真槍VS魔眼大盾 2
子供らしい素朴な顔付きではあるものの、身内としては危機感もある。妹は昔から、アルクノメに対して当たりがキツい。根本的に相容れないんだ、と口癖のように言っていた。
今後も仕掛けてくるとすれば、それはもう嘆息するしかないだろう。
「まあこの先も機会はある。兄様の成長ぶりも知りたいし、手合わせするときは宜しく頼むぞ」
「……僕はともかく、彼女には加減してね?」
「人の心配ばかりするのはよくないぞ、兄様」
だって、とリオは付け足して。
「ほら――ペロネポスの人たちが、お怒りだぞ?」
校門に集まった帝国兵が、武装と共にナギトを睨む。
気付けば町中が騒がしい。オレステスが連れてきた帝国兵は、ごく一部にしか過ぎなかったようだ。メルキュリクから聞いた噂は、すでに現実と化している。
もうアルクノメ一人の問題じゃない。オレステスの腕をぶった切ったのも関係ない、多分。
「――リオ、君の立場は?」
「見物人だな。私はあくまでも、闘技大会の参加者だ。帝国軍の方から拘束されるいわれはないし、私が消えれば向こうも困る。案外と人材不足だそうでね」
「じゃあ、背中はがら空きでいいわけだ……!」
決めれば行動は早かった。
即座に雷帝真槍を振り被り、叩き込む。雑兵を蹴散らすのは何の問題もなさそうだ。ある程度まで減らして、それからアルクノメと合流しよう。




