第25話 ある異世界勇者とスキルと夏休みの宿題
物語動かそうと思ってるのですがなかなか進まない・・・・・・泣
『あ~、終わらな~いよ。たいっちゃんはどう?』
夏休み最終週の良く聞く会話。結城家で「宿題をやろう!」と隼人がいいだしたのである。隼人の思惑は「誰かのを写そう」だったのだが早々にその思惑は美久によって見破られ、自力でやっていたが小一時間程でその集中力が切れた。
『ん、結城君。数学は凄いできる。』
絵里奈がいう。彼女はサヴァン症候群で見た物を一瞬で記憶し、そして忘れない。絵里奈は夏休み入ってすぐに宿題を終わらせていたが、太一の家庭教師的役割で参加していた。
『英語も何故か出来るわね・・・・・・?』
美久も同じく家庭教師参加であった。
『太一は国語と社会が得意だったよな?』
亮介が問う。彼は勿論、宿題などやってはいなかったので通常参加だ。
『お兄ちゃんは夢いっぱい少年だったから作品の影響をすぐ受けてたの!だからその時代背景や、登場人物や地理とかよくしらべてたの!』
奈菜が敢えてオタクという言葉を使わずに表現したが、兄とほぼ同じ行動をしていた彼女自身事も「夢いっぱい少女」と言ってしまったことには気づいていないようだ。
『太一は、小説とかも沢山読んでたもんね。だから国語も得意だったのかな?』
美久が首を傾げながら言うと
『俺は小説嫌いだ!絵がないからな』
亮介が残念発言をしていた。
『社会はまだいい。結城君物覚えがいい。国語と理科が壊滅的。』
135cmの家庭教師が言う。
『国語の漢字はまだ暗記できるからいいの!文法と慣用句、ことわざ、覚えるのたくさんあるの!』
『一番はこれね・・・・・・文章問題』
美久がずっと困り果てているのは所謂「その時の作者の気持ちを答えなさい問題」だ。
『意味がわからん。その時の作者の気持ちなんて本人しかわからないだろう?腹が減っていた。疲れていた。眠かった。おおよそこのどれかが正解なはずだ!大体問題提示の仕方がおかしいのだ「ここの所の文章を書いている時の作者が誰々が誰々の事を考え何々をしている様子を読み手に伝えたかった。だからこういう書き方をしている。が誰々が誰々の為に何々をしていたのでしょうか?」ならさっきの2年後女の答えでも納得できる。』
『それほとんど答えだから!それから2年後女じゃない!』
美久がふんが~!と怒っている。
『結城君。科学に触れていないし、この世界の動物も知らない。多分理科が一番危険。』
絵里奈が困った・・・・・・
『子供図鑑でも借りてきてよませるの!』
と奈菜が言うと絵里奈と奈菜がグータッチをしている。絵里奈と奈菜は仲がいい。
『纏めると、結城君は数学はかなりのレベルで英語もはっきり言ってアメリカ人と普通に会話できるレベル。社会は暗記させるとして、国語と理科ね・・・・・・』
絵里奈が総括した。
『な~んで異世界のたいっちゃんが、数学とか英語が出来るのさ?』
ズルイズルイと文句を言う隼人。
『ああ、おそらくはスキルのおかげだな。』
と太一が言うと
『『『『は・・・?スキル?!なにそれ!』』』』
綺麗に揃っていた。
『この世界魔力は無いのだが身体が会得したスキルは使えるのだ。』
『ほへ~、たいっちゃんどんなスキルを覚えてるの?』
とワクワクしている隼人である。
『ステータスが開けないし、鑑定士がおらんからわからないが・・・・・・取り敢えず使えたのは<頑丈>、<魔力察知>、<気配察知>、<剣術>、<鷹の目>、<算術>、<種族間言語理解>、<並列思考>、<並列起動>は使えたな。』
『剣術?!』
亮介が目をキラキラさせている。
『ほえ~、勇者なんだね~たいっちゃん。』
『結城君。だからこの間の、祭りであんなに強かった。』
『え?なにその話聞いてないよ?なんかあったの?』
と美久が詰め寄って絵里奈を揺さぶっていた。
『夏帆さんが、いけすかないヤンキーに連れ去られた所を、結城君がデッキブラシで叩きのめしてた。』
と絵里奈が答えると、他の全員が「そんな面白そうな事見逃したのか~失敗した!」と各々項垂れたり、後悔している。
『他にもたくさんスキルは覚えていたのだが常時発動物やあまり使わない特殊な物など一部忘れてしまっているな。こちらでは常時発動もしていないからいちいちかけるのが面倒なのだ。』
『面倒でも俺そのスキルってやつほし~わ~。』
隼人が使うとろくなことに使わないであろう・・・・・・
『並列系とか魔術は厳しいかもしれんが他は覚えられるのではないか?「日本」で発動するという事は概念は存在するのであろう?』
『確かに、そもそもスキルという概念がないと日本では発動するわけがない。では日本で誰かが発動したことがある・・・・・・?』
絵里奈が珍しく長文だ。
『まぁまぁ。その話はまたにして隼人君、亮介君は宿題終わらせなきゃだよ!』
美久が会話を打ち切った。
『え?たいっちゃんは?』
『ん?俺は終えたぞ。並列思考で覚えながら回答していった。』
『便利。私のサヴァンより応用効く。』
『え~!たいっちゃんの裏切り者~!!』
『俺も終わった!』
黙々とやっていた亮介の努力は実った。
『ミクちゃん、エリリン!一生のお願い映させて?』
隼人のお願いにため息で答える二人。
『あ~夏休み入ってすぐやっとけばよかった!来年は絶対すぐやる!きめたからね!』
宿題駆け込み派が毎年いう言葉が響き渡ったのだ。
2000~3000文字で書いていってるのですが短いですか?
私の作品を読んでくれている方の意見をお聞きしたいです・・・・・・
感想にでも「短い」でも「長い」でもいいので書いていただければ参考に致しますので
ご教授ください<(_ _)>
読んで頂きまして本当にありがとうございます!
これからも頑張りますのでまた来て頂けると嬉しいです!!




