10月8日
1:00
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あれからひたすら革を加工していったのですが今一売れそうな商品を作り出せずにいた。
革鎧なんかも作れるがどうにも性能が低く売れそうもないので、試しにブレスレットやベルトなどのアクセサリー系をいくつか作ってみた。
ファンタジーライフスタイルオンラインでは、アクセサリーの装備制限はなく何個でもつけることが出来る。
例えば、複数の指に指輪をはめて腕には何重にもブレスレットの類を付けて魔力ブーストを掛けて戦う魔法使いプレイヤーがいるとかいないとか
ただし、同じ効果のモノは重複しなかったりあまり多いと行動阻害を起こすこともあるそうだ、何より特殊効果付のアクセサリーはまだまだ数が少なく値段もかなり高めだ。
話はそれたが、革製品をプレイヤー向けでなければ売れるかもしれないということで財布やバックなどをそれなりにいい革で作ってアイビスの広場で露店を開いた。
ここではNPCの方々も買い物に来るということが分かっているのでそちらへ向けての生活用品なら小銭を稼げるかもと言う魂胆だ。
初めて露店を開くが、開くには【露店マット】と言うアイテムが必要だ。
商業ギルドに登録することで貰えて、広げる際に場所の立地などを加味した場所代を納めることで露店を開くことが出来る。
冒険者ギルドと違い登録を断られることはなくあっさり登録が出来てしまった。
ステータスに新しく商業ランクと言うものが増えて現在Fランクだ。
商業ランクが上がることで店での割引なんかのサービスを受けることが出来たり色々なメリットが発生するみたいだが、Fランクでは特に何もない。
Eランクを上げるためには、露店での売上額が100万L必要でランクが上がるほど売上額やそのほかの条件が増える。
Cランクまで上げることで町でお店を持つことが出来るようになったりもするのだが、ソコは魔王の特権とでもいえるのか領地であれば今まで通り店を作ってさえすれば商売は出来る。
取りあえず隅の方でマットを広げてお金を払い商品を並べて行く。
少なくとも場所代以上は稼がないとやる意味がない。
今回の商品は、鉄製の刀を数本と革製品だ。
20分経過したが、何も売れていない。
今更だが今回の失敗に気が付いた。
まず、このゲームでは時間が現実の時間と同期してしまっているため今は真夜中と言うこともあってNPCの人はあんまり出歩いていないのだ。
酒場から酔っ払いが家に帰って行くのが見えたがそんな人が露店で買い物はしていかない結局ので夜型のプレイヤー相手の商売になるのだ。
そのプレイヤーも刀を手に取って、性能を確認すると残念そうに元の位置に戻す。
初めのころに造った刀よりだいぶ性能を高めてほかの露店の価格を参考にしたのだが、どうやら使ってみたいが対応スキルが無いということで敬遠されてしまうようだ。
ただ待っているのもつまらないのでウインドウメニューから公式サイトを開いた。
最近知ったのだがメニューにブラウザ機能がいつの間にか追加されてたようで公式サイト・ゲーム内掲示板・ゲーム内攻略サイトの3つが閲覧できる。
ゲーム内掲示板は、ゲーム内の出来事など様々な板が出来ていて賑わっているようだ。
攻略サイトは、運営会社作っているということもあっていろいろ乗っているのだが、閲覧するプレイヤーの取得しているスキルやクエストなどを条件に制限がかかる仕様になっている。
公式サイトを見ていると11月に大型アップデートが入るという内容が書いてあった。
大型アップデート第1弾「広がる世界」
新しいスキル・派生スキル・合成スキルの追加
新しい街の追加
転移門の実装及び解放クエストの追加
AIの強化
ゲーム内時間の加速実施
他にも細かい調整などが入るようだが内容は大きく言えばこの5つと言った所だろうか?
