転生して、前世を振り返る
二話から一人称になります。
文法がおかしいかも知れませんが、よろしく、お願いします
五月十七日 文章を追加 一定ラインの強者でなくば足手まといにしかならない→大罪の大魔獣との戦いは一定ラインの強者でないと足手まといにしかならない
どうしてこうなった。
王都で大罪の大魔獣を七柱の内の五柱を滅ぼし、アルクスと共に王城の玉座の間で死んだはずだ。
なのに気が付けば、、、、、赤ん坊になってるてどういうことだよ!
「あぅー!、あぅうあー!」
(誰かー説明してくれー!)
くそ、声帯が、まだ未発達の為か声すらまともに出せない。身体の動きも鈍い力が出ない、つか頭がすげー重い。
声を(泣き)出しながら動いて(暴れて)いたせいか二人の女の子と大人の女性が俺の元へ近づいて来た。
二人は誰なんだろう、女の子と女性は顔立ちが似ているので親子なのだろうか?
二人共、肌は日に焼けていて健康的で、女性の方は茶髪を肩口で切り揃えて、顔は母性を感じる笑みを浮かべてこちらを見ているが、普通に笑みを浮かべれば、いたずら小僧が浮かべる活発的な笑顔だろう、体つきは少し逞しい、肌が焼けていることから察するに外で肉体労働をしているんだろう。
女の子の方は髪を背中まで伸ばしており、こちらも普段なら活発的な笑顔を浮かべるだろうが、今はやたらと輝く笑顔を向けてくる、俺が身体を動かす度に笑顔の輝きが増していく、赤ん坊が珍しいのか?
女性の方が動く(暴れる)俺を抱き上げ、一定のリズムで背中を叩きながら、俺が知らない歌を歌う。
おそらく子守歌なのだろう、やたらと目蓋が重くなってくる。
俺の意識は女性の歌を聞きながら落ちていった。
あれから何日かが経った。
今、俺は母親の背におぶさて外に居る、母親は俺を背負いながら畑でジャガイモを収穫している姉も収穫の手伝いをしている。
赤ん坊として目覚めた時に居た女性と女の子は、どうやら俺の母親と姉だった。
俺はなんとか自分の現状を把握した。
どうやら、俺は転生して、異世界モータルセンヌの田舎の農村に住む、農家の長男として生まれたようだ、名前はコウセル。
話している言葉が異世界モータルセンヌの統一言語だから地球でないことは分かるのだが、国の名前が一度も出ての来ないので、どの国に住んでいるか分からないが、村の周りは広がる畑と山だけなので田舎の農村に住んでいる事は分かる。
家族は両親と姉が一人そして赤ん坊の俺の四人家族だ。
父親の名前はザーイン。ザーインは元冒険者で有り、他の村人よりも強いため、村の自警団のリーダーをしている、普段は畑仕事と開墾、偶に狩などに出掛けている。母親マリス、家事中心で畑仕事もしている、姉シェッタは時々母親の手伝いをしている。
俺の第二の人生が始まったばかりなのだが、すでに精神的に疲れている、何故疲れているかというと。
まず、前世。元々、俺は異世界モータルセンヌではなく、地球の日本で生まれ育った魔術師だ、名前は近坂 甲、自分で言うのもなんだが優秀な魔術師だった。まあ優秀と言っても、世界、全国レベルではなく、県レベルで探せばいくらでも出てくるのだが、同世代の魔術師達よりも実力は頭が一つ分、突き出ていた。
ちなみに魔術師とは神秘を研究し、神になろうとする人達の事を指す。独力で神界に赴き、神に成る方法や、不老不死を得る、原初の人間アダム、イヴの創造など、人の理を外れるか、神の偉業の再現を成すことにより神界に引き上げられ神に成るらしい。
確証が無いのは、神界に赴くのと、人の理を外れる方法は、実験が失敗して消え去ったのか、成功して人間界から居なくなったのか分からないからだ。神の偉業の再現は、まだ誰も成していないので神界に引き上げられるか分からない。
