第六章 中学生期
中学生になって、いじめっ子とは離れた。
ほっとしたのもつかの間、なんと私はクラスの委員になった。
別に人望が厚かった訳でも、人気があった訳でも無い。
出席番号のTOPの男子と、べべたの私がなったのだ。
このクラスは男女が対立していた。
掃除は半分に分けて競争した。HRで決める内容がある時は決まらなかった…
男女の数が一緒だったからだ。
だが、二度結束をした。球技大会と先生のボイコットの時である。
球技大会は、雨の中男子がサッカーをしているのを応援した。
優勝した時は嬉しかった。男女一丸となって喜んだ。
もう一つは、習字の先生のボイコットだ。
もう理由は覚えていないが、かなり私たちは切れていた。
よって私の提案で、全員が机を後ろ向けて彼女をボイコットした。
担任が来るまでに元にもどしたのだが…(担任の竹林先生は厳しく優しい)
彼女の行き先を私は知らない…
私は、クラブは始めバスケットに入ろうと思っていた。
しかし、一緒に入ろうとした友達と喧嘩になった。
私はバスケを断念した。なぜなら、その子の姉が先輩だったからだ。
別の友達に水泳部に誘われた。仮入部をした。
が、仮入部のはずが、入部になってしまった。
私は4月の寒さの中、普通のプールで泳ぐこととなった。
最後に風邪をひくからと、薪で炊いたお風呂に入るのが面白かったが…
だが、このことが私の人生を大きく変えたのだった。
私は小学生の時は肥満児だった。
が、クラブ活動をするにつれて、痩せていったのだ。
半端な練習ではなかった。日に7~8キロ泳いだ。
朝普通にご飯を食べて、お弁当は男子並。
家に帰ってからも、ラーメン食べてから夕食を食べた。
だが、夏本番には、10キロ痩せていた…
私は初めて、流行の服を友達と買いに行った。
私は小学生の頃から塾に通っていた。
そこの1年年上の男の子が好きだった。
彼は剣道部だった。プールの横が武道場だったので毎日会えた。
剣道部には、小学生時代のクラブの後輩が居た。
私は好きな彼を見つめていたのに、いつもからかってくる後輩だった。
オメェーじゃねーよ!と思いつつ、剣道部を熱く見つめる私だった…
彼が好きと言う“クイーン”“レッド・ツェッペリン”を聞きまくった。
ロックなんて良く解らない私だったが、幸せだった。
一度は、水泳部の後輩と彼の家を探しに行った私だ。
昼休みには、彼のサッカーをする姿をずっと見ていた。
塾でも熱いオーラを出していたのだが、とうとう彼には伝わらなかった。
長い片思いの終末は、私の移り気だった…
一年生の時、一年用のトイレがいっぱいだった。
生徒会長を見たのだが「へー、トイレに行くんだ…」って感じだった。
で、仕方なく三年生のトイレに(そこが一番近かった)。
入ろうとした時、ん?!生徒会長~?!
だってだって、今あっちのトイレで… ぞぞぞ~!!
後で知ったのだが、彼は一卵性双生児だった…
二年生の時、数学の先生が授業を進んでいる事を理由に、
みんなでリクリエーションをしようと言った。
が、おそらく他の教師の反対があったのだろう、取りやめになった。
教室はブーイングの嵐。だが、そこは中学生、先生の都合も理解出来た。
そこで、授業が始まろうとした時、まだブーイングのやつが…
彼は当時不良グループに入っていて疎ましい存在だった。
みなが黙る中、あまりにひどかったので、私は切れた。
「黙れ!うるさいんじゃ!!グダグダと… いいかげん大人になれ!」
「なんやと!約束破ったんはそっちじゃ!」そりゃそうなんだが…
「じゃかあしい!あかんもんはあかんのじゃ!いいかげんにせい!!」
「なんやと~!!」その後は押し問答…
切れまくった私は、「帰る!!」と、暴力沙汰になる前に教室を出て行った。
だが、そんな時間に帰ると叱られる。私は近くの森で時間をつぶした。
うっかり寝てしまい周りが薄暗い。慌てた私は道を探して帰った…
帰ると母が驚いた。友人が数時間前に自転車と鞄を届けてくれたからだ。
私は母に叱られた。が、心配をかけたが私は間違っていないと確信した。
が、罰は当った… その夜、うるしに被れて人間でない私が居た…
色々なエピソードがあるせいか、クラブの先輩が居るせいか、
近所の神社に、不良グループがたむろしていても平気だった。
たまに絡まれたが「何よ!!」って言うと先輩が「行け行け」と手で合図してくれた。
私は、つるんでしか何かを出来ないやつが嫌いだった。
だからその後、私は負けたくなくて学校に行ったが、喧嘩になったやつは来なかった。
ずっと… 二年生の間は…
二年生の冬休みに、いとこ達とスキーに行った。
過去二回しか行った事のない私は、とても喜んだ。
朝の4時にいとこの家を出発。メンバーは、私の叔母・そのご主人・いとこ・私だ。
朝が早かったので、お昼を過ぎる頃私は車で眠っていた。
叔母の悲鳴で目が覚めた!前には対向車が!!
