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魔術とスキル

「それで。俺は罪を犯したが為にここに来たってことは、何かしらを達成すれば許されるんだろう…?」



異世界転生に憧れがなかったわけではないが、こんな形で叶うとは思わなかった。



女神と言えども、神は神だ。それだけ大物の介入がある禁忌ということは、この世界を知ればなぜだかわかるだろう。そう考えた俺は女神に、言った。




「そうですね。私からは、ただ一つ。全てのものに平等を。」


「ふむ…。」


…何というか、すごく微妙で分かりにくい。

奥深い意味がありそうだが、俺には理解できなかった。



どこかのオカルトで似たようなものを聞いたことがあるし、たぶんそうゆう意味でもあるのだろうな…。


この思考も女神にバレバレであろうがそれについて言及する事はなかった。


話す必要がないんだうな…。


…と、俺自身の思考がまとまったとこでまた女神は口を挟む。


「では、そろそろ転生しましょうか。」


「え…?!」


俺は動揺する。


そう。


転生特典にありがちなチートスキルが貰えないというところに。


いや、禁忌ーとか言ってるしダメなの…か…?


「当たり前じゃないですか。なぜ禁忌人に有利になるようなスキルを与えないといけないんですか。


なしに決まってます。」




「一覧表とかだけで見せて貰えませんかね…?」



女神はちょっと迷う素振りを見せた。


口に手を当てて、しばらく沈黙する。



僅かな希望を胸に俺は女神に対して目を凝らす。



それを感じ取ったか、女神は了承してくれた。渋々…という感じだが。


「ん…そうですね…早々死なれても対応に困りますし、そのくらいなら(多分上の話なら大丈夫な気がする…(小声)」


最後の方は声が小さくて、なんと言っているのか聞きづらかった。



上…と言っていた気はするが…。



そして、どこからともなく電話帳のような分厚い本が降ってくる。


それは俺の手へすぽっと落ちた。


頭にぶつかってたらやばかったやつでは…。

本の角で死ねるってやつだ。



ともあれ、知識はなんとか入手できる。


高まる好奇心を抑えつつ、革で出来た表紙を捲る。そこには大きい文字でタイトルと目次が書かれていた。


見慣れない文字で書いてあるが何故か理解は出来た。



P1世界-存在確認スキル/術式一覧


目次:

スキル

└・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



術式

└・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



どうやら、大きくスキルと術式で分類されているようだ。



術式は、時空魔術や召喚魔術、精霊魔法などの特殊魔術に加え、基礎的な元素、火水土風空で構成された元素魔法があるらしい。



漫画でさんざん見た属性だな。

火、水、土、風は言葉通り。


だが、空とは何だろう…。初めて見た。


他の4つと違って想像出来ない。時空魔法…は、特殊魔法に分類されているし…。


空…空…うーん…雷か…?


だが、基礎元素の風についての詳細が書かれたページでは雷は風と同系統と扱われていた…。


そうなると…。


んー…。



…きりがないな。

転生してから、検証してみればいいか。



スキルについても読んで見る。


まずスキルの発動だが、魔術を使うときと同じエネルギーを使うようだ。このエネルギーは、"源魂(アリマー)"という名前らしい。



主に闘気法や身体強化、自己回復などがあるみたいだ。あとは、武器を使う時、その武器自体を強化する際に使うようだ。



そういえば、回復魔法の記述をまだ読んでない。


これも知っておいた方がいいな。どのレベルなら、即座に治せるかわかってるなら多少の無茶も効くだろうし。


回復魔法…回復魔法…っとー。




あった。



時空魔術として分類されていた。

どうやら、治すのではなく、時間を戻すことによって怪我や病気などをなかったことにする形らしい。


治癒については、別ページで白魔術とも書かれていた。


ここは色々とあるらしい。定義がうんたら〜とか書いてある。

長々としてて特に必要なさそうだったので読み飛ばすことにする。





一通り目を通し、大事そうなとこは頭に叩き込んでおいた。




「さて、終わりましたか?」



見計らってか、女神が声をかけた。



「十分だ。」



「その様子なら、転生しても問題なさそうですね。


では、行きましょう。」



女神が、手を広げ聞いたことのない言葉を発し始める。


光が溢れだす。

そう形容するしかない光景を眺めながら、俺は女神によって転生したのであった。


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