近坂家が行っていた研究は、世界、星の創造。他と比べても途方も無い目標だ、今でも近坂家初代当主は何を考えていたんだと呆れている。
そんな途方も無い目標なのだが、神秘の研究が楽しく仕方がなっかた俺は研究にのめり込んで、近坂家が所属している結社の研究施設に通い込んでいた。
そんなある時、奇妙な噂を聞いた。研究施設で研究がひと段落して、休憩している所に友人の魔術師が話しかけてきた、何でも、何者かが世界トップクラスの魔術師達に転移魔術を仕掛けていると言う話だ。
転移魔術は難しい繊細な魔術で、格下相手ならば強制転移させられるのだが、世界トップレベルの魔術師を強制転移させるのは神々ですら難しいし。
だから、俺は転移魔術を仕掛けた連中はアホだと思った。まず成功しない、それどころ転移魔術に用いた魔力を辿り反撃した人も居たそうだ、術者とその周りはただでは済まなかっただろう。
この時は自分には関係の無い噂話でしかなっかたのだが。
噂を聞いて数ヶ月後、噂の事など忘れたいた俺に、突然、誰かが転移魔術を仕掛けてきた、情けない事に俺は抵抗しきれず強制転移させられた。
こうして異世界モータルセンヌに召喚されたのだが、俺、以外にも十数人、召喚されていて、召喚儀式を行った連中とは言葉が通じないし、勝手に隷属させようとしてきたので全員でぶっ飛ばすと、連中の仲間が、ぞろぞろと現れて来たので、俺、含め殆ど召喚された魔術師は戦うのが、めんどくさいので逃げ出し、何人かは徹底抗戦を始めた。徹底抗戦をした魔術師は相手を皆殺しにして去り、後に大盗賊団の頭と幹部に成り、俺と敵対する事になる。
召喚儀式を行なった、施設から離れ始めた俺は、まだ自分が地球に居るんだと思っており、ほぼ世界中で通話が出来る携帯電話が圏外に成っていたりしても、気楽な気分で見つけた道を辿り街か村を目指して走っていたが、いくつか疑問を抱いていた。道がアスファルトで舗装されていない事や、空気中の魔素の濃度が高いなど疑問に思い、何処かの聖域に紛れ込んだのかと真剣に悩んで、この場所から早く去ろうと思い、休み無しに走り、途中で出くわした魔物を巨大組織の実験体と勘違いして、今居る場所が巨大組織の秘密実験場と思い込み、見つかればやばい事になるから、さらに走る速度を上げた。
いかに魔力で肉体を強化しても、二日間、飲まず食わず休み無しで走り続けた俺はとうとう倒れてしまった。そんな行き倒れの俺を拾ったのが、当時は王太子のアルクスだ。
アルクスの祖国プランマ王国は隣国、レイザー帝国が国境付近で魔導実験を行なっているのを察知して見張っていたのだが、実験施設が在ると思わしき所から火の手が上がり、壊滅したと予測、危険が無いか少数の調査隊を派遣。アルクスは、この調査隊に無理やり同行していたのだ。
それから俺はアルクスに保護され、プランマ王国、魔術の第一人者のトルファ・フォン・バレルに手助けされながら、言葉や文字、常識を教わり、代わりに俺はトルファの手伝い、言葉が、ある程度分かるようになれば、基礎的な魔術を教えていた。
月日が経ち、異世界に居ることに確信を持った俺は、召喚された理由をトルファから聞いた。召喚された魔術師は大罪の大魔獣と呼ばれる魔獣相手の戦力だと教えられ、俺は戦うことを拒否し、地球に還る方法を尋ねるがトルファは知らず、存在しないのではないかと言われた。
それから俺は還るための研究を始めた。トルファやアルクス達とは、最低限の言葉しか交わさず、トルファの屋敷の滞在料として魔術の講義と、召喚された魔術師の問題解決、以外では極力関わらないようにした。情が移ってしまうと別れが辛くなる。
