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魔王さまのおしごと…迂闊な魔王はどこへ行く  作者: 溶ける男
第三章 広がる世界

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33/56

12月12日

1:00

今日も孤児院に行って本を読ませてもらおうと思っていたのですが、ログインするとメールが一通届いていました。

確認すると空山さんことスカイさんからでした。

すっかり忘れていたのですが、今日が対戦予定の日だったのでそのことについての案内でした。

今からでは、予定時間に間に合いそうにないのでフレンドチャットで呼びかける。

「すいません、ヨウですけど時間いいですか?」

「おう、どうしたんだ?」

「今日の対戦すっかり忘れてまして、そっちに行くの時間がかかりそうなんですよ」

「ん?そんなの転移門使えばすぐだろ?」

「いや、お恥ずかしながらまだソーディアには言ったことが無くて」

「お前の実力なら、町を回るなんてすぐだろ?

 何やってたんだ?」

「えーと、一か所にとどまって転移門クエとかカジノ通いとかです」

「そうか、じゃぁどうするよ」

「アイビスで合流ってのはどうですか?そしたらいいとこ案内するんで」

「わかった」

転移門でアイビスに飛ぶと丁度、彼方もついたみたいで合流する。

「申し訳ない、取りあえずパーティ組んでもらっていいですか?」

そう言ってパーティを組んでクリスタルを取り出し領地へ飛ぶ。

「じゃ行きますよ」


久しぶりの領地だが、一か所以外は変わっていないその場所とは大通りから東に大きめの円形状の建物が立っているのだ。

今回のアップデートで闘技場が実装されると言うのを聞いて何となくうちにも欲しいなと思ってビルドベアの親方に大体の図案を渡して作ってもらっていたのだ。

「おい、何処だ此処?」

「あれ、僕が魔王やってるの言ってませんでしたっけ?」

「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」

3人そろって大声を上げた。そんな反応を示さなくても

「あれ?この間戦った時に【バインド】を使ったからばれてるもんだと思ってましたけど違ったんですか?」

「あぁ、あの魔法って闇魔法だったのか」

「見たことなかったんですか?」

スカイさんたちが言うには、【魔王の降臨】には参加したが、対戦相手は7割くらいは脳筋系魔王で武器をメインに戦う事が多かったらしく残りの3割は属性魔法と絡めて使ってくることが多かったので【バインド】見たことが無いらしい。

因みに拘束系の魔法は、各属性に用意されていて火属性だと【ファイヤーチェーン】と言う鎖状の炎が相手に巻き付くことで継続ダメージを与えながら拘束するなど属性ごとに何らかの特徴があるのだが、【バインド】の場合は複数を拘束しても効果時間があまり変わらないと言ったくらいである。


