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豹変の地 4

「く、止むを得ないか……!」


 しかし。二人のエサが逃げるのに合わせて、一頭のドラゴンが飛び掛かってくる。

 牽制しつつ、兄妹はどうにか町の中へ。追ってきたドラゴンが建物に突っ込むが、勢いを殺すぐらいの役割は果たしてくれた。

 ここにも、人は残っていない。

 二耀族もヘレネス族も同じだった。代わりにいるのは結晶生物ばかり。住民としての敬意などない、敵意だけを送ってくる。

 すでに殺されたのか、あるいは避難したのか――らしくなく、他人の安否が気掛かりだった。


「ぐっ!?」


 突如、隣りを走っていたリオがくず折れる。

 差し伸ばした手を掴む彼女だが、どうも足腰に力が入らないらしい。ドラゴンのマナ吸収だ。

 ――しかし。敵の徹底さが、逃げる姿勢を上回った。


「囲まれた……!?」


 やはり最強種。路地を挟む形で、二人の退路を断っている。数頭のミノタウロスも混じっていた。


「に、兄様、私は自力でどうにかする。先に行っててくれ」


「こんな状況で言われて、説得力あると思う!?」


 多勢に無勢だが、撃破するしかない。

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