!そのため医科大の教授に来てもらい、能力(治癒)によって治してもらいます。」

「おはようございます。どんな怪我でも治せるDr.菅谷です。よろしくお願いします。」

観客からは拍手が響く。

「そろそろ始めようか!じゃあテレビの前の子達も今ここにいる観客席の方々もカウントダウンスタート!」

3…2…

大きい声でカウントダウンが始まる。何故か恐怖は無くなった。

1…「ガチンコスタート!!!」


隼人と一斗はお互いどう出るか警戒している。

「前回の大会を調べたら隼人の能力は身体能力の限界を無くす能力だった。つまり、身体能力がバカみたいに高くなりしかも限界は存在しない。前回大会の時以上の動きが来る可能性は高いな…」

一斗はあれこれ考えてると隼人が話しかけてきた。

「一斗くん。君の能力は何かわからない。きっとこれからも知ることは無いだろう。」

「なんでだよ?」

「君が能力を使っても勝てないし、僕より弱いやつに興味ないから。」

これは単なる挑発でもあり、彼の本音だと確信した。表情が戦闘モードではないからだ。

だからこそムカつく。警戒して相手の動きを待つ作戦だったが、一瞬で崩れた。

「その安い挑発に乗ってやるよ!チャンピオンさんよ!!」

一斗は超スピードを使い距離を縮め、そのスピードを活かしてラリアットの体制に入った。

「やめときなよ。負けるから。」

一斗は瞬きをした。目を閉じる前自分の右腕は隼人の首元にあった。しかし瞬きを行い一瞬の暗闇から覚めた瞬間一斗は地面にめり込んでいた。

「え?」

なんともボケた声を出しているが一斗の全身の感覚は痛みに染められている。

口からは血を吐き腹部がへこんでいる。恐らくみぞおちをくらったのだろう。内蔵もぐちゃぐちゃだ。

「うわぁぁぁぁ!!痛てぇ!!痛てぇよ!!」

一斗はやっと痛みを感じて子供のように転がって悶えている。胸のハートのバッジは赤に変わっていた。

「あれ?1発KOのつもりだったのに…生きてた。ダメじゃないか、負けてくれなきゃ。」

一斗は冷静さを取り戻しゆっくりと立ち上がる。しかし、痛みは異常だった。

「おい…今のは…何割くらい本気だ?」

痛みを堪えながら質問した。

「んー?2割かな?」

隼人は軽く答えた。

「チッ…バケモンかよ」

「さて、1発KOも無理だったし。痛めつけあげるよ」

こいつ、サイコパスかよ。もう一度足を踏み込み超スピードを使って突進する。

「あのね?無駄だとわかってんじゃん?やめなよ?」

隼人はカウンターの構えをとった。

「俺もバカじゃねぇからよ少しは考えてるやってんだぜ?」

一斗は背後に周り蹴りの体制にはいった。

(片足にだけ超スピードを意識すれば時速60キロ以上のスピードで攻撃できる!)

「音速蹴り《ハイレッグインパクト》!」

「いいね、好きだよそういうの…でも遠く及ばない!」

隼人は一斗の奥の手を片手で止めた。

「んなっ!?」

「今のがハーフ以上の力だったらモロにくらったろうに…しかもキミ、その能力頻繁に使うと疲れるんだね、僕と一緒だ。」

そう言いながら一斗を空中に捨て、一瞬で一斗よりも上に現れたそのまま両手を握った拳で背中を叩きつけた。

「さすが黒林!地球人には余裕で追い詰めている!!前回優勝者なだけあって強い!強すぎる!!」

実況者が興奮しながら実況している。しかし、一斗の鼓膜は破れ、ほとんど何を言っているか聞こえてない。

(なんでだ!?なんでここまで努力してきたのに報われないんだ!!せめて、最後くらい…全力で殴ってやる!!)

ゆっくりと立ち上がるが一斗は意識が朦朧としている。

「おいおい、やめとけよ?死ぬぞ?ハートも!白になりかけている。2回目は手加減してギリギリ残しておいたのに…降参して欲しいよ。降参しないなら…本気で潰すよ?」

そう言って隼人は全身に力を込めた。

「全身身体能力っ…120%!!」

「で、でた!!隼人の本気の姿!!」

「おいおい、あいつ死ぬぜ?」

「見てらんねぇよ」

観客はほぼ負け、いやそれ以上の自体を覚悟して下を向いてこちらを見ていない。

「審判!これ以上は危険すぎるぞ!?」

実況者もさすがにヤバいと感じたのか審判に抗議した。

「そうだな…この試合!比良一斗の負…」

審判が判定をくだそうとした瞬間。

一斗は今までにないスピードで暴れ始めた。

観客にも巻き添えをくらわせながら。

「火事場の馬鹿力か!?馬鹿力すぎてコントロールすらできてねぇなぁ!?」

隼人はそれでも一斗の動きが見えているようである。しかし、都賀の瞬間ビデオをスキップしたかのように一斗は隼人の目の前に現れた。

「なっ!?こいつ…いつの間に!?」

その瞬間、隼人の身体中がボコボコになり、そのまま壁まで吹っ飛んでいった。

「え?」「なんだなんだ?」「何が起きたんだ!?」

観客は唖然としている。

審判は隼人のハートを確認した。隼人のハートは完全に白になっている。

「しょ、勝者!比良一斗選手!!」

「嘘だろ!?」「何が起きたんだ?」「何が反則でもしたのか!?」

観客たちが疑いを持っている。

それを聞いた実況者は審判に聞いた。

「一斗が隼人を自分の力で倒した証拠はあるのか?」

審判は即答で答えた。

「比良一斗くんの拳を見てください。血だらけになるまで殴った様子です。さらに隼人は全身殴られた跡があり、そこに血痕もついていることから一斗くんは合法的に隼人を倒したことになります!」

「な、なるほど…あ、ゴッ…ゴホン…えーっ勝者!比良一斗選手!!!」

そして観客はさっきまで疑っていたのが嘘かのように歓声があがった。

Dr.菅谷が来て一斗と隼人の治療を行った。


一斗は更衣室に戻り、自分が前回優勝者に勝った余韻に浸っていた。

その時、隼人がこっちに来て言った。

「すまない、君のことを甘く見ていた。これからはライバルとして君のことを見る!覚えてろよ。」

なんとも言えない清々しい顔で言ってそのまま立ち去った。

「俺はこの大会で地球人でも通用することを証明してやる!そして俺が1番になるんだ。」


これはまだ自分の真の能力を理解してなかったころの物語であり、これは始まりに過ぎなかった。

どうでしたか?まだまだ短くストーリーも進んでませんが、一斗の中にあるものが見えてくるようになって来るので期待して欲しいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 思い切りがあっていいですね。 [気になる点] 文章がぎっちりしていて見にくいですね。 続きを書くことを諦めてしまったこと。 継続は力なりです。 他の人の作品を見て書き方を勉強しましょう。 …
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