帰還する為の研究と魔術の講義を行なう日常がある程度経ち、召喚された魔術師の問題も鎮火し始めた頃、アルクスから、ある依頼を受けた。依頼の内容は大罪の大魔獣の研究。魔術の講義の変わりに大罪の大魔獣の研究をしてほしいと頼まれ、俺は大罪の大魔獣に直接相対しない事を条件に、この依頼を受けた。
俺は大罪の大魔獣に関する資料を集める為に、キフルブル公国の救済の神エミシヤの大神殿を訪れ、一人の少女と出会う。生贄の少女サティア、出会った当初は可愛い女の子で好みだが、命を懸けるほどではなかったが、彼女が生きたいと叫ぶ声が、運命に抗う姿が綺麗だと思い、強く惹きつけられて、彼女の為に命を懸けようと決意した。別に自分の矮小さを思い知らされたとか、心を入れ替えたとか、そんなのではなく単純にサティアを自分の物にしたいと思ったからだ。
外見も好みで、心は強いこんな良い女はこっちの世界でも地球でも手に入らない。命を懸ける理由は大部分がサティアを手に入れるためだが、アルクス達を助けたいという想いもある。
エミシア教の人間をアルクス達と一緒に説得してサティア手に入れたのだが、彼女は全然、俺に振り向いてはくれず、本格的に協力するようになった、俺にアルクスは国政、国防に関わるような、重大な仕事を回して来て、俺はアルクスと共に忙しく世界中を駆け回ることになる。
急いで大罪に大魔獣の対策を取っていたのだが、幾つもの国が滅び難民が溢れ、大地や海にも深刻なダメージが蓄積され、短期決戦を仕掛けなければならなくなった。これ以上長引くと、大罪の大魔獣滅ぼしても、モータルセンヌで生きる人同士の争いで世界が滅びかけない。
俺は短期決戦の為、プランマ王国の王都ユグレニアを罠満載の戦場に改造した。ユグレニアは大罪の大魔獣により、世界が何度も破滅していく中、人的被害は受けたが、建物は無事で有り続けた都市だ。世界が破滅した直後の人々が雨露を凌ぐ為に集まり、故郷を復興するため人が離れていく、プランマ初代国王が現れるまで何度も繰り返され、大罪の大魔獣への怨念が蓄積されている、それらを利用した魔術や結界は、大罪の大魔獣に対して大きな効果を上げる為、大罪の大魔獣と戦う、戦場としては最高の立地になっている。
怨念も大罪の大魔獣に対するもので、顕現の糧には成らず、怨念の中に生きる為の意志、正の感情が含まれており、完全な負の感情でない為、ユグレニアが魔境には成らなかった。
大罪の大魔獣との戦いは一定ラインの強者でないと足手まといにしかならない。一定ラインに達しているのは俺とアルクス、勇者フリーデンの三名しか居らず、新王都ユグミレニアをアスモデウスから守る人材が欲しい為、アスモデウスと相性の良いフリーデンを新王都ユグミレニアへ、避難民達と共に送り出し、俺とアルクスのみで大罪の大魔獣を迎い討ち、死闘の果てに俺とアルクスは亡くなった。
こんな波乱万丈の前世から、すぐに、食事から下の世話までされる赤ん坊生活になり、落差が激しすぎる。あと、母親だろうと色々と女性に世話されるのは恥ずかしい、中身は成人男性なのだから。
俺は精神的に疲れながらも、今後どうするかを考える、あの戦いから何年経ったのか分からないが、サティアはどうなったのか気になるし、世界がどの程度、復興しているかも知りたいし、前世では世界中を駆け巡ったが、観光はしていないので観光がしたい。
死んでしまったせいか、地球に戻ろうとは思わなくなった。魔術の研究はモータルセンヌでも行える、それに下手戻れば、前世の記憶がある転生体として、貴重なサンプルとして保存と言う名の幽閉、標本にされかねない。
人生の指針を決め、とりあえず冒険者に成る事を大目標として、身近な目標としてハイハイできるようになる事目指した。