クズの考え方
僕の現在スロット能力は壁・音・圧縮の3つがある。この3つが今の所俺が使える異能であり、俺がクズとして生きてく上で必要な力である。
僕はこの3つの力の可能性について現在庭で模索していた。
何故かって?
パッと見で壁・音・圧縮の力が使えると言われて正しく使えるかどうかなんてわからないじゃないか。
力をより正しく使えるようにするためには努力が必要だしな。
クズとして生きるための能力を得ることができたのに、その能力を十全に活かせないなんて愚図のやることだよ。
例えばだけど、めちゃくちゃ足の速い才能だけの人がいます。その人は短距離だけをめちゃくちゃ速く走れるように努力したら短距離走のトッププレイヤーになれました。あるいは、短距離を頑張るのではなく逃げ足を磨きスリの常習犯へとなりました。
何が言いたいかと言うと、ようは何をするにしても使い方が1番大事だと言うことで、足の速い才能の使い方がスリかトッププレイヤーだったと言うだけの話だ。
魔法を使える人がいて、人類を救うために使うか世界を破滅に導くために使うかの違いだと考えたらよりわかりやすいのかな。
他にも例を挙げれば、圧政を敷く王とそうでない王。民を守る勇者と人類を滅ぼそうとする魔王。ポケ◯ンは友達のサ◯シとポケ◯ンは道具の悪の組織みたいに力の使い方次第で悪にも正義にもなるのだ。
だから力の性能を100%知ることでどちらの使い方でもできるようになることが重要なのだ。まぁ僕は1割正義であとは悪っぽく使うけどね。
現にダンソンは自分の力の性能の半分も使えていなかったのだと思う。まぁ教えないけどね、嫌われてるっぽいし。
そんなことを考えた結果、僕は今庭で誰も寄せ付けずに自分の力を使っている。
「まずは…昨日も使った音からだな。」
音って1番わかりやすいよね。
周囲の音を集めてマップ化することもできたし、微かな音も聞こえるし、正味万能能力だと思う。
僕はまず音響マップを作ることにした。
これはコウモリの超音波やイルカのエコーみたいな感じでやればできると思う。
「アァァァ……」
うん、できた。
脳内に音の広がった範囲全てのマップができたみたいだ。
ポーン
スロット【音】にアビリティ『音響マップ』が追加されました。
一度更新されたマップはスロット『音】からアクセスできます。
「!?!?ウォォォ!?」
なんぞこれ!?!?こんな感じのも出るんだ!まじ便利能力じゃん!
こ、これはもしかしてまだ隠された能力いっぱいある説じゃんか!
僕は興奮して色々試した。そりゃあもう庭の草や石畳が少し禿げるくらいに色々やらかしたっぽい。
以下スロット【音】の『音響マップ』以外の能力。
『音爆』
自身の出した音の大きさによって音の爆発を起こす。
『無音』
自身を中心に半径5m以内の音を消す。5m以内にいる任意の生物の音を聞こえるようにもできる。
『怪音波』
生物の嫌いな音階の音をだす。
『音速移動』
一瞬だけ音速で移動できる。
パッシブスキル
《地獄耳》
定めた範囲の音を自動的に拾う。
音速移動だけは現状使うと俺が木っ端微塵になりそうだから使えないな。
パッシブスキルは自動的に発動されるから意識して発動させるアビリティよりは使い勝手が良くて情報収集にも役立つから重宝してる。今は屋敷内の範囲を設定してる。
次に壁なんだけどこれはアビリティが少なくて……というかマジで壁しか出せなかった。一応無色透明無味無臭の空気の壁みたいな感じなんだが、マッチを擦って壁に当てても燃え上がらなかったから空気ではないことは確かだ。
以外スロット【壁】のアビリティ一覧。
【ウォール】
自分の力の限り壁を出せる。自分の意思で出し入れ可能。
そして最後に圧縮なんだけど、これが1番意味がわからなかった。めっちゃ時間かかったことだけは明言しておく。
僕の知識にある圧縮って布団掃除機か気合玉を圧縮して大爆発起こすとかのしょうもない知識しかなくてイメージが乏しかったのも要員の一部だと思う。
以外スロット【圧縮】のアビリティ一覧。
『圧縮玉』
任意の物体を圧縮する。圧縮した物体の所持者は自分のものになるっぽい。
『圧縮解放』
圧縮を解除した際の爆発力は圧縮に込めた力の5倍。
圧縮玉の説明が〜っぽいで終わってるのは言い訳がある。ダンソンに【サバイバル】でコップ一杯分の水を出してもらって空を圧縮した。その時に長時間出していたせいでダンソンが水を維持できなくなった際に僕が圧縮していて消えなかったからかの説明になったわけだ。
結論
アビリティなるものにはまだまだ無限の可能性が秘められていて、今の所使いどころがはっきりしているのが【音】のみだという悲しい結果になった。
しかし結果としては悲しいことになったけど、使いようによってはクズ活が活発化するなと思った。