第七話 真槍VS魔眼大盾 1
「いやあ、たくさん怪我したよ」
「いや、見るからに無傷も同然だぞ。骨の一本でも折っていれば、少しは心配したんだが」
「そこまでやらなきゃいけないのか……」
ああ、と妹は清々しいぐらいに頷いた。
――およそ三年ぶりの再会になるものの、彼女は何一つ変わっていない。歳とったのか? と聞きたくなるぐらいの徹底ぶりだ。身長も大して伸びてないんじゃないだろうか?
「兄様」
首を傾げた所為だろうか。妹のリオは目をキツくして、彼女なりの大股で詰め寄ってくる。
「私、これでも背丈は伸びたんだぞ。この三年、確かにな」
「具体的には?」
「……」
無言は無言で一つの解答だが、彼女わかっているんだろうか?
昔と同じやり取りに胸を撫で下ろしつつ、ナギトはもう一人の大切な女性を探す。ドラゴンが現れたのは彼女たちが消えて直ぐだ。最悪の展開には陥っていないと信じたい。
「心配するな兄様。あの人なら無事だ」
「……殺そうとした人間から教えてくれるとは思わなかったよ」
「仕方ないだろ、あのクズ皇子だって近くにいたんだ。あの人がどれぐらい戦えるか、個人的に興味もあったし」
「? なんで」
「兄様の足手纏いになるかどうか、確かめたかったのさ」
不本意な形で戦いが中断したためか、リオはむつけた表情で言ってきた。




