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職業勇者制度が成立して100年経ったので識者の俺が解説してみる。  作者: コムギ・ダイスキーノ・アレルギノフ
冒険の流れ
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新人の活動

 新人は二番手勇者として冒険に参加し、経験を積むことが多い。冒険の規模も小規模の依頼をこなしたり、最高でも財宝探索などそこまで大きいものではない。魔王などの敵対勢力の根本的な壊滅は新人には基本的にはお鉢は回ってこないのだ。なので雇用する勇者側からすると、中小規模の探索における資金の節約ゆえに新人を雇うという側面が強い。もっとも、さらに資金不足のものは派遣勇者に依頼することが多く、新人勇者雇用による補助金よりも派遣代の方がコストが安く押さえられるという調査が挙がっている。


 新人勇者の雇用は月に60万タラバ程度が相場だと考えられている。二年以内の補助金は雇用代金の6割程度を補填してくれるため、実質的には24万タラバ程度を月に捻出する計算になっている。また、月収以外にも武器費用の捻出や整備も雇用側勇者で負担するのが慣例であるため、雇用側はさらなる出費が必要になるが、そのおかげで新人勇者はほぼノーコストで冒険を行うことができる。ちなみに派遣勇者の費用は回数給となっており、戦闘経験一回につき、2000タラバ程度が基本とされている。また、派遣勇者に対しては武器整備費用も負担する必要がないため、安く済むのが特徴的である。そして、派遣勇者の能力に不満がある場合はその場で解雇を通告でき、すぐに代わりを補充できるため、無駄な戦力に給与を支払うリスクを回避しやすい。もちろん、職業勇者は簡単に首を切ることができず、能力に不満があっても契約を遂行しなければならない。


 冒険が無事成功に終わり、財宝などの収益が上がった場合は利益の分配が行われる。基本的にはスポンサーに対する収益の分配が第一であり、その残りは雇用側勇者の総取りというのが相場である。なので、冒険に同行する二番手勇者は賞与などは受け取れない。魔法使いや格闘家も同様である。人によってはいくらか分配がある可能性があるが、基本的には主催者の全取りという風潮が強い。しかし、次回冒険における雇用時に給与が上昇するなどのケアはある。また、別のパーティに参加した時にその実績が大いに評価され、高待遇を受けることが可能になるのだ。ちなみに冒険者は基本的にエージェントを立てて雇用契約を行う。普通は協会付きの代理人の存在があるため、細かい分野での雇用契約は全て丸投げできるのが特徴なのだ。しかし、独立系の協会所属や無所属だと個人で契約業務を行う必要があるため、自由度は高いものも勇者以外の事務業務をこなすなど煩雑さを極めることが多い。

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