第8話 ある異世界勇者の家族
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第8話 ある異世界勇者の家族
病室へ入って来た弘子
『あらあら~、なんか楽しそうね~。』
と太一の傍|≪そば≫までやって来て嬉しそうにほほ笑む
『お医者さんのお話しでわね~、何時退院してもいいですって~。様子見で月に1回通院して下さいってことらしいわ~。』
『そうか、良かったな太一。早速帰ろう!』
『ブツブツ・・・・・・、まずはお兄ちゃんが二度と私に頭が上がらなくなるような黒歴史を考えて、それから現代科学の利器で驚かすためには・・・・・・』
気が早いどころではない将太に、何やら【黒いオーラ】を纏いそのオーラをまともに浴びてしまったら恐らくはもう戻ることは出来なくなる!と見る人をそう思わせる奈菜だ
『え~?退院する~?また手続きするの~?』
うなだれた弘子である
『ちょっーとまった!いいですか?落ち着きましょう!まず将太さん。今すぐ帰るっておかしいでしょう?今さっき「魔法」とか言う普通じゃ考えられない現象をゴマ粒以下だったけど太一が出したのですよ?そこをスルーして退院?まず手から炎出すって普通じゃない……ん?結構なマジシャンがやってるか。いやいや、マジックじゃあないんでしょ?
1人ノリツッコミで忙しそうな美久
『それから奈菜ちゃん!太一をオモチャにする気でしょう!これ以上こじらせちゃ駄目!とにかく黒歴史云々は却下です。』
一気にまくし立てた美久は肩で息をしている
『あらあら~、まずは美久ちゃんが落ち着いた方がいいんじゃないかな~♪』
『これが落ち着いていられる状況なの?!沢木家がおかしいの?!』
疲れた表情を浮かべて項垂《うなだ》れる美久
『まぁ、落ち着け2年後女、退院と言うのはこの施術院を出ていくって事なのだな?』と弘子に聞く
『そうよ~、退院したらお家にかえるのよ~。』
『家に帰ったら楽しい物たくさんあるぞ!』
『お兄ちゃん、まずは第一段の黒歴史として中学二年生になっても妹とお風呂に入っ……』
『その先は言わせないよ~!』
奈菜の言葉を必死に遮る美久
『太一!少し横になって休んでなさい。魔力枯渇?ってやつで辛いんでしょ。はい!「五十六茶」。私はこのマイペース家族に話があるからちょっと部屋から出るけど、とにかく動かないで!大人しく寝てる事!いいね?』
マルクには子猫がギャンギャン騒いでるように聞こえる、これを言ったら余計うるさくなりそうなので黙っておくことにした。
『ああ、わかった。少し休んでおく』
『将太さん、弘子さん、奈菜ちゃん外の談話室に行くわよ!』
『あらあら~。』
『くっ……美久ちゃんの後ろに【スタ○ド】が見えるだとっ?!』
『美久ちゃん、怖いの……』
三者三葉である
『早く動く!』
弘子を先頭に将太、奈菜、最後尾に美久である
病室を出ていく時に何処からか「ドナドナ」が流れていたような気がしないでもない
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
談話室で皆を座らせた美久は自販機で買ったブレンド茶「五十六茶」を
「五十六茶」沖縄出身の国民的美少女女優がCMに出演しているあのお茶だ
JS、JC向けのファッション誌モデルからデビューし、そのファッション誌上最高の「伝説の卒業モデル」と呼ばれている。そんな彼女を応援するべくこの物語中では幾度となく登場するであろうお茶である 。彼女を応援したいのは登場人物達であって決して作者ではない!
飲みながら見渡して今後についての話し合いを始める
『まず、皆さんのお考えを聞かせて下さい。』
美久は淡々と話す。この家族に感情を表してはいけない、長年の経験が美久を支える
『わたしは~、退院してもいいと思うよ~、奈菜から聞いたけど取り敢えず太一マルクさんはなんとか落ち着いてるんでしょ~?』
太一マルク、なんだか新しいハーフ登場人物が出たようだがそうではないぞ。
『俺もいいんじゃん?って思うけどね。どうせ夏休みだし、奈菜は家にいるし、なんなら俺が太一についててもいいしな!息子の一大事だし!』
「あんたは仕事したくないだけでしょう!その分私のお父さんが苦労するんじゃないの!?」と言いたいのを喉から出た言葉を唇の先端でギリギリ押さえ込む。危なく言ってしまうところだったと安堵した美久だが
『うっ……惇には悪いとおもってるよ?』
押さえ込めて無かったようだ
『奈菜も退院でいいと思うの。とにかく色々見せて常識叩き込まないともう二週間で学校始まるの!』
おおぅ……学校という存在を全く考えていなった美久
『学校……そうか。太一には色々大変かもだけど、行かなきゃいけないしね。』
『そうなの!だから早速お兄ちゃんの数少ない友人にはラインしといたの!明日朝結城家集合なの!って』
美久は奈菜の行動力を本当に凄いと思う
『じゃあ私はまた手続きいってくるわね~♪』と席を立つ弘子
『俺はタクシーで帰ってクルマ乗ってくるわ、美久ちゃん奈菜と太一お願いね』
美久にウインク投げ掛けながら出ていく将太
美久は
(両目瞑れて、鼻の筋まで上がってますよ!今まで出来たことのないウインクに何故挑戦したし?)
今度はしっかり言葉には出さず心の中で留められたようだ!
『さてと、色々と話さなきゃいけないこと、教えなきゃいけないことあるなぁ~』
ふん!と気合いを入れて「五十六茶」を一気に喉に流し混んで奈菜と共に「問題児」の所へ向かう美久であった
これからも頑張って書いていきますが至らないところ沢山あると思いますが
今後ともよろしくお願いします。




