第34話 ある現代の不良と再放送
その男子生徒達は何時ものように
「何故そんな場所を作った。テンプレ用なのか?!」
と世間一般の大人がみたら口にしてしまいそうになる。【校舎裏】で
これまた
「余計疲れるんじゃないの?」
と聞きたくなるかのような彼ら独特の座り方でチュッパチャッ○スをくわえている。そう飴である。煙草など吸わない、『だって身体にわるいじゃん。』彼らの矜持である。
『それにしても結城の野郎・・・・・・』
『伊藤君はな!怒ってるぞ』
『なんであんなに強くなっちゃったのかね?ハハハ!』
彼らはこの中学の「黒い三連☆」と自称して恐れられている不良達である。
『まぁ、結城にしてはなかなかやるが去年の俺のあの戦いに比べればな』
『伊藤君はな!小学生3人にカツアゲされそうになったのに逃げ切ったんだぞ!』
『逃げ切ったね!ハハハ!』
『認めたくないものだな、俺の若さ故の過ちというものを』
『どちらにしても結城!個人の性能の違いが、戦力の決定的な差ではないことを教えてやる!』
『伊藤君はな!最近テレビで再放送を見たんだよ!』
『やってたね!ハハハ!』
伊藤達は仲間を(無理矢理)12人連れて結城太一を校舎裏に呼び出した。
太一ははぁ~とため息をつく
『弾幕薄いよ! 何やっての!!』
ざく!
『ザコとはちがうのだよ!ザコとは!』
ぎゃん!
『当たらなければ、どうということはない』
どむ!
『全滅だと!?3分もたたずか!? 12機の不良が3分で全滅・・・ば、化けか・・・!』
太一は伊藤の前まで行き声をかける
『悲しいけど、これって喧嘩なのよね』
ぐふ!
伊藤は
『殴ったね! お父さんにもぶたれたことないのに!』
と言うと走り逃げながら
『まだ、おれには帰れる所があるだよ。こんなにうれしいことはない』
とつぶやいていた。




