【仮説その1】もしも、14世紀カタストロフが訪れてなかったら? ―続くよ続く、繁栄は続く―
【仮説その1】もしも、14世紀カタストロフが訪れてなかったら?
(-⊡ω⊡)_/ { さてここまで解説が進みましたが、ここで1つ『IF』の選択肢を探してみましょう。
中世は14世紀のカタストロフにより壊滅的な打撃を受けて崩壊してしまいます。そこから人口が回復するまで17世紀までの時間を要するのです。
この中世を終わらせた【14世紀カタストロフ】
੬ჴ ƠωƠჴჱ{ さてここで質問『もし14世紀カタストロフが訪れなかったらどうなっているでしょうか?』
①十字軍が失敗していない。もしくは十字軍を行っていない。
②モンゴル帝国が襲来していない。もしくは襲来してもこれを撃破できた
③小寒期が到来しておらず、農作業による食糧生産に有利な温暖な気候が継続している
④ペストによるパンデミックが起きていない
(-⊡ω⊡)_/ { この4つの状態が成立ていると14世紀カタストロフは発生しないことになります。
まず。十字軍が失敗していないので宗教権威の失墜が起きていません。つまり神の威光によるヨーロッパ大陸統治が失敗していないということになるのです。
当然、神の威光は輝き続け人心は惑わされず、社会不安は抑えられることになります。
次にモンゴル帝国が襲来していないのですから、国家という枠組みが崩壊することもありません。市民生活のコミュニティが荒らされるということもないのです。もちろんこれは後々の経済発展の存続にもつながります。
モンゴルに打ち勝ち侵略を退けることができたとしても同じことです。むしろこの場合、軍隊の、そしてその軍隊を統括している王の権威は失墜することなくより名声が高まることになります。王に臣従する家臣たる諸侯貴族の名声も地に落ちることはありません。
国家による社会支配は揺らがないことになるのです。
次に小寒期が来ていないため、食料生産がダメージを受けることもないです。飢饉は発生せず、農業に立脚する社会経済は衰退することはありません。
当然ながら、ペストによるパンデミックが起きていないということは後の時代に訪れる〝死の影に捕われた人民の意識の変化〟が起きないことになるのです。
つまり、14世紀カタストロフの無い中世世界はこうなります。
神と神その威厳による世界の統一は安定したものになり、
その神の意見の下で王や宗教指導者や諸侯貴族の権威は守られ、
社会は安定しより発達し、農業も経済も確実な発展を続けます。
死の影にとらわれず、社会に対して世界に対して希望を失っていないので、身分制社会に対しても過剰な疑問を持つ者が現れず、現実を肯定して前向きに生きることになるのです。
さて、キーワードを整理しましょう
・神
・神の威光
・宗教とその指導者
・敬虔な人民
・威厳に満ちた王
・強い信頼関係で結ばれた王と家臣
・豊かな経済
・豊富な食料事情
・安定した気候
平和な世界ですよね? これが失われずに14世紀以降の文明の発達を伴いながら続くことになるのです。
੬ჴ ƠωƠჴჱ{ ねえ? これどっかで見たことない?
(´・ω・`){ 結論を言いましょう。これこそがファンタジー的中世世界のありうべき姿なのです。
つまり14世紀カタストロフが存在しないことで、12世紀と13世紀の中世世界の繁栄は失われずにそのまま進化発達を遂げ、栄光の時代へと進むことになるのです。
これこそが、ファンタジー小説の中で描かれる中世風世界の正体であり、現実の我々の世界の西洋中世世界と、ファンタジー小説の中の中世風世界とが、微妙に噛み合わない最大の理由なのです。
(;・∀・){ あれでもまだ何か足らないんじゃない?
(´・ω・`;;) { ん? あ、そういえば――