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第14話 ある異世界勇者の学校生活の確認

少しシリアスです。

 奈菜とのすれ違い・・・の後

今日は奈菜が(太一)の友人というのを集めてくれたらしい。

奈菜が言うには理解者は沢山いないと学校生活もままならないの!らしい


 学校側には「記憶喪失」「多重人格症」として報告するということだ。

学校については美久と奈菜から聞いた限りでは「メリスロア王国」の「学業都市トラベロア」にある貴族の子女や王族や魔術師、騎士を目指す学園と似たようなものということで理解できた。


 どうやら(太一)はいじめられっ子というものだったらしい。

・学校へ行くと下駄箱に入っていた上履きがない

・机に落書きがしてある

・椅子には画びょうがおいてある

・教科書が破られている

・体操着が水浸しにされている

・グループを作るときに仲間外れにされる

・陰で悪口を言われている

・色々な委員にされているらしい

・お金を定期的にとられている

っていうことらしい


 将太が学校に掛け合ったりしたらしいのだが「事実調査中です」と半年ほどはぐらかせられ

その後「生徒からの聞き取りではそんな事実はありませんでした」と一点張り

学校は同じ区内にある私立校で結城家も地元の有力者の1つではある。

それを嵩に将太が詰め寄ったが政治家やもっと大きな企業の子供達もいる学校である

区議や都議の息子というのは土建屋にとってかなり厄介な相手であった。しかし将太はそれでもかまわないとばかりに問題提起しようとしたが太一本人に止められてやめたらしい。

将太は転校を進めたが太一は「大丈夫、みんな退屈なんだよ。きっとすぐに飽きるよ」と


 勿論太一側にも何か問題があったのかもしれない。

小さなイラつく事の積み重ねであったかもしれない。

恨みや妬みであったかもしれない。

しっかりとした拒絶をしなかったからかもしれない。

小さいからいじめやすかったとかふざけた理由かもしれない。

理由などいくらでもつけられる。


 それならばと将太は

上履きが隠されたなら、もう1つもっていけばいい

机に落書きがされていたら布で隠してしまえとテーブルクロスを持たせた

教科書は美久ちゃんのと変えてもらった

体操着も予備を保健室にあずけてある

仲間外れは保健室にいけばいい

金なんか毎日1000円くらい持たせていて欲しいならくれてやる

となんとか対応をとっていたらしいのだ。


だが太一は自らの命を絶ってしまう行動をしたのだ。


幸い太一という身体が死ぬ、という事は無かったが太一という存在はこの世界からいなくなってしまった。


 奈菜から聞いた太一(マルク)は胸糞悪さでいっぱいであった。

そんな中でも太一と仲良くしてくれていたのが


幼馴染の「沢木 美久」2年D組


小学校からの友達「東條 隼人」2年C組


中学入学の時に新潟から引っ越してきた「平田 絵里奈」2年C組


中学から知り合った「坂上 亮介」2年A組

の4人であるらしい。


 太一は2年B組だそうだ。

もしかしたらこの4人の誰かが同じクラスであったら、

過ぎた事に「もし」「であったなら」は意味がない。


 それで今日は奈菜の呼び出しによりこの4人が太一の家に来てくれるということだ。

友達であったなら転移の話も信じて助けてくれるだろう。と太一(マルク)は考えていたが、奈菜にバッサリとその安直な考えを断ち切られた。


『いい?お兄ちゃん。友達だからこそ大変なの!考えても見るの。長年付き合って来た親友が全く別人になったってことなの!お兄ちゃんは、向こうの世界で見た目だけで友達やお嫁さんを選んでたの?』


なるほど、全くその通りだ。


『だから、最悪の場合はお兄ちゃんの数少ない友達すら失ってしまうってことなの。』


ふむ・・・・・・


『だから、友達を失わないためには「記憶喪失」と嘘をつき続けていくか、「多重人格」で太一の人格が眠ってるって事にする。なの』


奈菜は一度大きく息を吸ってから




『もしくは、嘘をつかずに正直に話してまた1から友人関係を始めるか。なの』


イジメってなんで起きるのでしょうか・・・・・・

今回のイジメの部分ですが実は自分の子供の事です。学校対応もです。

色々対抗手段を考えましたが書いた事以外は何もしてあげれませんでした。

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