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第28話 ある異世界勇者と校舎裏

舞台が変わると作者の技術不足で新規キャラや状況場面説明が多くなってしまい申し訳ございません。




少年少女5人組に連れられて「校舎裏」という場所まで連れていかれた。

校庭や玄関とは逆方向にあり、確かに人目につきにくい場所だな。


『結城!お前のさっきの態度なんなの?』とリーダー格の男が言う。二年後女の話だとこいつらは伊藤健二、加藤誠二、佐藤隆二、江藤緑、武藤茜という名前の筈だ。


『そんな事より、お前ら誰が誰だかわからん。お前が伊藤健二か?』

つまらなさそうに俺は聞く


『結城!お前なにいっちゃってるの?頭おかしくなった?それに何呼び捨てしてんだよ!』

怒鳴る少年。


『伊藤君はな!小学校の頃空手やってたんだぞ!』

『強いんだぞ。ハハハ!』

と少年2人


『健二、早くやっちゃいなよ!』

『結城のくせに。』

少女2人だ


『とりあえず言っておく。俺は今までの結城 太一ではない。夏休みに事故にあって記憶がなくなったのだ。お前らの事は二年後おん・・・・・・っと、沢木 美久から聞いている。暴力も控えるように言われているから出来れば避けたいのだが?』


『は?結城、記憶喪失とか?お前マンガ読みすぎてとうとう開花しちゃった訳?』

「伊藤君はな!」「うける~」「ハハハ!」とか外野がうるさい


『面倒だが話し合いで解決は出来ないだろうか?』

と下手に出てみる俺


『無理だね!だって俺らのストレス解消相手が居なくなっちゃうじゃん?』

「伊藤君はな!色々とストレス貯まってるんだぞ」「ハハハ!」「結城のくせに!」


どうやら話し合いは決裂なようだ。しかし困ったな二年後女に暴力はあまり良くないと言われてるんだが・・・・・・。


ふむ、と困っていると〈気配察知〉で1人殴りかかってくるのがわかる。左へ避けた。


(暴力無しで解決・・・・・・)

2人目が来るな。しゃがんでかわす。

(話し合いは決裂・・・・・・)

3人目、モップ、こないだ使ったから覚えたぞ!降り下ろしが来る。掴む。

(避け続けるのでもいいが・・・・・・)

3人目がモップを引き抜こうとしているが離さない。1人目が真後ろから真っ直ぐ来る。モップを掴んでいる右手を少し左へ捻ると3人目がよろめき1人目とぶつかる。

(こうやって転ばせてくだけなら問題ないだろう)

2人目が掴みかかって来る。2歩下がる。1人目と3人目が倒れている所に2人目が突っ込む。2人目は足がっ掛かって少女二人の所に倒れこんだ。少女二人を巻き込んで盛大に転ぶ


(こんなもんか?)

伊藤と3人目が「いって~」「ハハハ!」と

少女二人は「ちょっと!加藤どきなさいよ、重い!」「加藤のくせに!」とそれぞれ何か言っている。俺は伊藤に

『まだやるか?俺は構わないが一時間やっても結果は変わらないぞ?』


『くっそ!佐藤、どけ!』

と言いながらモップを掴みメチャクチャに振り回してくる。


はぁ、とため息をついて避けると勝手に転んで自滅する。


『もういいか?』

と少し冷めた目で俺は伊藤に聞く


『結城!お前覚えておけよ!』

と伊藤は叫ぶ


『加藤・・・・・・ちょっ、早くどきなさ、い。結城、あんた、覚悟しておきなさいよ!絶対に恥ずかしい思いさせてやるから!』

『結城のくせに!』

と少女2人がギャーギャー言っている。


『何が恥ずかしいかわからないが・・・・・・お前らが今恥ずかしい事になっているのは確かだぞ?』

「は?」「え?」とか首を傾げる少女二人に


『お前らが今、盛大に下着を丸出しにしているって事だ』

と言って見ないようにして俺はその場を去った。後ろの方で「いやー!加藤早くどけ!マジで!佐藤!こっち見たら殺す!」とか「佐藤のくせに!パンツみんな!」とか騒いでいた。




お読み頂きましてありがとうございます!

これからも頑張りますので、またこの作品に会いに来てくだされば幸いです。

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