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その他  作者: さぼてん。
3/6

えこひいき

正直、拾い物をよくしてしまう方で

なかなか捨てられない。勿体ないと思ってしまう方。


だんだん物が増えていき、

手からこぼれ落ちていくようになると

落ちていく様に哀しくなって

全てを手放す事を選んでしまう。


空っぽになった手で、また拾い。

ものを増やしていく。


誰かがくれる。あげると言ったものには

あまり興味がなくて、むしろ物が増えると断るぐらい。


だけど、捨ててある物は拾ってしまう。

まだ出来る事があるのではないのかと思ってしまう。



例えば、物に意思があって

終わる事を心に決めていても

それを踏みにじって、役割を押し付け、繋ぎ止める。


きっとそんな事をしてしまっているのだろう。



少なからず意思のある者は

確実に去ってきたのだから。


崩れている人を見た時には

情報を絞り、選べる余力の出る範囲を探る。


悩んでいる人が苦しんでいるのを見た時には

時間を伸ばし、選べる余地の出る所を探る。


どれも彼らの実力の範囲で培ってきたもので

どれも彼女らだけでも得られる答えだと思う。


つまりは極論

彼、彼女らにとっては別段私の手は無意味なのだ。

ともすれば、向き合う上では邪魔にもなるのだ。



そんな自分にも意思があって

しかしその意思を自分自身で踏みにじってきたのだろう。


気持ちや思いを掴む事はとても難しいと考える。


優しさや丁寧さを意識した時に

こぼれていく我が儘な本心。

本心を意識した時に

こぼれていくおもんばかる節度。


全部は難しいから選ばなくてはならない。

一番大切なものから順番に。


一番大切なものを取った時、その結果

二番と三番は取れなくなる。

だけど、二番から取れば三番も取れるが一番は取れなくなる。

そう問われた時、貴方はどちらを取りますか?


多くの人の世界にとっては

きっと、それはどうでもいい事。

自分の世界にとっては

きっと、それは大事(おおごと)



そんな選択をたくさんの人が重ねてる世界なのだ。



僕は君を好きになった。

その手を掴んでおく事を望む以上。

その手を僕以外の誰かに伸ばす事も、差し伸べる事も

出来ないし、させたくない。


僕は君を好きになった。

その体を抱き締めている事を望む以上。

その体は胸以外を居場所に選ぶ事が出来ない。



限りがあるものを取り合い

互いに貪るのなら

不平等も出てくる。


それでも望むのだから

えこひいきは仕方がない。

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