11月27日
すいません遅くなりました。
3月ってあっという間に過ぎてしまいますね。
1:00
ログインしました。
≪空間把握≫のスキルも順調に上がり少しずつではあるが連続使用時間も増えてきている。
アボイダーの最高記録も20分を超えた。
20分からは、増えるボールの数が2個になって更に避けるための位置取りを考えながらでないと簡単に詰んでしまう。
安定して20分をクリアできるようになれば、持ちコインをすべて賭け続けることで6回連続で500万枚に到達することが出来ると思っていたのですが、そう簡単にはいかない様で指定時間によって掛け金の上限が決まっていました。
20分では10,000が上限の為100回のクリアが必要でこのペースでやると30時間以上やらないといけない。
台を独占してやるわけにもいかないので、MPや集中力を回復するための休憩時間なんかを考えると、2週間と言った所か年末のイベントの告知もあったのでソロソロカジノ通いも切り上げたいのではあるがスキルリングも欲しいのだ。
サンタさん出来ればスキルリングをプレゼントしてください。
なんて意味のないことを考えながらカジノへ入るといつも以上に混雑していて、各コーナーに人だかりが出来ていた。
ビンゴさんがログインしていたのでフレンドチャットで話しかけた。
『ども、なんかいつもより人が多いみたいですけど何か知りませんか?』
『おう、それがなこの間の取得条件なんかを流した掲示板で別の奴がポロッと言っちまいやがってこの有様だ。』
話の流れで覚えられる場所やスキルを詮索されたところ、他プレイヤーの「そう言えば、カジノでギャンブル運拾った」と言う発言から広まってしまったそうなのだ。
そして、カジノでは各筐体によって特殊スキルの取得条件を満たす事ができるらしい。
スロットやカードゲームなんかでは、≪幸運≫の特殊派生の≪ギャンブル運≫が覚えられて大当たりの確率が上がるんだとか、ザッシュでは防御力無視で一定のダメージを与えられる≪通撃≫なんかが覚えられるそうだ。
『バレちゃいましたか、』
『ああ、すまんな。
まさか、あんなに簡単にばらす奴がいるとは思わなかったから油断してた。』
『まぁ≪ギャンブル運≫なら仕方ないかな、多分他の幸運スキルと一緒で実感できるかはあなた次第って感じの文言が有りそうだから、ネタスキルの一種くらいの考えで言っちゃったんじゃないですか?』
『そうかもな、確かにプレイヤースキル系のモノに比べるとカジノ限定と言った雰囲気のスキルだな。』
もしかしたら、他にもギャンブル性の強い戦闘スキルなんかが有って影響するのかもしれないが今の所そう言うスキルは見つかっていない。
『ところで今日は、どうするんだ?
この行列だと、アボイダーを一回プレイするのに20分待ちってとこだが』
『そんなにですか、仕方ない今日は久しぶりに狩にでも行ってみます。』
『そうか、じゃまた今度な。』
『それでは、情報ありがとうございました。』
そう言って、カジノを後にしたが何をしようか?
しばらくカジノへ籠ることはやめてほかの町を目指すのもいいかもしれない、そうと決まれば転移門で、アイビスへと飛ぶ。
約二週間ぶりのアイビスは、以前よりもプレイヤーの数が少なくなっている気がする。
さてとまだ行ってない町は、西の【魔法都市イデア】と北の【剣聖都市ソーディア】だどちらから行こうかな?
よし、魔法系スキルが新たに覚えられそうなイデアから行ってみよう。
西門から出て、ススムくんを取り出し一路イデアを目指す。
ヒュン!!
森の中をススムくんで走り出して数分、突然矢が飛んできて頬を掠める。
モンスターかと思い速度を緩めながら迎撃の体勢を整えていると、奥の方からゾロゾロとガラの悪そうなプレイヤーが現れたのでススムくんを停車する。
「へ、カモが来たぜ。」
如何にもな恰好をしたリーダーっぽい奴が前に出てきて呟いた。
ん?PKってやつか?
PKとはプレイヤーキルorプレイヤーキラーのことで、プレイヤーを倒すことでアイテムや経験値を稼ぐことを生業としているようなプレイヤーのことだ。
このゲームでは、そう言ったプレイヤーへの規制はほとんどないと言うのも、≪魔王≫所持プレイヤーには前回イベントでもあったようにプレイヤーとの戦闘を推奨しているようなシステムを取っているからかもしれない。
しかし、モンスター戦と比べると実入りはよくないと思う。
スキルレベルなどに差が有りすぎると経験値効率は悪い上、スキルレベルが高くてもプレイヤースキルの高いプレイヤーには歯が立たなかったりするのではないだろうか?
