第19話 ~回想~ある異世界勇者の世界
また説明回になってしまいました・・・・・・申し訳ございません;;
ブクマまた頂けました!!本当にありがとうございます!
俺はマルク
ロキソニア王国の南部防衛街ボルタニアの生まれだ
家族はというと父親はボルタニアの警備騎士隊の副隊長で
母親はちょっと高位な治癒魔術師だった。
それなりに厳格な父とおっとりとした母に育てられ、不自由はなくすくすくと成長した。
この大陸の国々は基本的に仲が良い。4国と魔国しかないからであろうか4国同士は協定で戦争は基本的に禁止になっているので平和でもある。ここロキソニアを除いてはである。
メーディス大陸は4国が四角型の国土を東西南北に持っていて、
北のキプレ神国は北に海、西にメリスロア王国、東にアレグレ帝国、南にロキソニア王国と接している。
西のメリスロア王国は北東側にキプレ神国、南東にロキソニア、北と北西は海、南西、南は岩壁の大山脈と深い森林でアレグレ帝国とは接していない。
東のアレグレ帝国は北西がキプレ神国、南西にロキソニア、北と北東は海、南東、南は森林と大山脈である。メリスロア王国とは接していない。
南のロキソニアは北にキプレ神国、北東にアレグレ帝国、南東に森林と大山脈、南西も森林と大山脈、北西はメリスロア王国、南は魔物国であった。
ここ何百年も魔物の国との戦争は起こっていない。【魔王】が誕生していないからだ。メーディス大陸では【魔王】が誕生すると4国は協定によって「勇者召喚」を行い、異世界より勇者を召喚して4国より選抜された優秀な者を勇者のお供につけ、魔王討伐を行っていた。
ただ、【魔王】が誕生していなくとも魔物は沢山沸いている。なので魔物の国に接しているロキソニアは常に魔物との戦いは起こっているのだ。時にはボルタニアの街の周辺までにも現れることだってある。そういったこともあって基本的にはロキソニア以外は平和なのである。
またメーディス大陸では「冒険者」といわれる職業は存在しない。「冒険者」とは、魔物を討伐してその魔物の部位を素材、魔物から取り出した魔石、を販売したりして稼ぐという職業であった。
過去に勇者が冒険者という職業を作り本部を立てて、活動を行っていたが、まず魔物の素材がほぼ骨や角などしか役に立たない。肉は食べれない。食べると当たってしまい、嘔吐、下痢、発熱等初級治癒魔法では対応出来ない程の危険な状態になってしまうのだ。魔石は大山脈から取れるし、キプレ神国では聖都で魔力を魔石に変換させる技術があるのだ。ゴブリン10匹倒しても大山脈から取れる小石程度にしかならない。キプレの聖都の変換技術では1回でゴブリン100匹相当の魔石を変換できる。また、商人や要人護衛等も森林に接しているロキソニア、メリスロア、アレグレのそれぞれ南方にしか魔物は現れないので魔物相手に戦うという冒険者よりは傭兵や警備隊に依頼した方が良いからである。そんな理由から「冒険者」という職業にはメリットがないのだ。
なのでほとんどの人間は農民で、商人もほぼ世襲で受け継がれているので新規参入は難しい状態だった。
ロキソニア以外の海に面している3国では漁業も盛んで漁師という職業もあるがこれも代々世襲と価格崩壊を防ぐために漁獲量が定められているので新しく漁師になるって事は難しい。
メーディスでは生まれた家の仕事をそのまま子供が受け継いでいくのが普通であった。何百年も大規模な魔物の侵攻もないので、武功を立てたり、他国との戦争もないので陰で暗躍して功を立てて貴族になる。という夢も見れない。貴族も前回の【魔王】誕生から世襲で変わっていない。そのためにそれぞれの国が独自の役割を果たしている。
メリスロアは貴族、王族、村長の子供等が学ぶ学業都市。商人や街、村などの代官等経理に関わる者が学ぶ商業都市、漁師の子供たちが学ぶ海洋都市等、学びを重点に置いて成り立っている。
アレグレは傭兵や警備兵等を目指す者が戦いの基礎を学ぶ砦町と鉱石を掘る炭鉱夫、工兵を育てる砦町がある為、肉体労働者育成の国だ。
キプレは魔術師の才能がある者が学ぶ都、大陸の重い病人が治癒を受ける施術院があり、治癒魔術を目指す者が学ぶ都、それと観光名所の都が2つだ。
ロキソニアは対魔物に対しての防衛拠点の国になっていて、アレグレから兵士や工兵、キプレからは魔術士が、メリスロアからは各職業の3男以降の者が、ロキソニアに集まり志願兵として集まって魔物退治や開拓村の工兵や開墾、警備兵などに収まっていく。
ロキソニア以外の国はほぼ魔物もでない、もう開拓できる場所は残っていないので3男以降の者たちはロキソニアで志願するほかないのである。
俺は父親から剣術を習い、母親から魔法を習った。
魔法はそれなりの才能があったらしく5属性(火、水、土、風、治癒)は全て使えたのだ。
14歳から16歳まではキプレ神国で魔法と治癒魔術を学んだ。
16歳になり俺はボルタニアの警備騎士隊に志願入隊をする。
騎士としてよりは治癒魔術師の方が警備騎士隊では優遇されていて、俺としては騎士として剣を振るいたかったのだが、貴重な治癒魔術師ということで警備隊や殲滅隊じゃなく治癒魔術師や工兵からなる後方支援隊に組み込まれてしまった。
俺は父より「焦るな、怠るな。」と言われて後方支援隊として努力をした。小さな魔物討伐のお供や、近くの農村や開発村に治癒魔術師として参加して行った。その間も剣術の稽古も魔法の制御も欠かさずやっていた。そんなある日俺の「警備騎士隊」としての初陣はやってきたのだった。
ボルタニア警備騎士隊の詰め所にボロボロの1人の警備兵が現れて声の限りで叫ぶ
『東の農村にゴブリン50匹の集団による襲撃!村の警備兵20名で応戦中です!救援を求めます!』
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