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魔王さまのおしごと…迂闊な魔王はどこへ行く  作者: 溶ける男
第一章 魔王はじめました

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8月31日・後編

昼食をありものの野菜と肉で適当に野菜炒めを作り、インスタントのポタージュスープとご飯を食べて再度ログイン。


13:00


待機中特にすることもなかったので、ステータスを確認していたら≪幸運≫のスキルレベルがいつの間にか99になっていて上位変化出来るようだ。

ちなみに選択肢はこの3つだ。


≪福運≫

アイテム取得時のレアドロップ率及び生産時の品質判定に関する運気が向上する。

実感できるかはあなた次第。

取得SP:5


≪武運≫

戦闘(クリティカル率・敵味方状態異常判定)に関する運気が向上する。

実感できるかはあなた次第。


アーツ:【ラッキーストライク】

 対象者の上に落下物を出現させて防御力無視の一撃を与える

 落下物はランダムでスキルレベル向上に伴いより攻撃力の高いものが含まれるようになる。

 クールタイム:30分

取得SP:8

≪強運≫

その運気は良くも悪くも様々な出来事を引き寄せる。

取得SP:15


悩ましいな。

≪福運≫≪武運≫の効果はわかるが、≪強運≫が謎だ。

内容から推測するとクエストへの遭遇率でも変わるのだろうか?

それにしても取得SPが異常に高いな。


うーん、悩ましい。

……

……………よし。

≪武運≫を取得することにした。


ちょっとアーツの存在にひかれて選択した。

それにぼっちには状態異常が地味に怖いので、掛かりにくくなるに越したことはないだろう。


もし他のが欲しければ、また幸運から取得しなおせばいいし何とかなるだろう。


そんなことを考えていると、扉が開きプレイヤーが入ってきた。

見たところ5人組で、タンク1人・物理アタッカー2人・ヒーラー1人・斥候1人かな?


「おう、久しぶりだな!っと言っても覚えてねえか?」


ん?

なんか聞き覚えがあるような。

うーーーん………!?


「もしかして初日に来た4人組の方ですか?」

「お!覚えてたか。

 そうだ、今日はリベンジにフルメンバーで来てやったぜ。」

「今回はあっさり迷路を抜けて来たようですが、そちらの人の力かな?」

「YESっ!ミーの力さ!」


おっと、中々濃い人のようだ。

装備もランクアップしているようだし前回のようには行かなさそうだ。


ということで、モンスターを2体召喚する。

≪魔王≫レベルアップしたことによりBランク2体まで召喚できるようになった。


召喚したのは、


ヘビーメタルゴーレム

HP:B MP:D

ATK:B DEF:B

INT:F SPD:F DEX:D

≪硬化B≫≪岩生成C≫≪連携D≫

魔力コストB

壁役として強度のみを追求した3m越えのヘビーメタル製ゴーレム。

高い防御力とスキルの≪硬化≫により物理攻撃をほぼ無効にする。

生成した岩を投げるなどの遠距離にも対応したが、燃費が悪くMPが枯渇しやすかったりする。


マタージュエル

HP:D MP:B

ATK:D DEF:D

INT:B SPD:B DEX:C

≪結晶B≫≪回復魔法C≫≪浮遊C≫≪連携D≫

魔力コストB

今まで拾ってきた宝石類を大量にぶち込んだ結果生まれた30cmのマーブル模様の球体。

≪浮遊≫により大体1mくらいの高さをふわふわ浮いた状態で≪回復魔法≫と≪結晶≫による遠距離攻撃を繰り出す。


お互い準備を整えて睨みあう。

始まりの合図とともに新しく覚えた【ラッキーストライク】を使ってみる。

複数指定できるようで相手パーティー全員を指定して発動。


相手パーティーの頭上1m位で、ボゥンという効果音と共に5つのタライが出現する。


 音に気付いて見上げた5人それぞれの顔面にタライが落ちる。

ごーーん!といい音が響かせながら転がり落ちるタライ。

地面で2・3回弾んだあと光になって消えていくタライを見ながら、

大きく出来た隙をついて一瞬の間に間合いを詰めてヒーラーの首を狩りに行く。


決まるかと思ったその時――


「それはミーがやらせませんよ!」


いち早く正気に戻った斥候にダガーで弾かれる。

一旦後ろに下がりると追いついてきたヘビーメタルゴーレムがタンク目掛けて両腕を振り下ろす。

流石に耐え切れずに後ろに下がる相手パーティーにマタージュエルが≪結晶≫で生み出した無数の針状の水晶を降らせる。

取りあえずこちらのペースに引きずり込めたが、【ラッキーストライク】のダメージは精神的なもの以外はほぼ無かったようだ。

多分複数指定したときなんかは良いモノが落ちてくる確率は下がるんだろう。

流石に即死するようなものがいきなり落ちてきたらシャレにならないからな。


どうやら相手パーティーは耐え切ったようで脱落者は居ないようだ。

ヒーラーだけは倒しておきたかったが、しょうがない。

ヘビーメタルゴーレムに岩を造って投げさせて削りながら、回復のスキを与えないように近寄っていく。

アタッカー2人を連れてタンクが【シールドチャージ】で突っ込んできたところをヘビーメタルゴーレムが受け止めてマタージュエルが水晶で足と地面を固定する。

身動きの取れなくなったタンクをヘビーメタルゴーレムが某オル〇ガハンマーで粉砕して残りは4人。


アタッカーBをヘビーメタルゴーレムに任せてアタッカーAと対峙する。


大剣の割に素早い攻撃を繰り出すアタッカーAとの戦闘が、長引いていると側面からナイフが飛んでくきた、ギリギリのところで躱すことには成功するが大きく隙を作ってしまい大剣の一撃が迫る。

