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食のプレゼンへ!

 午前中に大ケガをした患者さんが診療所に運ばれた際にミミは治療魔法で一気にすべてのケガを治せなかった事を気にしており、そんなミミに俺は時々魔法の練習とかがしたければ診察日でも休みを取る事を勧める。


 ミミからは俺達に治療の負担が多くのしかかる事を心配されるが、いつまでもミミにばかり頼ってもいられない。ミミが俺の診療所を手伝ってくれるなら、俺もミミが少しでも一人前の聖女に近づくように協力するのは筋だ。


 具体的な方法はまたミーザ、場合によってはギベルトやメルにも相談してみるが、とりあえずミミの心配の言葉に対して俺は返答をした。


「ミミ、俺は、いや、きっとみんなだってミミには一人前の聖女になって欲しいって思っているはずだ。だからその為の協力は惜しまないつもりだ」

「ユーイチ様……」

「もちろんミミの気にする事も分かるし、そこはなんとかみんなで相談しながら乗りきってみせるから」

「お気遣いありがとうございます。もし良い方法が見つかったらお言葉に甘えたいと思います」


 うーん、あくまでも俺達だけでも大丈夫と判断したらか……、手術とかができればいいんだが、さすがに危ないな、いい薬を買う、もしくは……、まあまた後で考えよう。


 話している間に詰所の前までたどり着くと、ミミから俺に声をかける。


「それじゃあユーイチ様、私はギベルト様の工房に行ってメルさんのお店にいらっしゃるようお伝えしておきますので、ユーイチ様はプレゼン頑張ってください」

「おう、気をつけてな。もしギベルトが留守で中々戻って来そうになかったら、診療所に戻っていてくれ、俺が診療所が終わった後に誘いに行くから」

「分かりました、それじゃあ行ってきますね」


 そう言ってミミはギベルトの工房へと向かっていった。


 さてと俺は詰所に行くぞって事で、既に兵士の人とは阿吽の呼吸が成立しており、ほとんど無言でアレフさんのいる執務室まで案内される。


 アレフさんからもジェスチャーで無言で椅子に座るよう促されて椅子に座るとまずはアレフさんより発言がある。


「用件の前にまずは言わせてくれ、先の食の催し物はご苦労であった」

「あ、はい、ありがとうございます」

「参加店は賑わっている店も増えていると聞いている。例のレシピ料理の効果は少し時間が経たねば判断はしかねるがな」


 アレフさんの言うように参加した店にとってはある種の宣伝効果になり、一時的でもお客さんが増えることはあるだろう。


 だが、健康は即効性のあるものではないし、ここから推移を見ていかないとな。

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