表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/192

赤い獣牙 5

 そこにいるのは武装した兵隊だった。右胸には議会所属を示す紋章が。……表情にどことなく安堵があるのは、入れ違いで敵が撤退したからだろう。

 しかし彼らの目には、ナギトを糾弾きゅうだんする気配がある。

 奥からは市長も姿を現し、眉根を曇らせながら一行を見つめていた。


「ボウズを連れて行こうってのかい? 市長さん」


 一応の外野であるイピネゲイアは、彼らの前に立ち塞がりながら言う。

 市長の首振りはもちろん縦。後ろに控えている形の兵士たちは、敵の動きに備えて身を屈めている。

 どうするつもりなのか――第一皇女の前後から、数人分の視線が注がれた。

 彼女はまず、握っていた剣を鞘にしまう。


「ボウズの代わりにアタシが行くよ。いくらか手土産もあるし、構わないだろう?」


「い、いや、だがねえ……」


「そもそも市長さん、こんなボロ雑巾みたいなやつを大衆の前に引きずり出すのかい? 市長ならもっと、でかい器の持ち主だと思ってたんだが」


「……はいはい、分かった分かった」


「よし」


 市長の態度には誠意の欠片もないが、イピネゲイアは満足らしかった。身の危険をまったく省みず、大股で彼の元へ急いでいく。

 助けられてしまった。

 情けない思いの中、ナギトは安心して意識を手放す。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