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古代転生~目が覚めたら原始地球~  作者: Flaria495


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第十話 "白の光"

(し、白色? 

 まじか)


 彼は目を見開いて白色の光を見る。

 ここ最近で一番の驚きだ。

 まさか白色の光が出てくるとは思っていなかった。

 この光は四大元素ではないのか?

 今までずっとそうだと思っていたが、白色の光が出てきたせいで違う可能性が出てきた。


(え、これ四大元素由来の光じゃないのか? 

 ……でも色と元素は一致してるし)


 白色の光が強すぎるせいで他の色は薄くなっているが、よく見ればここまでにあった四つの色も見える。

 見える色と今までに起きた出来事を考えれば、前世にあった四大元素の法則と完璧に一致している。

 だが、白色だけは分からない。

 もしや四大元素ではなくて五行の方だったのだろうか?


(……分からないなぁ)


 彼は八の字に眉を寄せながら呟いて前へ進み始める。

 今までならある程度何が起こるのかの予測をすることができたが、白色の光に関しては全く分からない。

 分からないというのはかなり怖いが、どれだけ進んでも何かが起きることは無い。

 強いていえば白色の光が強くなって、他の色がどんどん見えなくなってきたくらいか。

 光源に近づいていると考えれば、光が強くなるのは当然だろう。

 ただ、何故白色の光だけ強くなるのだろうか?

 こういうのは全ての色が強くなるものだと思うが。


(また目には見えない変化なのかな?)


 現状変化を感じられないのは緑の光のように、目には見えない大気に干渉している可能性が出てきた。

 それならば目に見える範囲で異変が起きないのも納得できる。

 大気を視認することは不可能だし。


 ただ、白色の光が出てきたせいで、これまでの光が四大元素的な概念じゃ無い可能性が出てきたのが問題か。

 可能性としては五行相克という概念だが、五行には大気という概念は無かったはず。

 覚えている限りだと木火土金水が五行の概念なので、大気に干渉するような考えはないはずだ。


 それに、よく考えれば黄色い光もなんだかおかしかった。

 身体が土や岩に変化したので、てっきり地属性的な何かだと思っていたが、身体が土や岩に変化するのはどう考えてもおかしい。

 これが水色の光みたいに、身体の中へ土や岩を生成するのならばまだ納得できたのだが。

 いや、そもそも四大元素や五行じゃない完全な別概念の可能性もあるか。

 その場合はもはやお手上げだ。


(にしても何も起きないな。

 ひたすら眩しいくらいだ)


 彼は腕を前に翳しながら歩き続けているが、いつまで経っても異変は起きてこない。

 体内からは水の音が聞こえるし、地面はここまでと同じように変化し続けているので、光の影響が無くなったわけではないのだろうが……。


 白色……白色……と、前世で似たような概念が無かったかを思い出していると、一つだけこの白色の光が何なのかの説明が付く概念を思いついた。


(……そういえば、四大元素にはエーテルっていう概念があったな)


 これが四大元素であると仮定した場合だが、白色の光はエーテルなのではないだろうか。

 前世においては、エーテルはどっかの偉い人が提唱した五つ目の元素で、星々を構成する元素だったような思い出がある。

 エーテルもよくアニメやゲームに出てくる要素で、大体は何物にも染まっていない純粋なエネルギーのように出てくることが多い。


(となると、この白色の光は純粋なエネルギーだから何も起きないってことかな? 

 指向性が何もないからただ漂ってるだけ、みたいな)


 そう考えると何も起きない理由に説明が付く。

 例えばこの白色の光に"破壊"みたいな指向性を持っていた場合は、地面も身体も粉々になっていたのだろう。

 ただ指向性を持たせる意思がないため、ただの純粋なエネルギーとして放出しているのではないだろうか。

 赤色や黄色の光が現象として発生したのは、既に火や地などに染まったからと考えれば説明が付く。

 火や土は誰かの意思が無くても、そこに存在するだけで焼いたり大地になったりはするわけだし。


(……この光を発生させているのは生物ではなさそうだな)


