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嵐の前後 4
「はー、親と子は似るもんだねえ。ボウズんところ、二耀族の純血だろ?」
「らしいですね。……そういえば、神殿を破壊したのは純血の人たちだって聞きました」
「おいおい、そりゃあまた」
業が深い。もっとも掟に忠実な存在だろうに。
驚くイピネゲイアに苦笑を返しつつ、ナギトはベッドから起き上がろうと試みる。が、やはり駄目だった。もう少し休息が必要らしい。
「――そういえば、リオの扱いってどうなりました?」
「ああ、ひとまずテストミアには残れるよ。監視の条件つきだけど、闘技大会が関わってるからねえ。帝国への反感は置いといて、軽めの処置さ」
「……あとで市長さんにお礼言った方がいいですかね?」
「おお、いい考えだね。怪我を治すのが先だけど」
「ですかね?」
しかし、のんびりしていられる時間は少ない。
どうにかして、帝国へ入る算段をつけなければ。テストミアの要求を鵜呑みにしてたら、アルクノメを見殺すことに繋がる。
だが助けたところで、一体どこに逃げるのか。
真剣に考える中で、楽天的に考える自分もいた。




