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職業勇者制度が成立して100年経ったので識者の俺が解説してみる。  作者: コムギ・ダイスキーノ・アレルギノフ
勇者にまつわるエトセトラ
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アウトロー

 職業勇者身分を持つ者の中にも、その特権身分と有り余る力を利用しアウトローに身を転じるものが存在する。持ち前の武力を利用し、警備の緩い地帯で通りかかる旅行者に対して略奪行為を行うなどして生計を立てるものが多い。また、ダンジョン内でも奥地で疲弊した勇者たちを待ち構え、略奪からの装備回収を行うものも存在するのだ。勿論、このような行為は厳密に取り締まられ、勇者免許を剥奪される可能性が高く、逮捕からの死刑に至る場合も多い。悪事を働き過ぎたものの中には、討伐対象として賞金が賭けられるというケースもあるのだ。そのようなアウトローは同行者の魔法使いや、本来監督するはずの格闘家もグルになって、犯罪行為を行うことが多い。したがって、悪事を働くものに対しては、勇者による合法的な殺人が認められている。


 ちなみに最近では、市民スポンサーに対して、資金を募り、そのまま持ち逃げするという、出資詐欺を行うものが増加している。このようなものの存在は必然的に勇者の価値を下げており、最近では、ただ冒険に出るだけではスポンサーは集まらず、身分を公表したり、実績を作らないと、出資してもらえないという事態になっている。そのせいで、昔のように、職業勇者なら誰でも英雄であるという扱いにはなっておらず、ある種の便利屋冒険稼業者として認識されつつもあるのだ。


 また、これはアウトローとは少し違い、軽犯罪的な要素があるが、資金不足者の中には経費削減のために、格闘家を同行させず冒険に出るものも存在している。冒険に出る際は、必ず、行程と同行者の届け出を冒険省に提出しないといけないが、それを行わず勝手に旅に出てしまうのだ。冒険省はその届け出により、軍部に格闘家の派遣を要請するというシステムを取っている。先述したように、軍から派遣されてきた格闘家は監視の役割を持ち、さらに、都市の入り口における検問において、勇者たちの身分を証明するためにも存在している。一般的な旅行者は出発地から到着地のみの通行証を発行し、そこに記載されている都市部にしか入ることはできない。しかし、勇者は通行証を持たずとも、免許提示と同行軍人の存在さえあれば、自由にあらゆる都市を出入りできるのだ。


 したがって、そのように軍人同行を無視して、冒険を行うと、無資格者として都市に入ることは禁じられる可能性が高く、場合によっては、罰金を払う可能性もあり、常習的に行っていると勇者身分の剥奪の可能性もある。


 ちなみに、この検問というのは、都市部以外にも、ダンジョン街など「街」と名前がつく自治体毎に軍部が行っている。田舎の方になるとある程度の緩さは見られるが、大都市、特に首都となると厳密に管理されることが多い。一般人に通行証が必要なのは、都市への流入者や転出者の一括での管理、治安維持が目的であり、我々平民は旅行に行こうと思うと、通行証を手に入れるためにある程度、手続きを行わなければならず、思い立ったら、即自由に都市間を移動することはできないのだ。

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