(´・ω・)《 メメント・モリ!! ―死を思う時代到来―
(´・ω・`){ こうした暗黒の14世紀を乗り越えた人々は、心に常に『死』を意識するようになります。そしてそれまで世界を支えていた当たり前の常識を疑い始めます。
・宗教権威は完全に地に落ち人心は乱れます
・国家は自らを守り維持することが精一杯で神の名のもとの統一された世界はもはや過去のもの
・そして死という現実を乗り越えるために人々は思想と科学の世界に足を踏み入れ始めます
੬ჴ ƠωƠჴჱ{ こうした状況が生み出したものは
①法による社会の支配
②科学技術の発達による冷静な現実の認識
③哲学的思想の発達による個々の人間たちの意識の変化
④異なる思想や主義に対して暴力を用いても主張を通そうとする行動主義
⑤神と宗教と人心の関わり合いの仕方の根本的な変化
――などが挙げられます
(・∀・)《 法王様さえ、人質として捕まっちゃう世の中!
しかしもう1つ忘れてならないのは底なしの社会不安がもたらした疑心暗鬼であり、常に死を意識する『メメント・モリ〔死を思え〕』の思想であり、それらが後期中世で生まれた異端審問と結びついたことで、あの悪名高き〝魔女狩り〟がついに登場することになるのです。
死を意識する思想は14世紀から15世紀にかけて芸術にも特に強く反映されました。
・トランジと呼ばれる遺体そのものを模した朽ちた墓標
・14世紀から15世紀にかけて隆盛した「死の舞踏」(ダンス・マカブル)という死から逃れられない死にゆく人々の群れを描いた絵画や彫刻
中世が終わり、新たに訪れた近世はまさに『死を思う』時代だったのです。