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堅い床の上で 2

 あとは大した雑談もせず、並んだ客室の一つへ招かれる。

 案内してくれたメイドが扉を開けると、中からは街灯と同じマナの光が。

 

「ようこそ、テストミアへ。夜中だけど歓迎するよ」


 そして最後に、飄々とした雰囲気の男性が出迎えてくれる。

 白い長衣を着た中年の男だった。姿勢はやや猫背で、目には力強さというものが欠けている。一言でいって、穏やかで気だるそうな感じの男だ。

 しかし侮ってはいけない。これでもこの町――商業都市テストミアのトップである。帝国と隣接した土地で、長年やってきた経験は伊達じゃない。

 まあ、本人の雰囲気には生かされていないのだが。


「いやあナギト君、まさか本当に連れてくるとはな。こっちも本気で準備はしてたけど、現実になるとは思わなかったぞ」


「――帝都には協力者もいましたから。さすがに気付かれましたけど、この通り無事です」


「……の割に、お姫様は不機嫌だねえ」


 苦笑交じりに言われて、ナギトも同じような笑みを返した。

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