ワールドコンプリートアイテム
投稿できる時にしておきます
プレジデントクリフ
エタニティ インフル城_____
ゲーマーなら誰もが知っている城だ。
内部は15層の構造、いや正確に言うと17層の構造だろう。
遠目からでも白と黒を貴重としたその城はかなりの大きさのものだと分かる。
この城はかなり自由度のたかいプレジデントクリフならではのもので素材を集めプレイヤーがクラフトワールドというところで設計した物をクラフトしてくれるというもので作られたのだ。
しかし幾ら設計が凄くても素材が無ければ作れないのだ。
この城の外壁はミミョルト石という鉱石から出来ているがそれが手に入るクエストは推定最低レベル700というかなり難易度の高いものだ。
しかし、純白のその鉱石は物理攻撃無効 魔法行使序列15以下を無効 耐久値5000という かなりの高性能だ。
ちなみに魔法行使序列15はプレイヤーのレベルでいうと400と言ったところだろう。
しかしそれも耐久値5000という桁外れの耐久値は魔法行使序25以上で弱点属性闇魔法ならば10発という位だ。
ちなみに、レベル500のプレイヤーでさえ、着る鎧は良いもので耐久値800というところなのだ。
かなりの物だと言うことが分かるだろう。
屋根に使われているのはハバロヤ青薔薇石、名前の由来はその美しさだ。
青く輝くその石はサファイアにいているが光を反射する量、色の濃さが違う。
ほぼ全反射に見え、ある意味その光が太陽というほどの光加減、瑠璃色に似たすべてを呑み込む様なその色はこのゲームでしか味わう事が出来ない。と思わせるに充分な宝石だ。
そしてその内部、上10階というフロアの廊下の1番奥、そこは会議室と書かれた部屋である。
その部屋の中には今、現在進行形で12人のプレイヤー達が会議の真っ最中だ。
「だ・か・ら!
これ以上こんな会議をする必要なんてないでしょ?これを使ってどこにワープするかは問題じゃないのは分かってるわよ!」
「分かっていて何故そういう考えにいきつくかな、もしこの城が一緒に転移せず、あるいはこの城がある場所が分からないところに行ったらどうするのよ!」
「じゃあこのまま退屈なこのゲームになったこのゲームを続けろっていうの?」
「そうは言ってないでしょ?!
だからしっかりと情報を集めて……」
訂正__会議、だった
今話しているのはつい一週間前の出来事で得たワールドコンプリートアイテム「ミステリーサークル/神秘の輪」についてだ。
それはこの世界で唯一の推定最低レベル1000のクエストのボス討伐でドロップしたのだ。
勿論、ゴットプレイヤーたる彼らはわずか1時間でクリアしてみせた。
もう驚かされることはないと思っていたプレジデントクリフ運営会社も、開発者全員が目を丸くし、チートなどの行為をしてないか徹底的に調べている最中である。
当たり前だろう。誰に予想がつくだろうか、本来ならば倒すことが不可能なように設定していたのだ。
そのクエストのボスは3ターン(3分)ごとに即死攻撃が半径500mのすべてに降り注ぐ。そして万が一その攻撃を防ぎHPを削ったとしてもHP残り1000でステージ全体に即死攻撃というなんとも鬼畜で、もしゴットプレイヤー以外のプレイヤーがプレイしたならば十中八九「誰がクリア出来るんだこの無理ゲー!!」と叫んでいただろう。
しかし、彼らのした事は初見で最初の3分で即死攻撃がくると見切り、そのモンスター(魔王)の大きな大剣を手ごと切りその即死攻撃を大剣の下に隠れることで防いだのだ。
そして、先ほどから会議、、、いや言い争いをしているのは黒いゴシックドレスを身にまとい白い肌、真紅の瞳にすこし子供らしさが残る背の小ささと顔だが、その目つきは睨んだだけで大群を退けるとこが出来そうだ。彼女はヴァンパイアという種族で、名をマーキュリー。
そしてその真正面、王女が着ていそうな空色と白を貴重としたローブをまとい、足には女騎士のような黄金の十字架のマークがある長いブーツ。外国人のような青がかった目に長い金髪を途中まで三つ編みにして束ねている。例えるなら貴族の女騎士と言ったところか。そして名をアルバニア。
どちらもかなりも美少女であるがために目立ってしまう_ 胸。
アルバニアはかなりの大きさの物をしているがマーキュリーは小さいというかほぼ無い。これは前に聞いたのだがどうやら胸の設定をし忘れてしまったらしい。
そんな事を考えていると未だ言い争いをしている2人に、
「その辺にしたらどうかね?
ラキシスさんの答えは決まっているようだよ。」
と冷静な声が響く。
「ですよねラキシスさん。」
「あぁ、まぁな。」
「あっ、」
「ううっ、」
その瞬間2人は今まで行っていた行為がどれほど愚かか悟り、頬を赤める。
そして
『すいませんでした』
息もピッタリあった2人の謝りに苦笑するラキシスは続けて言葉を紡ぐ
「まぁどうであれこれ以上情報は集まらんだろ、なら使う日など関係無いものだと思うので今使いたいと思うのだが」
「わかりました」
アルバニアは少しマーキュリーに小悪魔のような微笑を浮かべる。
それに対してマーキュリーは持っていたハンカチを歯で食い染め(ムッキー)
という言葉通りの顔を作る。
「じゃあ早速使ってみるか」
ちなみにミステリーサークルは、謎が多い。魔法行使序列3の<オピニオン/鑑定>を使うと、そのアイテムの詳細についてがわかるのだが、それを使い表示されたのは(強制転移用アイテム・使用回数制限/1)
のみだった。
そのためにこの一ヶ月かけて作った城を、または、使った者のみしか転移出来ないということも考えていたため、もっと情報を集めようと情報収集に徹していたのだがこれ以上の情報は集まらなかったのだ。
「ただ、今の現状はかなり暇なんだよなぁ」
そう、このゲームで皆レベル1000になりはや1ヵ月。あまりこのゲームでやる事がなくなって来てしまったのだ。
しかし、今までのゲームより格段に楽しいこのゲームをもっと遊びたいという欲求に駆られ、
ミステリーサークルを使おう
とラキシスは思っていた
「ラキさんがいうんじゃ仕方ないね!
んじゃ、使って見ますかぁ」
「うむ」
どうやら皆が同意したようでラキシスは少しホッとした
ちなみに(ラキさん)と呼ばれているのは、なんかラキシスの「キシ」の部分が言いにくいから、らしい。
そんなに言いにくいか?と思ったがそこまでこの名前に深い思い入れがあるわけでもないのであまり気に止めずにいるため、
すっかり馴染んだ呼び方になってしまった。
「じゃあ使ってみるか」
そうラキシスは言い、目の前にあるクリスタルのような色で中に変な模様が入ったミステリーサークルを手に取ると、
普通なら手に取った瞬間<使う/使わない>の選択がラキシスの目の前に現れるのだが今回は現れなかった。
少し不信に思いつつももう一つのアイテムを使う手段である魔法行使序列1の<ユーズ/アイテム行使>
を使った。
____刹那
城の中にあったものすべてが城ごとがまるで無かったのように消えた。