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封土の同族 2

 角を曲がったところで、ようやく出口が見えてくる。意外にも明りはあった。太陽の光というより、マナ石を用いた人工的な明りが。

 中をすでに見ているらしいイピネゲイアとその協力者に、重い空気が漂い始める。


「さあ、しかと見ておきな。ひょっとしたら、四年前の真相に繋がるかもしれないしね」


「え……」


 来るとは思っていなかった、両親たちの戦争。

 その根源が今、兄妹の前に晒される。

 棺桶、だった。

 階段を降りた先に広がる、巨大なドーム状の空間。その壁すべてを埋める形で、無数の棺が並んでいる。


「こ、これは……」


「――」


 異様な光景を前に、言葉を失うことしか出来なかった。

 棺桶は正面がガラス張りで、中に入っている人間を見られる。……全員、二耀族だ。少なくとも見える範囲に、ヘレネス族や混血の姿は見当らない。

 一体なん、どんな用途の場所なのか。

 共同墓地――というような雰囲気ではないように感じる。中に入っている人々は、若者から老人まで様々だ。中には赤ん坊までいる。

 数については夥しいという他ない。この地下空間自体も巨大で、端から端へ移動するには時間を使いそうだ。


「ナギト、驚いてる場合じゃないよ。足元をみな」


「足元――!?」


 いるのは人間じゃない。

 ドラゴン、ハルピュイア、ミノタウロス――テストミア近辺で目撃されることの多い結晶生物だ。それらが堂々と、ナギトたちの足元にいる。

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