 ここまでの仮定が正しいのであれば、この光を発生しているのは生物ではないということになる。

 生物ならば本能という意思をもっているはずなので、この仮称エーテルに指向性を持たせることができるだろう。

 植物ですら太陽の方向に伸びるくらいの本能はあるので、植物ですらないのだろう。

 まあ、この白色の光がエーテルかどうかも分からないのだが。


(とりあえず、何も起きないならいいや)




 ~~~~




 彼が体内から聞こえる水の音を聞きながら歩いていると、


(……あれ? 光が前から来てない?)


 光りを遮るために翳していた腕の周りの光が見えなくなっていた。

 腕を下ろしてみると前方から光は見えない。

 後ろへ振り向くと、目に強烈な光が飛び込んできた。

 どうやら目的の光源を通り過ぎてしまったようだ。


 引き返して再び光源の方へと向かうが、その後も何度か光源の発生源を通り過ぎてしまう。

 

 彼が何度か通り過ぎるのを繰り返していると、ある時に窪んでいる場所に足を取られて転びそうになってしまった。

 少し足を擦りむきながらも足元を見てみると、そこにはお椀サイズの窪みが開いているのが見えた。

 そして、窪みの中央には楕円形の綺麗な石が鎮座している。


 未だに強烈な光は発生しているが、なんとか楕円形の石の姿は見ることができる。

 真ん中へ円形状に白い色が入っており、その四隅には赤色、黄色、緑色、水色の四色が綺麗に配色されている。

 どう見ても自然にできたとは思えないほど綺麗な石だ。

 これが光の発生源であり、今までに起きた不思議現象の原因となった物体だろう。


(これは……石というより宝石かな?)


 この時代にある宝石といえばジルコンくらいだが、色が五色もあるのは変だ。

 宝石には詳しくないので確信をもっては言えないが、普通は一色か、多くても二色だろう。


 ひとまずは宝石だと仮定して、しゃがんで宝石を手で触れた瞬間、周囲を照らしていた白・水・緑・黄・赤の光が全て消え去り、宝石から大量の何かが身体の中へと流れ込んできた。

 彼は光が消えたことへの疑問を挟む暇もなく、内側から焼けるような痛みを覚えた瞬間、意識が消し飛んだ。



 彼が意識を取り戻した時、まず初めに耳に入ったのはカンッ、という甲高くも綺麗な音。

 次に下側から発生している白が強めの五色の光が視界へと映りこんだ。

 下を見てみると、先ほどの宝石が地面に落ちている。

 もう一度手に取ってみると、再び何かが流れてくる感覚と共に、再び意識が途絶えた。



 彼は意識を取り戻して最初に宝石から少し離れた。

 別に死んでもいいが、まずはこの現象が何なのかを考える方が先だ。


(今のは……内側から膨らんで破裂したのかな?)


 先ほどの死因は、内側から破裂したのが原因だろう。

 死んでも蘇る能力では何故か、復活しても死体や血液は消えるようなので、辺りの様子からは分からない。

 ただ、恐らく間違ってはいないはず。


 ではなぜ破裂したのかだが、原因は間違いなく宝石から流れ込んできた何かだろう。

 思考する際に面倒なので、流れ込んできた物を魔力と仮称しておこう。


 この宝石の効果は、かなり広い範囲へと影響を及ぼしていたはずだ。

 ならば元の宝石から流れている魔力は途方もない量だろう。

 そんな途方もない魔力が、一気に身体の中へと流れ込んできたせいで破裂した、と考えるのが一番納得できる理由か。

 触れた瞬間に光が消えたのも、周囲に流れていた魔力が全て身体の中へと流れ込んできたのだろう。


 あとは、身体が許容できる魔力の量を越していたのも原因か。

 空気を入れ過ぎれば風船は破裂するように。広範囲に影響を及ぼすほどの莫大な魔力が、身体という一つの容器へと流れ込んできて、外側の耐久力と中身の許容量が足りなかったせいで破裂したのだろう。


 ここまで考えたことから導き出される結論は、


(よし、耐えれるようになるまで破裂しよう)


 ただひたすら触れては破裂するのを繰り返すことだ。

 今までの経験から考えれば、この破裂にもいつか適応する時がくるはず。

 適応することができたのならば、広範囲に影響を及ぼすほどの莫大な魔力に耐えれる身体になったことを意味する。

 そこまでいければ宝石を観察することができるし、魔力と仮称しているエネルギーの考察もできるようになる。

 そしてこの魔力を操作することができれば、魔法まではあと一歩なはずだ。


 魔法を使えるようになったら色々とやってみたいことがある。

 特に黄色の土属性はやれることが多そうだ。

 物体を土や岩へと変化させれるのならば、他の物にも変化させれるだろう。

 例えば、土を鉄にしてみたり。

 ああ、とても楽しみだ。

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