追加されるスキルにどんなものがあるかの説明は無いがもしかしたら刀系もあるのではと期待が出来る。
町はアイビスから東西南北に各1つ出来る【魔法都市イデア】【剣聖都市ソーディア】【生産都市マシリア】【自由都市ダリア】の4つが追加されるとのことだ。
魔法都市には魔法学園、剣聖都市にはコロシアム、生産都市には各生産職のマスタークラスの工房、自由都市にはカジノなど各町の特色を生かした施設が設置される予定だ。
転移門とは各町をつなぐ門で一定量のお金を払うことで瞬時に移動をすることが出来るようになるのだが、町が追加されても転移門は完成していないということで、材料の納品や各町へは一度は自分の足で到達する必要があるということだ。
AIの強化は、今のままでも十分な気もするのだがそれ以上に感情表現などが豊かになるとか好感度?の追加などが書かれていた。
そして一番の注目がゲーム内時間の加速だろう、現実世界の2倍になるということで単純にプレイ時間が2倍になる以外に昼と夜を両方ともプレイできるようになることが大きい
今までは休日以外昼のプレイは出来なかったのでモンスターも夜型が中心だったのだ。
昼しか現れないモンスターとかも居るのでそういった楽しみも今後増えそうだ。
「すいませ~ん、…もしも~し?」
おおっと、目の前には少し小柄な女性プレイヤーが立っていた。
どうやら公式サイトの情報に夢中になって客が来ていたことに気が付かなかったようだ。
「申し訳ない。それで何か買ってもらえるのかな?」
「そうですね、この刀ってもっと良いのってあったりしないんですか?」
「あることはあるが、自分用に造ったものだから売り物としてはかなり偏った能力なんだよね」
「そうですか、それでもいいので見せてもらったりできないですか?」
「ん~ん、そうだなじゃあこれかな?」
そう言って今メインで使っている刀をレンタルモードで手渡す。
レンタルモードとは、貸したまま返ってこないなど盗難の危険性が無くプレイヤー間でアイテムを仮で受け渡す機能だ。
「えぇぇぇ!なにこれぇぇぇぇぇ!!」
女性プレイヤーは渡した瞬間大声で叫んだ。
「声が大きいですって」
「すいません、コレください!コレがいいです。いくらですか?」
「さっきも言ったようにこれは売り物ではないんですよ。
それに、刀って見ての通りスキルのアシストは無いんで実際使ってみないと買っても損しますよ」
「そのようですね、でもアップデートでもしかしたらスキルが追加されるかもしれないですし刀って使ってみたいじゃないですか」
「わかりました、その刀は自分用に造ったので売ることは出来ませんが新しく一本作りましょう。
但しそれなりの値段はしますよ?」
「えーっと、どれくらい?」
「そうですね、まったく同じ素材で作るとなると20万Lで、闇属性なしのミスリル製で良ければ10万Lってとこですね。」
ちょっと吹っかけてみた因みに今ほかの露店で売られているミスリル製の武器は同じくらいの攻撃力でも5~7万Lってところだ。
女性プレイヤーは少し悩んだ後に
「わかりました。それでは属性なしの方でよろしくお願いします。」
「そうか、じゃ取りあえず造るのに2日欲しいからその間この刀でも使って実際に使えるか試してみて、もしやめるんだったら明日中に連絡くれればいいから」
そう言って露店に並べていた刀をレンタルモードで渡し、改めて自己紹介を済ませて女性プレイヤーとフレンド登録をする。
彼女の名前は、クレアと言うそうで今までは両手剣をメインに使っていたそうだ。
他に客も来そうにないのでそのまま露店を閉めてクレアさんと分かれて素材を取りに行くために何時ものプレイヤーメイドダンジョンへ向かう。
そう言えばこのダンジョンどうやって収入を得ているのだろう?
プレイヤーメイドダンジョンは、デスペナルティなどの一部から経験値を入手するとか魔王の領地と同じような仕組みになっていると聞いたことがある。
そういった意味では、一応徘徊するゴーレムと一定の階層以上に行くためのボス部屋で一応ダンジョンとして成り立っている気もするが収入は低い気がする。
因みに、こういった生産系の支援がメインのようなダンジョンはここ「鍛冶屋さんいらっしゃい」以外に薬草や野菜が採取できる「おいでませ!農園」と木工用に使える木が採取できる「雑木林からこんにちわ」と言うモノがある。
ネーミングセンスが似通っている気がするのは気のせいだろうか?
そんなことを考えながら、ひたすら銀鉱石を掘る。
目標は200個だ。
今回は、特定の人物用と言うこともあって試作品も含めて作る為に大目に銀鉱石を掘る必要がある。
時間いっぱい使って何とか目標に達したのでここでログアウトすることにした。
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ヨウ
装備スキル
≪魔王13≫≪中級革加工17≫≪福運32≫≪属性付加55≫
控えスキル
≪孤軍奮闘41≫≪武運12≫≪刻印魔法18≫≪中級採掘70≫≪中級鍛冶50≫≪中級錬金術8≫
商業ランク F
称号
【グラッジ草原の覇者】
【ヘイゼン沼地の覇者】
新キャラ出してみました。
この後活躍するかは未定です。