それでも、実際に死なないゲームだからこそ命のやり取りをする感覚が楽しくてPKに走るプレイヤーは少なくないそうだ。
「え~と、俗にいうPKと呼ばれる方々かな?」
「立場分かってんのか獲物はただ怯えて逃げてればいいんだよ俺たち狩人が狩って美味しく頂いてやるからよ」
「一対一のPvPにしません?お互いリスクないですし」
「そんなのするわけねえだろ、なめてんのか?」
なんかこのやり取りめんどくさいな、なんでこの人たちこんな言葉遣いなんだろうか?
コレも一種のロールプレイってやつですか?
「そうですか、じゃ仕方ないですね」
そう言って、PK達をロックオンして【ラッキーストライク】をお見舞いする。
たいした威力は無いだろうが意表を突くには十分だろう。
ボゥン!!
一斉にPK達の頭の上に金盥や大きめの石なんかが現れるて落下を始める。
落下物を避けることが出来たのは2名で、後は効果音に反応し上を向いたため顔面に食らったその他を横目にススムくんのアクセルをベタ踏みにして加速していく。
彼らの隙をついて急加速したススムくんは、リーダーらしきプレイヤーを車線に捉えて轢いた。
吹き飛ばせるかと思ったのだが、ガシっとフロントに張り付いてきた。
「おまえ、ふざけんじゃねぇぞ」
「なんか相手するのだるくなったんでこのまま行かせてもらいますね」
「は?え?ま、まてぇぇぇ」
左手でハンドル操作をしながら右手で刀を抜くと必死にへばり付いている彼の顔目掛けて突き出す。
グサッと刺さる感触が手に伝わって来て光の粒子となって消えて行く彼をフロントから払いのけてそのまま、彼らを置き去りにする。
流石に最高速度に達したススムくんの速度に追いつくプレイヤーは居ない様でみるみる距離が出来て行く。
そのまま後は何事もなく【魔法都市イデア】に到着したのだが、入り口の前には先ほど倒した男が仁王立ちしていた。
イデアをリターンポイントでもしていたのだろうが、デスペナルティが残っているであろうによくやる。
此方を見付けた様で凄い形相で睨んでいる彼をもう一度轢く。
今度は、捕まることが出来なかったようで跳ね飛ばされてゴロゴロと転がる。
HP全損とはいかなかったが瀕死と言った所だ。
近くにススムくんを止めて、顔を覗き込む。
「まだ何か用かな?」
少し怯えたような目でこっちを睨んだ後さっと目を伏せる。
「何でもねえよ」
「そう言う感じには見えないけど?」
「何でもねぇって言ってんだろ」
なんかイジメている気分になって来た。
「そうか、じゃあなあんまり人に迷惑かけんなよ」
ポーションを頭からかけてやりその場を後にして、門をくぐると雲を超える高さの大きな樹がに生えていた。
取りあえず、町の中心へ行き転移門の登録を済ませて町を見て回る。
【魔法都市イデア】の施設は、大きな樹と魔法学校だ。
大きな樹は、トレントの巨大化したもので意思の疎通が出来るんだとか。
魔法学校は、薬品調合や魔法の基礎を習うことが出来たり、特化型属性魔法や複属性魔法の取得が出来たりするらしい。
特化型属性魔法と言うのは、基本属性魔法(火・水・風・地)を強化したモノになる様だ。
但し、いろいろ条件が有るようで例えば、火魔法の特化型である火焔魔法を取得するには、上級火魔法を取得する必要があり火焔魔法取得後は水魔法の取得や使用することが出来なくなるなどだ。
複属性魔法は、火と地の両方の属性を含む溶岩魔法など多岐にわたる組み合わせが有るそうだが、取得するには両属性を上級にする必要がある。
何処かに闇魔法の特化型なんかを教えてくれる人は居ないんだろうか?
まぁ、ライフスタイルの中に含まれる属性の強化が出来るのかどうかが分からないし、スキルレベルも足りそうにない。
町の探索をあらかた終えた後、新しいフィールドに来たと言うことで素材集めに出かける。
大型の虫系や小動物系モンスターが群れで襲ってくるかなり凶悪な森で、草や木の実などを拾いながら2時間ほど過ごすと思いのほか大量のアイテムが手に入った。
群れで襲ってくるモンスターを≪孤軍奮闘≫のお陰で格下を相手にするようにガンガン倒したことで戦闘系スキルのレベリングが進んだ。
意気揚々とイデアに戻りログアウトを済ませた。
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ヨウ
ライフスタイル コスト7
≪魔王16≫
装備スキル 3/3
≪孤軍奮闘52≫≪武運17≫≪属性付加58≫
控えスキル
≪刻印魔法29≫≪上級採掘5≫≪上級鍛冶8≫≪上級革加工5≫≪福運49≫≪上級錬金術5≫≪空間把握16≫
商業ランク D
称号
【グラッジ草原の覇者】
【ヘイゼン沼地の覇者】
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