114/192
豹変の地 3
「っ……!」
闘志を訴える咆哮の中、ナギトとリオが得物を構える。先日戦ったドラゴンに比べるとマナの濃度は低いようだが、腐っても最強の結晶生物。油断は出来ない。
動きをぬうべく放たれた純潔狩猟。隙が生れさえすれば、後は雷帝真槍の独壇場だ。
抉る。
頭部は跡形もなく吹き飛ばされ、生物として完全な死を迎えた。
「こ、こいつ……!」
それでもなお、生きている。
視覚はさすがに断たれたようで、ドラゴンは乱雑に腕を振り回すだけ。当然二人には掠りもしないが、息があることへの驚愕が攻撃の手を緩める。
しかし一息入れて、ナギトは心を切り替えた。コイツらには再生能力がある。早く仕留めるに越したことはない。
「っ、兄様!」
が。妨害のため、更に数頭のドラゴンが降り立った。
クリティアスが攻撃してきた時と、同等の数が二人を包囲する。――雑兵、と片付けられる相手ではない。いくら二人でも徐々に追い込まれるだけだ。
「リオ、逃げるよ!」




