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吼える愚者 4

 いつの間に降りてきたのか――しかし驚いている暇はない。彼女の正体は、これで隠しようがなくなってしまう。


「おお、アルクノメかよ。滅亡したアギニ家の生き残りさんよぉ」


 嬉しそうな声を出したのは、妹の横に立っている少年だった。

 真紅で染まった正装と、煌びやかな装飾。多数の帝国兵を従えている時点で、地位は推測するまでもない。

 もともと見せびらかすのが好きな男だし、顔を知っている市民も多いだろう。


 ペロネポス帝国の第一皇子・オレステス。

 二つある皇家の一つ、エウリュク家の長男。革命によって時期皇帝と目される人物だ。

 歳はナギトたちと同じ十七。――まあその精神性については、もう少し幼いかもしれないが。


「ここに何の用があるの! オレステス!」


「はっ、別に大した用件じゃねえよ。俺の代理人が闘技大会に出っから、会場まで連れて来てやったまでさ。勉強もしたいって言うんでな」


「だからって……!」


 後ろにいる帝国兵を睨む彼女。意外にも効果は直ぐに出た。

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