117/192
豹変の地 6
予期せぬ再会に手足が凍る。いま見えているのは、本当に彼女なのか? どうして普通の女の子が、ドラゴンの足元で倒れている?
まるで、体内から吐き出されたような――
「って、ボーっとしてる場合じゃない!」
再会できたのには違いない。ナギトは彼女を抱き上げ、片手に雷帝真槍を。リオの救援に駆けつける。
もっとも。
「大丈夫か、お嬢ちゃん!」
その必要はなかったらしい。
自作の武器だろうか。身の丈ほどはある大剣を担いで、工房長はリオを肩に担いでくれる。
「そっちは無事か!?」
「ええ、何とか!」
「んじゃあワシの工房まで行くぞ! 外に安全な場所なんぞねえからな!」
「はい!」
結晶生物は今も増加を続ける一方。ハルピュイアまで空を舞っており、刻一刻と余裕は無くなっていく。
工房長を追い、ナギトは走る。
意識を失ったままのアルクノメに、温かい安心感を覚えながら。




