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第20話 ~回想~ある異世界の治癒術師

ブックマークをまた頂きました!

増えると自分の作品がその人に少しでも認めてもらえたのだととても感激いたします。


してくださった方々の期待を裏切らないように一生懸命頑張ります!

 ボルタニア警備騎士隊の詰め所にボロボロの1人の警備兵が現れて声の限りで叫ぶ

『東の農村にゴブリン50匹の集団による襲撃!村の警備兵20名で応戦中です!救援を求めます!』


 その声を聞いた警備騎士隊長はすぐに動く。

『第1騎馬隊20、第2歩兵隊50、魔術師隊から5、治癒魔術師5、第1工兵隊20、出発準備!他の者は荷馬車の確認と準備支援をせよ!そしてこの隊の隊長にハルク警備騎士副隊長を任命する!直ちに救援に向かい村を救出及び救援復興支援。50のゴブリンであれば巣はまだ小さいであろうからこれを殲滅せよ!俺は領主様に報告をしてくる。』と的確な指示をして部屋を飛び出た隊長


『ハルク警備騎士副隊長である!これより東の農村の救援に出発する!行軍は急行!時間は有限だ!40秒で支度せよ!』

とハルク警備騎士副隊長の怒声がかかる。

ハルクはマルクの父親である。


 マルクは「40秒で支度しな!」という言葉を受けて走り出す。壁に掛けられたゴーグルをつけ、鳩の小屋の扉を開ける。鳩たちに向かって優しい声で「みんな元気で・・・・・・」と声をかけた。


☆お知らせ致します☆

回想パートは真面目に書くと宣言していた作者が暴走しました。

申し訳ございませんでした。(上記のマルクの行動は「天空の城〇ピュタ」の1シーンです。名作なので見てない方はおられないでしょうが、もし見てない方いらっしゃれば是非見てくださいね。作者の2番目に好きなアニメ映画です・・・・・・)

☆☆☆☆☆☆☆


 マルクも装備品を付け、腰兵糧を巻き、手にはロッドを持つ。帯剣は許されていなかった。

総勢100名の兵士と荷馬車が時速12~3kmで進軍する。東の農村はさほど離れてはいない6km程の場所にある中規模の農村だ人口は約500人程で森からは10kmは離れている。途中に1つ開発村があったはずだが50匹のゴブリンの襲撃であれば絶望的であろう。


 30分程で農村に着く、既にゴブリンの姿はなく農村の警備兵と複数のゴブリンの倒れている姿が見えた。おそらく生きている者は村の中に運びこまれているはずなのでここに倒れている者は既に息がないのであろう。近くにいた村人の話だと警備兵は同数のゴブリンを倒したが食料と村人数人を略奪されてしまったようだった。


 農村に部隊が入るとハルクが声をあげる

『東の農村の村人たちよ!救援遅れてすまない。私はハルク!我々はボルタニア警備騎士隊である。これより私をはじめ殲滅隊として55名の精鋭達が森に入りその巣を殲滅してくる。支援隊としてこの村に工兵20、治癒術師5、警備として歩兵20を駐留させる。工兵は救助者の捜索と復興、治癒術師は負傷した村人を治癒せよ!』

村人から歓声が上がった。続けてハルクは声をあげる

『勇敢なロキソニア王国の民たちよ!支援隊だけでは手が回らない所もある。動ける者は支援隊の指示に従い、これを助けてやって欲しい!では。ボルタニア警備騎士殲滅隊ゴブリンの巣殲滅へ向けて、進軍開始!』

村人から更に大きな歓声が上がって、殲滅隊は出発した。 


 マルクは村人に声をかけた

『私達は治癒術師です。清潔な家屋に怪我人を怪我の程度で分けて下さい!それから清潔な布と手伝っていただける方を治癒術師に1人づつ付けてください。』


 マルクは一番重症な者達が運び込まれた一番奥にある大きな家屋、村長の家のようだ。そこに入って行った。


 村長の家に入ると4人の男達が寝かされている。一番右側の男はもう虫の息であった。急いでその男に駆け寄って中級治癒魔法をかける。もう一度!その男は肩口からゴブリンの持っていた武器でバッサリと切られていた。その傷が塞がっていく。マルクは声をあげる『すみません!どなたかお手伝いをお願いします。この人に水を飲ませて体を拭いて清潔なシーツで寝かせて下さい。』

と言うと奥の部屋から沢山のシーツを持った20歳前の綺麗な女性が出てきて「はい!」と返事をし、動き出した。


 マルクは次の患者に目を向けると村の警備兵だったのであろうボロボロの皮鎧で左腕が無い男だった。その傍らにはマルクと同じくらいの年齢の少女が涙を浮かべ残ったほうの腕をとって手を握りしめている。


 マルクは警備兵の横に行って中級治癒魔法をかける。傷は塞がったが腕は生えてはこない・・・・・・治癒魔法も万能ではないのだ。傷を塞ぎ少しの体力回復効果と自然治癒力の向上、これが中級治癒魔法の限界であった。それでも初級魔法では軽い傷しか塞げないのでここの部屋の人間はマルクが来てなければ恐らく助からなかっただろう。マルクは「お父さん!お父さん!」と声をかけ続けている少女に『身体を綺麗に拭いてあげて、声をかけ続けてあげて』と言って次の患者へ向かう。


 残り二人の患者も治癒するとマルクは部屋を見渡し「ここはもう平気だな」と呟いたら今度は大きな声で

『ここの患者は取り敢えず命はとりとめた。俺は他の治癒術師を手伝ってくるので、ここはよろしくお願いします。』


マルクは村長の家を出て仲間の治癒術師の所へ向かった。





読んで下さいまして本当にありがとうございました。

これからも頑張りますので出来れば名作の更新待ちの合間にでも読みに来てください!

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