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第八話 赤い獣牙 1

「意外と早いものだな」


「ナギトから離れて。目的は私なんでしょう? テストミアから手を引けば、素直についていくわ」


「ふむ……」


 よっぽどアルクノメが重要らしく、ナギトの眼前に迫った刃は戻っていく。

 結界が解除されたのも直後だった。戻ってきた風景は、何一つ変わっていない。ただ、決まってしまった勝敗があるだけだ。

 果たされた約束に対し、アルクノメは静かな足取りでクリティアスの元へ。彼は校門の前に移動しており、撤退する流れにあることを示している。


「では私の責任で、この町から兵を引かせよう」


 途端。巨大な影が、学校の敷地を再び揺らす。

 ドラゴンだ。


「――とでも、言うと思ったかね?」


「っ……!」


 平然と告げられた裏切り。立ち上がろうとするナギトだが、結果は直前と変わらない。


「どういうことだ!?」


 アルクノメは勿論、皇子の代理であるリオまでもが、クリティアスを批難する。


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