何とか受け止めることが出来たが、そうこうしている内にヒーラーの詠唱が終わったみたいで無数の光球が、襲い掛かってくる。


マタージュエルが結晶のスキルで壁を出現させて防いでいくが流れ弾がヘビーメタルゴーレムの左腕に当たり粉砕する。

片腕を失ったゴーレムにアタッカーBが止めとばかりに風を纏った斧を振り下ろす。

 斧が左の肩から右側の腰まで切り裂きヘビーメタルゴーレムが斜めにズレながら消滅していく。


壁役を失ってしまい一気に形勢が傾くと波状攻撃を仕掛けてくる相手パーティーに防戦一方になってしまい遂に、マタージュエルもやられてしまう。


 4対1になり勢いが増す相手だが、そう簡単に負けるわけにはいかないので、≪孤軍奮闘≫をONにする3人差と言うことでステータスが1ランク上昇し力が溢れてくる感覚に身を任す。


「うぉぉぉぉぉ!」


 大声を上げながら先ほどの1.5倍ほどのスピードで駆けていく、狙いはヒーラーだ。

前方に刀を回転するように投げたところをアタッカーAが大剣でガードする。

その横を抜けてハンマーに持ち替えてヒーラーに振り下ろす。

斥候の彼が割って入るがそのまま振り下ろし押しつぶして、硬直を無理やりキャンセルさせるために【フルスイング】を発動し、下からかち上げヒーラーの腹にめり込ませる。

くの字になって浮き上がったヒーラーとうずくまる斥候にさらなるアーツを発動させる。


「【ヘビースタンプ】」


二人が重なるように思いっきりハンマーを振り下ろし地面に打ち付ける。

このアーツは、地面に当たるとそこを中心に武器の攻撃力・ステータス・関係スキルに依存した衝撃を伝えて地震のようなものを起こし行動を阻害する効果がある為、此方への反撃が遅れるアタッカー2人に振り向きながら【バインド】を唱えてアタッカーBを拘束する。


 そのまま止めを刺すために近寄ろうとしたところに、アタッカーAが立ちふさがる。

一旦距離を置き【ダーク】と【ダークスラッシュ】を放ちアタッカーBを狙う。


まだ動けない仲間を守る為、大剣でガードをするアタッカーAとアタッカーBが一直線になるように移動しながら更に魔法を放っていく。

2人が重なったところでハンマーを全力で投げる。

縦回転をしながら2人へと迫るハンマー、拘束はまだ続いているので避けるとアタッカーBに直撃は間違いないし、あの重量のハンマーをアタッカーAが受け止められるとは思えないので、どう転んでも大ダメージは与えられるだろう。


アイテムボックスから予備の刀を取り出して万が一に備えて構える。


アタッカーAはハンマーが当たる寸前に大剣を振り下ろす。

光を纏った大剣がハンマーを弾き返すが、完全には威力を相殺することは出来なかったようで後ろへ飛ばされたところをアタッカーBが受け止める。

まさか弾かれるとは思ってもみなかったが、2人共にダメージはあったはずだ。


≪魔王≫が10になった時におぼえた【ダーク二―ドル】を唱えて抜刀の構えをとり集中していく。

発動と共に10cmくらいの闇の針が無数に出現して2人目掛けて飛んでいく。


斧と大剣でガードや切り払っているが、少しずつこちらへの意識が薄れていつようだ。

【ダークニードル】の効果が終了間際に【ダークスラッシュ】を放ちその後ろを駆けていく。


2人の位置取りを確認し【ダークスラッシュ】を切り払った大剣を避けてアタッカーAの首筋へ向けて刀を振り上げる。

それなりの手ごたえを感じつつ、もう一歩踏み込み今度はアタッカーBの首筋に目掛けて刀を振り下ろす。

斧の柄でガードされたが峰に手を当てて角度をずらしてそのまま首に刃を入れる。

振り返るとアタッカーAも消えて行くところだったのでうまく倒せたようだ。

効果音ととも獲得したスキル経験値などが表示される。

その後も0時までに数パーティー訪れたが何とか全勝で終えることができた。

公式サイトのランキングは、0時時点でのポイント差での順位のため現在自分が何位になっているのかは分からないが、今朝確認した段階でのポイント差以上は稼いだので何とか10位以内に入ってほしいものだ。


イベント終了のアナウンスが流れたのでエアリスの店に行き、拠点にしていたプレイヤーやモンスターたちと打ち上げを開催した。

2時間ほど食事や今回のイベントの愚痴や意見交換を済ませてログアウトした。


ヨウ

装備スキル


≪魔王10≫≪属性付加28≫≪孤軍奮闘36≫≪武運3≫

控えスキル


≪中級採掘28≫≪中級鍛冶22≫≪初級革加工42≫


読んでいただいてありがとうございます。

誤字・脱字・感想などありましたらよろしくお願いいたします。

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YouTubeにて主題歌配信中「魔王様はじめました」
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