「それじゃ、ご案内しますね」

そう言って先ずは飯屋に連れて行く。

アイリスに挨拶をして適当に注文する。

「…うまっ」

「美味しい」

「ちょっと、何よこれ」

3人とも気に入ったみたいでしばらくがっついていた。

確かにウマい、しばらく食べに来てなかったがアイリスは料理の腕を益々あげたようだ。

「ゲーム内では料理食べないんですか?」

「ああ、普段は空腹を抑えるために携帯食料で済ませている。」

「ボス戦の前なんかはパフ効果のある料理を食べることもあるが如何せん値が張るから普段から食べているわけではない」

料理をメインとした露店もあるが、パフ効果が有るものはかなり値が張るし無くても素材によっては高いモノもある。

当然品質によっては味や効果も変わってくるので人気の店には行列が出来る。

空腹を癒すだけをメインに考える場合は、携帯食料で十分ではあるのだが残念ながら美味しいモノではない、10cmくらいの乾パンを食べる感じだった

特徴的な味は無く、ただ口の中の水分を奪っていく感覚に襲われる。

そう言った意味では、アイリスの店はウマい、安い、料理が日本人好みと条件がそろっているのだ。

4人で10人前くらいを平らげて店を後にした。


「さてと、対戦場所はあっちにありますんで行きますか」

「どこへ行くんだ?」

「あっちの方に、円い建物が見えるでしょあそこです」

指をさしながら闘技場に向けて歩き出す。

闘技場は、直径100mの楕円の台地を取り囲むように三段くらいの観客席があり外観は2階建てくらいの高さの丸い建物だ。

「ソーディアのよりは小さいな」

「そうなんですか?」

「ああ、あそこのはコレの倍以上ある。メインのフロア以外に複数のサブフロアが有って個人的な戦闘なんかはサブフロアで行えるようになっていたはずだ。」

そんな話をしながら闘技場の中に入る。

3対1で対戦しようかと言ったら、それなら折角だから3対3になるよう2体モンスターを追加してくれと要望が有ったのでゴブリン四天王を呼び出した。

闘技場に入ってくる4匹からアミダで2匹選んだ結果、タロウとサブロウに決まった。

ゴブ達も以前と比べるとステータスが1ランクほど上昇していて見た目も一回り大きくなっている。

もはや、ゴブリンと呼ぶには大きくなりすぎた体に防具か少し小さいが、与えた刀以外に得意な武器を見付けたようで中々様になっていた。

素早さと手数で翻弄するタイプのタロウは、小太刀サイズを2振。

カウンタータイプだったサブロウは、何故か重そうなハンマーを持っている。

「じゃ始まますか」

PvPの設定は、ハーフマッチと言うHP以下まで減ると負けと言うものだ。

相対した3人は、あの時と同じ装備のようで双剣使いのスカイに大鉈使いのイータンとお嬢様風の魔法使いのエクレアの組み合わせだ。

開始の合図とともに目の前からフッと消えるように移動を開始したスカイに合わせるようにタロウが移動を開始する。

イータンが守るように大鉈を構えると魔法の詠唱を始めるエクレア。

スカイはタロウに任せてこちらはイータン達に迫る。

いつものように鞘からの抜刀で仕掛けて相手の様子を見る。

大鉈で受けられたがそこに割って入ってくるサブロウのハンマーがイータンに襲い掛かる。

そんな中でエクレアは魔法の詠唱を終える。

「【ファイヤーサイクロン】」

それは、火と風の複合魔法で指定した場所で炎の竜巻が発生し風による行動阻害及び吸い込みと熱で上昇気流を生み出し経過時間と共に強力になると言う広範囲殲滅型の魔法で決してこういった狭い空間で使うような魔法ではない。

案の定全員が、炎の渦による行動阻害とダメージを受けながらも何とか渦に巻き込まれることなく魔法が収まると中心付近にエクレアとイータンが居たが思いっきり拳骨を落としたところだった。

「痛ぁぁぁぁぁぁい」

「バカヤロウ!使う魔法と場所を考えろ」

「ごめんなさ-い」


そんなこんなで対戦は有耶無耶になってしまったので仕切り直しとして1対1で3回それぞれと戦うと言う形にした。

スカイは素早さだけではない独特な速さのある動きでこちらを翻弄し、時折視界から完全に消えるのだがソコは【空間把握】を使い強引に場所を特定してカウンターを合わせる。

其れすらも難なく避けるスカイの洗練された動きは見事としか言いようがない。

それでも、アーツを駆使して相手のスキを突き、時にはわざとスキを作ってそこに誘い込む様に戦うことで何とか勝利することが出来た。

イータンの方は、基本パワーファイターだが武器に見合わない速度で迫ってくる。

それでも、大型武器と言うことで振り下ろしや横薙ぎをメインとしているので何とかよけることが出来る。

そう言う油断が有ったのだろうそんな中で発動した大剣スキルのアーツをくらい負けてしまった。

エクレアは…何といいますか。

魔法特化型のようで近づいてさえしまえば、片が付くのですが。

同時詠唱が出来るようで各属性魔法が弾幕のように飛んでくる。

クールタイムを計算に入れているのか途切れることなく続いたが如何せんほかの2人と比べると動きが鈍い為、魔法を避けたついでに刀を投擲したらアッサリと片が付いた。

対戦を終えた後、スカイから3人での連携を特訓したいと言う事なので、今呼べるBランクモンスターを順番に展開しながらな客席で観戦した。


一巡した頃にはエクレアがヒーヒー言ってたのでこの辺りで今日の所は、お開きとしよう、領地の宿屋を進めてみようかとも思ったが残念ながらここに手に門が無いのでクリスタルでアイビスまで送り今日の所はログアウトした。


_____________________________________

ヨウ

ライフスタイル コスト7

 ≪魔王18≫

装備スキル 3/3

 ≪孤軍奮闘66≫≪武運26≫≪空間把握25≫

控えスキル

 ≪刻印魔法30≫≪上級採掘6≫≪上級鍛冶8≫≪上級革加工5≫≪福運52≫≪上級錬金術11≫≪属性付加60≫

言語スキル

 ≪イデア語≫

商業ランク D

称号

 【グラッジ草原の覇者】

 【ヘイゼン沼地の覇者】

戦闘描写って本当に難しいですね。

もっと膨らませていい感じに展開させるのは難しいですね

誤字脱字感想などありましたらよろしくお願いいたします

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YouTubeにて主題歌配信中「魔王様はじめました」
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