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魔王さまのおしごと…迂闊な魔王はどこへ行く  作者: 溶ける男
第四章 新しい力

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8月1日(2年目)

初めての領地争奪戦から半年が経ち、勝ったり負けたりを繰り返しながら現在7つの領地を得ることが出来た。

ススムくんも順調に売り上げを伸ばした様で、念願のスキルリング交換用のお金を用意してカジノへ行ったのだが、一定以上持っていると購入できない上一度の購入もその上限までしか買うことが出来ないと言う事だった。

金にモノを言わせて景品交換をすると言うことが出来いようにしているそうだ。


折角集まった、1億を超えるお金の使い道に悩む。

商業ギルドのランクは、短期間で1億の利益を上げたことによりいつの間にかAになっていて新たに投資でさらにお金を稼ぐよう言われたが、どうにも気が進まなかったのでスルーしてギルドを後にした。


このままお金を遊ばせておくのも勿体ないので、領地の更なる発展に使用することに決め、アインさんの伝手で生産系のクランを紹介してもらい各お店の備品を発注した。

宿の布団をすべて、水鳥系モンスターから獲れる羽毛を使った布団に変えたとこで快眠と言う起床後一定時間ステータスに補正が掛かるようになったため、ここを中継地点にほかのフィールドへ行くプレイヤーが増えた。

他の施設も各種使用器具のグレードを上げたことで商品の出来が向上したが、相変わらず刀の売れ行きは微妙なままだった。

かかった費用は、布団が一番高く1セット50万Lしたが、それでもトータルで1000万Lを超える事は無かった。


残ったお金の半分を、イデアの孤児院に寄付したことで院長にはかなり感謝されたが、使い道が無かっただけなので気にしないでくださいと言っておいた。


そうして残ったお金を使い、ススムくんを改良することにした。

今までは木製ボディーの荷車風だったものを金属製のオープンカー風にすることにした。

先ず金属素材として使うのは、ミスリルだ。

今回は、お金も有るので大量の銀を買い漁り錬金術でミスリルにしてやった。

このことにより、銀の取引価格が3倍以上に跳ね上がってしまったとアインさんから愚痴られてしまった。

ミスリルを使うことで強度と軽量化の両方を兼ね備えた新しいススムくんの構想はフロントガラスを作ってくれるクランが無いことで頓挫しかけた。

作る人間がいないならこちらで用意すればいいと言うことで新しくガラス工専門のモンスターを作成し専用の工房も用意した。

開発ノリでテンションがおかしかったせいか、ガラス工専門のモンスターの性能がおかしな事になっていたが、気にしたら負けだと思う。

そうして、最大の難所となったエンジン部分とギアボックス+αだ。

エンジン部分は、今まではただ単に「回転」の命令を刻んだもの軸に回しているだけだったが、今回からもう少し機械的に力を生み出してより高出力で低燃費を目指して≪刻印魔法≫をイデア語による高度な制御を組み込むことで矛盾した二つの両立に成功し速度を出力を2倍に燃費を3分の1に抑えることに成功した。

ギアボックスには、新たに後部に取り付けたスクリューを回すためのギアを追加して、ボディーにはボタン一つでタイヤをしまいタイヤの穴の部分を隠す機構を作った。

この機構を作るのが大変だった。

変形機構が思った通りに動かないのだ、その為に試行錯誤を繰り返し何とか満足のいくものが完成した頃には、2000万Lくらい使っていた。



そんなこんなで、やっと完成したススムくんの試運転に出かけた。

先ずは、水辺のあるフィールドを目指してススムくんを走らせる。

以前に比べると格段に振動が減り安定性が増したので徐々にスピードを上げて最高速度にもっていく流石に舗装されていない地面だけあって、時速100kmを超えた辺りからは揺れもひどいしちょっとのでっぱりでも大きく振られてしまうので虎オ辺りが限界だろう。

そうして走らせること数分目的の場所へと到達した。

やって来たのは、始めて行ったダンジョンの近くにある池だ。

走行モードのままススムくんを進めて池の中に入る。

全体が水の中に入ったところでスイッチを押して、水上モードに切り替えてギアをスクリューに合わせる。

スクリューが廻りだして水しぶきを上げながら水面を走る。

ちょうど真ん中の辺りで一旦ススムくんを停止してみたのだが、浮力が足りなかったのか沈み始めたので慌ててペダルを踏んで岸へと戻った。

幸いにも沈みきることは無かったが、浮袋の様なものを付ける必要があるかもしれないと今後の課題としてその日の試運転は終了した。


そんな日々を過ごしていると、運営から一通のメールが届いた。

___________________________________

この度、各魔王によるフィールドの取得率が全体の50%を超えたことにより解放戦イベントを開催することとなりました。

これにより、期間中プレイヤーからの解放戦を仕掛けられる様になります。

期間終了時に一定以下の勝率の場合、取得した領地が通常フィールドへと戻ってしまいますので、プレイヤーに負けないよう万全の準備をお願いいたします。

___________________________________

またしても、魔王VSその他プレイヤーと言うイベントが開催されるようである。

しかも今回は、努力の結晶と言っても過言ではない取得フィールドをかけての戦いとなるので、簡単に負けるわけにはいかない。

この発表で、魔王プレイヤーの一部がかなり荒れたらしい。

そして、対プレイヤーイベントは経験値的にはオイシイので強い魔王は、更に強くなり魔王間の力の差もさらに開くことも予想された。


通常プレイヤー側に、お知らせが有ったのはそれから一週間後で、何でも各フィールド解放後に解放戦で一番功績が高かったプレイヤー及びクランにそのフィールドの一部が取得できるようになるそうで、建物が建てたりクラン本部として活用でたりすると言うのだ。

今まで、通常プレイヤーが町以外にそう言った拠点を持つことは出来なかったため今回のイベントで大手クランは、取得フィールドを定めて継続的に攻めてくる可能性が出てきた。


出来る限りの準備を終えて今日はイベント初日。

さてさてどんなプレイヤーが襲ってくるのか楽しみだ。

短いですが、これにて取りあえず魔王さまのおしごとVRMMO編を終了させていただこうかと思います。


VRMMOを題材になんとなく始めてしまい、元々一章までの内容で終わるつもりだったのですが、まだ書けそうと言うことで書いてきましたが、前回の話でネタが尽きてしまいました。


VRMMOモノがデスゲームモノが多かったりするのはやはり、脱出すると言う大きな目標が有るので其れに向かって書くことで話が進んでいけるのですが、そうでないものに関しては、ゲームをしていく中で定期的にイベントを起こしてそれに対処すると言う流で最終目標にたどり着くもしくは、イベントを繰り返してある意味ずっと続けて行くことになると思うのですが、ソレを一定以上の内容でお送りすると言う技術が私には足りないので、今回は打ち切り的な終わり方で申し訳ないですがこの様な形にしました。(言い訳です。)


お読みいただいた方には、第一話の投稿開始から約1年半で55話とかなり少ない頻度での更新にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。


今後この作品に関しては、出来る限り読みやすくなるように改稿していく予定です。

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