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3話。

研修も無事終わり、今日から高校に入って初めての中間考査だ。


「明日菜、今日から中間だけどお前勉強大丈夫なのか?いかにも私頭悪いですって顔してるけど(笑)」


「失礼な。これでも私YDK(やればできる子)だからぁぁ?」


「あっそ、まぁせいぜいガンバレ?」


腹立つ。あのメガネ割ってやろうか。

こんなに言われて負けるのはほんとに腹が立つし、本気で頑張ろう。


1限目。

・・・??

え、なにこれ。まって、私ってこんなにバカだったっけ!?

中学の時はそこそこ普通の成績を取れていたからといってあまり勉強をしなかったのが失敗だった。高校のテストなめてた。つらい。

頭を抱え持っている知識のすべてを使って挑んだが、結局全然解けなかった。


「明日菜、一限目の国語のテストできたか?」


にやにやしながら和也が私に問いかけてくる。

うざい。こいつ私ができなかったのを察した上でわざわざ聞いてきてるな。

ほんとにメガネ割ってやりたい。


「うるさい死んで」


「うわひどい!なんかいつもより暴言がきつい!できなかったからって俺にあたるなよ、自分のせいだろ?」


正論過ぎて何も言い返せない。和也はできた様子だし、やっぱりメガネは頭がいいのか(?)

そんな感じで今日の国語、数学のテストをなんとか終えた。

数学は中学の時から得意だったこともあり国語ほどに苦しむことはなかったが、それでもできたわけではないのが辛かった。

テストができなくて落ち込んでいる私を哀れに思ったのか、和也がケーキを食べに行かないかと誘ってきた。

しかし負けず嫌いな私はその誘いを断って勉強をすることにした。


「そっかぁ、明日菜とケーキ食べに行けなくて残念だけど勉強するっていうなら俺だけ食べてくるな!勉強頑張れ~!」



「やっぱ行く。」      


勉強すると決めてから心変わりするまでこの間5秒程度

そんなかわいい顔して、明日菜とケーキ食べに行けなくて残念とか言われたら勉強なんてしてる場合じゃないってなるじゃん!!


「お前、勉強するんじゃなかったのか。

ま、いいや!俺的には明日菜と行けるからうれしいし~♪」


こいつは一体なんなんだ。私のこと好きなのか?それとも話が合うから居て落ち着くだけみたいな?

どうにしろ、あんたのことが好きな私はいちいちHP削られてることに気付け。



てなわけで結局和也の誘いに勝てず勉強を放り投げてケーキ屋さんに来たわけなんだけど、なんといってもここのケーキ屋さんは種類が多い。

こう見えても甘いものが大好きな甘党の私には天国のような場所だった。


「どれがいい?今日は俺の奢りでいいよ」


「まじで!?うわぁ和也さまありがとうございます(泣)

でも優しすぎてちょっときもいかも。(小声)」


「やっぱり奢るの無しな。」


「あああごめんなさいごめんなさい!!今日も優しいです和也様!!」


毎日こんな感じ。私としてはこのくだらないやりとりが本当に楽しい。

一見メガネで真面目くんだが話してみるとこんな調子だ、素晴らしいギャップ。最高。


結局悩みに悩んでチーズケーキを選択。

モンブランとイチゴのショートケーキともものタルトとチョコケーキと・・・20分くらいずっと決められずに迷っていたが、

それでも和也は文句を言わずに待っていてくれた。

こういうとこ優男だよなー、顔も頭もいいしみんなが口に出さないだけで実はモテてたり・・・

そんなことを思いながら奢ってもらったケーキを頬張っていると


「明日菜はさ、俺のことどう思う?」


はい?

思わずケーキを喉詰まらせる。

ど、どうってそれは・・・


「大丈夫?いやそんな深く考えないで、俺の性格とか容姿は明日菜からみてどうなのかなーって思っただけだから(笑)」


なんだそういうことか。焦った。


「んー、メガネだしメガネだしメガネだけど、頭いいし顔もまあそこそこいいんじゃないの?うざいけど私は関わりやすくて好きだよ。」


と、ケーキを食べながら思っていたことを伝える。

あれ?なんか和也の顔があか・・・って私なにさらっと好きとか・・・?!


「いやあの好きってその、友達としてだからね!?」


「わ、、わかってるよ!いいから早くケーキ食べろぶす!」


照れ隠し・・・なのかな。私が好きって言って照れてくれるんだ。

そのまま帰るのもつまらないということで、ケーキを食べ終えた私たちはゲームセンターへ向かった。


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