10話
十話
そんな、生活が既に1週間を過ぎようとした頃のある金曜日の夜。水戸におむつをあてられていた時の事である。
『晴香ちゃん、明日か明後日遊びに行かない?この前うちに遊びに来た真澄ちゃんも誘って。どう?』
と意外な提案。晴香は遊びに行くのは大賛成であった。思えば、水戸とも遊びに行った事はまだない。それに真澄とも遊ぶ約束をしていたのだった。
『うん、遊びに行きたいな。ママともまだあんまり一緒に何処か行ったりしてないし…。』
『じゃあ、決定ねっ♪真澄ちゃんにも聞いとくのよ。』
と、おむつをあて終わったと同時にいうとポンとお尻をたたく。そして、リビングで水戸があらかじめ立てていた計画をはるかに見せていると、真澄からOKと返事が来たので、真澄にも予定を伝えると、またしてもOKと返事が来る。準備が整ったので、明日に向けて今日は早めに寝る事にしたのであった。
次の日の朝、早めに車に乗った晴香はもちろんおねしょを吸った布おむつから、アニメのプリントされた紙おむつに変わっていた。
そして、真澄を迎えに行く。そこから、目的地の遊園地までは2時間程度かかるので、その間の真澄と晴香はちょっとお休みタイムのようだった。
この頃の晴香は昼寝でもおねしょをするようになっていたし、毎日おもらしを薬によって誘発されていた晴香はすっかりおもらしをするのに抵抗がなくなっていた。そして。薬なしでのおもらしもちらほらとしていたのであった。
『二人とも、起きて。着いたわよ。』
そう言うなり、晴香のおむつを確認する水戸。もちろん指先は湿っていて、晴香のスカートがめくれて、中に見えるおむつはぷっくりと膨れていた。
最初に起きたのは真澄。そして、その後、晴香が起きる。
『あ、晴香ちゃん動かないでね。今おむつ替えるから。あ、真澄ちゃん、ごめんね今晴香のおむつ替えるから少しだけ待ってて。』
と水戸。
『いえいえ、ゆっくりで構いません。』と、返事すると晴香のオムツ替えから目が離せなくなっていた。
オムツ替えも終わると晴香は高校生にしては少し幼い格好をしていたため、遠くからみると小学生の妹と姉、そして母の三人で遊園地に来たようだった。
遊園地に着くと、沢山のコースターが走っていた。入り口にな風船を持ったお姉さんが両端に立っており、小さい子(小学生くらいの子)には風船を配っていた。
『はい、そこのお嬢さん。今日は家族で遊園地これで楽しいね♪風船どうぞ。』と、晴香にも渡してきた。
それもそのはずである。身長の低い晴香がいかにも、小学生の子が着るような服を着て、スカートからはちらちらとおむつが見えていては(本人は気づいていないが)、とても高校生には見えない。
恥ずかしそうにしながらも、その風船を受け取る晴香には、もちろんここで無駄に拒否しても怪しがられるだであり、素直に受け取っておいたほうが早くここから抜けれると思ったからであった。
『さーて、じゃあ…どれに乗ろっか?晴香ちゃん乗りたいのはある?』
とまるで妹にでも話しかけるかのような話し方で真澄は話しかける。
『んー。じゃあ…あれ…。』照れながらも、指差したのは、“トンビ〜ぐるっと回れ〜”という名前のコースターであり、それはこの遊園地で2番目か3番目ぐらいの怖さを誇る。つまり、この遊園地の目玉アトラクションであった。
『そっか、じゃあ並ぼうね。』
と真澄。
しかし…
『あ、お嬢さん…。ちょっといいかな?ここに立ってくれるかな?』
と係りのスタッフに言われる。
きょとん、としながら言われた通りの場所に立つ晴香。
『うーん…。ちょーっとサービスしてあげたいけど、5センチ以上足りないとね…。ごめんね、お嬢さん。このコースターは150㎝からのお姉さん達しか乗れないことになってるんだ。お嬢さんも、中学生くらいになるときには乗れるはずだから、今日は我慢してね。ごめんね。』と言われてしまった。
普段、遊園地に行くときはなるべく大人っぽい服と高いヒールを履いて誤魔化しているとで、なんとか乗れていたが、今は小学生のような女児服に歩きやすくデザインされた、運動靴だ。もちろん、小学生っぽい小さな子は特に声をかけられやすかった。
そんな、事もあり晴香の乗れるコースターはごく少なくなってしまった。しかも、一番たのしい絶叫はほぼ乗れない事になってしまったため、晴香が乗れるのに合わせると、アニメのキャラクターの乗り物などだけになってしまった。
そうしている間にも、お昼時は近づいてきた。
『さー、そろそろお昼ご飯食べましょうか。』と水戸がいう。
『そうですね!私もそろそろお腹が減ってきたし…。晴香ちゃんはどうかしら?』と真澄が聞く。
『晴香もお腹減ったよ〜!』
自然に妹扱いされてる事に気付く事もなく、晴香も自然に妹のような返事をする。その答えとして、自分の事を晴香と呼ぶ事に抵抗がなくなっていた。
『じゃあ、食べましょうか。何がいいのかしら…?』と水戸がいう。
それぞれ、昼ご飯を選んだ3人は昼食を食べていた。
食べ終わると…
『晴香ちゃん、お米がほっぺについてるわよ。』といい、ほっぺの米をとってたべる水戸。
『うふふ。晴香ちゃん可愛い♪ところで、おしっこ平気なの?晴香ちゃん?』と真澄が聞く。
その瞬間、
『急にお、おしっこしたくなってきちゃった…!!』
と周りにも聞こえる大声で言うと(おしっこ出そうという言葉に抵抗すら覚えないところまで来ていたため)周りの人に一時注目されてしまったので、少し恥ずかしく思いながはも、あたりを見回してトイレを探す。そんな努力も虚しく晴香は、ついに膀胱というダムが決壊して大量のおしっこをオムツに出してしまった。もちろん、全てを吸収したため、漏れ出す事はなかった。
『晴香ちゃん…?大丈夫?あ、出ちゃったんでしょ?水戸おばさん、晴香ちゃん出ちゃったみたいだからオムツ、取り替えてあげよう』と真澄がいう。
『そうね…じゃあ、晴香ちゃん。スカートはそのままでいいから、おむつぬぎぬぎしましょうね。そしたら、その後拭いて新しいおむつ履かせてあげるからね。』と水戸が、幼児言葉を混ぜて、いう。
言われた通りに、おむつを脱ぎおしりを拭かれ、新しいおむつをあてられる。この事に慣れつつあったため、既に当たり前となっていた仕草だが、一つだけ違う事があった。
それは、晴香のそれを見つめるものであった。その目からは激しく、それでいて懐かしい光を放っていた。そして、それはいびつな愛を持つ水戸ではなく、真澄の方であった。
そんなことは一瞬のことであり、おむつ交換もした一行は、午後のアトラクションに向かった。