47/192
真槍VS魔眼大盾 4
「な……」
どうしてここにいる? テストミアへの攻撃、制圧は帝国の利だ。彼が信念の通り動いているとしても、前線に出てくるなんて過ちを犯していい筈がない。
理由は彼の右手。握っている円形の巨大な盾にある。
魔眼大盾。
雷帝真槍や純潔狩猟と同じ、神による魔術兵器。
ナギトにとっては相手に回したくない存在だった。魔眼大盾は唯一、真槍の一撃を防ぐことが出来る防具である。
加えて、
「リオ――!」
「は?」
盾が光る。予備動作の意味を理解していないのか、隣りにいる妹は首を傾げるだけだ。
直後。
ドラゴンによって半分近く破壊された校舎は、唐突に全壊した。
「い、いきなり危ないじゃないですか! リオだって――」
「おや、何を抗議する必要があるのかね? 私は今、君の敵だぞ? その身内ごと葬ってもおかしくあるまい?」
「……だ、そうだけど!?」
困った顔を浮かべるリオ。
しかしクリティアスの行動は、本当に想定外のことらしい。雷帝真槍の一撃から守られた帝国兵たちは、彼に抗議を行っている。
無論。
そんなもの彼には、ハエの羽音にしか感じないのだろう。




