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封土の同族 4

 仮に、四年前の原因がこれだとして。何故、破壊する必要があったんだろうか?

 足元で眠っている結晶生物を除けば、有害な存在は一つもない。わざわざ身内を分裂させ、戦う必要はなかったろうに。

 だから、ここには何かが隠されている。

 推測といえば、確かに推測の域を出ない。が、そんな問題を押し退ける不気味さが、ここにはあった。


「――なあ兄様、前回の闘技大会は正しかったのか?」


「ど、どうしたの? 突然」


「父様たちが戦った理由がさ、ここにあったらどうなんだろうと思ったんだ。……もし何者かによって幽閉されていたんなら、大義は父様の方にあったことになる」


「そうだね。まあ、仮の話ではあるけど」


 頷くリオの横顔は、父親たちの無念を想って暗くなる。

 しかしナギトは反対に、安心感さえあった。両親は、悪いことをしたんじゃないのだと。敵対した事実以上に、彼らを誇らしく見ている自分がいる。


「……なあ兄様、悲しくはないのか? さっきからいつも通りの表情だが」


「そりゃあ悲しんでないからね。僕と父さんたちは敵味方に分かれて戦った、それだけの話じゃないか」


「わ、私の仮説が事実だとしても?」


「うん」


 あっさりと冷血を示されて、リオは絶句するだけだった。

 ナギトは彼女に構わず、階段へと足を上げる。

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