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第十八話 目覚めと予兆 1
ナギトたちが再び訪れた工房は、どうにか無傷を保っていた。
外には身体の大きい職人たちが、これまた自作の得物を持って警備に当たっている。付近には倒された結晶生物が何体も。実力で身を守れるとなれば、これは頼もしい展開だ。
加えて工房自体、魔術による障壁で覆われている。ハルピュイアの羽根が何本か突き刺さっているが、今のところ壊れる予兆は見当らない。
「こ、工房長、もう大丈夫だ。降ろしてくれ」
「おいおい、遠慮せんでもええぞ」
担がれて荷物同然のリオは、しきりに降ろしてくれと強請っていた。
しかし工房長の方は、彼女の願いを無視してズンズン奥へと進んでいく。どこに向かっているのか分からないが、多分休憩できる場所だろう、とナギトは当たりをつけてみた。
結果は予想通り。前回で通された会議室らしき部屋で、ついにリオは両足をついた。
ナギトもアルクノメを抱えて入ろうとするが、工房長はかぶりを振る。
「そのお嬢ちゃんはベッドの方がいいだろ。奥に仮眠室があっから、ついてこいよ」




