速水 璃砂の転生話(月夜の闇猫)
何時も通りの朝だった。
早くもなく遅くもない時間に家を出て学校に向かうために電車に乗り込んだ。
何時もなら通勤ラッシュで満員の電車なのに誰も電車に乗っていない。異常しい。
身の危険を感じ降りようとした瞬間、電車は動き出した。
窓から見える風景はいつもの風景と全く違う。
「電車を乗り間違えた?」
思わず呟いた言葉は、とても頼りない。
1年半、毎日のようにあのホームからでる電車に乗り学校に行っていたのだから。
ガタン。
聞き慣れた電車が止まる音。
電車の扉が「降りろ」と命令するかのように、勢いよく開いた。
「電車の癖に私に命令するのです?」
ふふふ、と低い笑い声が響き渡る。
ビクッとするように電車が揺れたのは気のせいだろう。
イライラするが仕方ない。早く降りてもとの駅に戻らないと行けない。
降りた瞬間目に入ったのは
指から銃を放っているような同い年位の少女と追い回されている猫(ジャンプ力が異常)
寝てる男の人。
諦めたように笑う偉そうなお年寄り。
ギンギラギンの成金趣味な格好の大量の大人。
「あぁ。新しい転生者か。」
偉そうなお年寄りが話しかけてきた。隈が酷い。
「お主、名はなんと?」
人に名前を聞くときは自分から名乗るべきですよね?
「黙秘します。状況説明を求めます」
「儂がお主たち転生者を召喚したこの国の王で…」
はあ?召喚した?
「召喚=誘拐って分かってます?即慰謝料を請求します。そうですね…。この国の国家予算の10%でどうですか?」
ニコリと微笑むと老人は顔を真っ青にして後退りした。
「うっ。そ、そんなことは後にしよう。ステータスと念じてくれ」
ステータス?と心の中で考えた瞬間
名前:リサ( 速水 璃砂)《♀》
HP:100
MP:100
攻撃:26
防御:13
速度:38
スキル
言葉の刃
言葉を文字通り刃として飛ばせる。MP3~
女帝の威厳(黒)
相手に威圧感を与える。MP0
交渉事に有利な能力。
装備 公立高校の制服
教科書
筆記用具
言葉の刃?言葉を武器に出来るのでしょうか?
物は試しです。
「なかの物を傷つけないように宝物庫の扉を切り刻んでください」
そう呟いたとたん。
薄い黒光りするチャクラムが、一つの扉に向かい扉を切り刻み始めた。
「ほ、宝物庫の扉が…」
王様が泣き崩れてます。
あれ、猫を追い詰めていた方がこちらに向かっていい(黒)笑顔で宝物庫を見詰めています。
仲良くなれそうです
こ、こんな感じで良いのでしょうか?ガグガクブルブル。