思いっきり私は頭を前の座席に打ちつけた!(いとこと後部座席に居た私)
叔父のとっさの判断でハンドルを切り返したため、叔母のみの怪我にとどまった。
それから、護送車のような車で警察に連れて行かれた。
叔父の事情徴収の間、警察の人は親切だった。
が、そんなんで私の気が晴れる訳ではない!ず~っと、ムッとしていた。
そのうち、叔母も病院から戻り(手を3針ほど縫ったらしい…)、
当日泊まる予定の所には、当然行けず警察の紹介してくれた旅館へ。
ここの旅館は、コタツの周りに布団をひいて足を突っ込んで寝る。
そんな寝方をした事が無い私は、変?!絶対に変!!と思った。
あ~あ、後数時間という所まで来ていたのに…。と、私は心の中で思った。
次の日の朝、私たちはスキー場に出発した。
叔父の車はもう駄目だったので、バスで向かった。
人間って一度事故を体験すると、恐怖心がつくのを私は知った。
バスの前方が怖いのだ。運転手の後ろに座り、前を睨んでいた私…
私が見ていてもどうなるものでも無いのだが…
スキー場ではそれなりに楽しんだが、初日の最後にまたまた…
方向を間違えスキー場の外に出て、自分の胸まで雪に埋もれたのだ。
自分の周りには人は居ない。仕方なく、手で周りの雪をかいて空間を広げた。
なんとかしゃがむ事が出来る空間を作り、スキーをはずした。
で、スキーをかかえてスキー場まで歩いた。雪をかきわけながら…
その日私は誓った。スキーはもう二度としないと…
三年生の時、クラスメートの男子を好きになった。
一緒のグループだったので、よく他の女子が気を利かせてくれた。
彼の親友も結構協力的だった。(私が魅力的だったから?!)
だが彼にとっては、私はただの友達だった。
ある日、彼の親友が不良グループ(例の喧嘩のやつね)に絡まれた。
彼は助けた。が、不良グループは、彼を殴る蹴るをした。
私は切れて、ほうきで殴りかかった… 先生が来た。
私はほうきを収めた。彼は血を流していた…
その後家に帰った後、救急車で病院に行った彼。
不良グループをぶっ殺そうと思ったが、友人に止められた。
「eまで、怪我したらどうするの?!」いや、殺す覚悟だってば…
しかし、両親の事を考えると、出来ずに毎日を送る羽目になった。
いや、もしかしたら、殺すことへの恐怖があったのは私かも知れない…
好きな彼の為に、千羽鶴を折った。
クラブも有り時間が無いので、授業中にも机に隠して折った。
1週間程で折れたので、届ける事に。
友達とお見舞いに行った。恥ずかしかったが、嬉しかった。
お母さんが「千羽鶴ありがとうね!」って言って下さったから…
しかしその次の日、他のクラスの女子に非難された。
どうも、彼には幼馴染の女子が居たらしい。
その子も千羽鶴を折ったが、私が持って行ったので諦めたとか…
でも、必死度だと私は思う。好きなら必死に頑張るよね?!
授業中にするのは良くないが… だが、
教室に来て「私婚約してるの~!」と幼稚園時代の約束を言うやつに
私は負けたく無かった。だって、親友の男の子曰く、
「あいつは何とも思っとれへんで~!」と言ってくれたからだ…
好きな彼は、空手を習っていた。はっきりいって強かったはずだ。
なぜ、負けたか。彼はお父さんとの約束を守っていた。
「空手を習ったら、喧嘩に空手を使うな。」だから、手を出さなかった。
それを聞いた私はますます、好きになった… だが、彼はしらんぷり。
それどころか、他の男子が私を好きだと噂が立ったので最悪。
私を好きだと言うZ君はアンパンマンのような顔だった。
悪い子では無かったが、守られたいタイプの子だったのでパス!
なんで、好き好んで男子を守らなければならない!!
私は白馬の王子様が良いのだ。守られたいのだ!
強くても、女は女… (これが悲劇の素!)
受験期が来た。私たちは9月末でクラブを引退した。
だが、その後私を襲ったのは悲劇だった。
まずは、腎盂炎にかかった… 不潔にした訳では無いのだが。
治ったと思うと、直ぐに急性腎臓病に…
それからの食事は最悪だった。魚の水煮… おかゆ。など等。
食べるの大好きの私は悲しかった。
だが、我慢しなければ、歩くことさえままならない私だった…
高校受験の為、不規則な生活に突入!
我が家は、父の命令で公立高校しか行けない。
いとこがみんな公立高校に通っていたからだ…
私は行きたい高校が有った。昔田舎のおばーちゃんに預けられていた頃の
遠縁のお兄ちゃんの学校だった。彼はハンサムでスタイル抜群だった!
彼が、競技会場では私にプレゼントをくれた!女心をくすぐる人だった。
水泳部の殆どの女子が彼の待つ高校を志望校にした。
中学生活最後の懇談会。
この調子だと志望校はOKだが、万が一を考えてランクを落とせと言われた。
うんにゃ、これだけは譲れないと私は頑張った!
先生は痛いところを突いてきた。「N君はN高校だし、一緒よ。」
嫌だ!好きな人とは通いたいが、I高校の水泳部に入りたい!
ましてや、水泳部の女子の殆どが志望校なのに…
自分だけがランクを落とすなんてとんでもない!!
母も公立を落ちたらと、私が心配だったようだが、頑として譲らなかった。
仕方なく、母は先生と相談して私に私学を滑り止めで受けさせた。
その面接で面接官に、笑われたのは私だけだったに違いない…
滑り止めにも合格し、後は本番あるのみの私だった。
私はテレビっ子だったので、よくコマーシャルも覚えていた。
受験内容よりも、そっちの方が大半を占めていただろう…
試験当日、神は私に味方した。答えがコマーシャルソングにあったのだ!
鼻歌を歌いながら答案を書いている私を、不信に思った試験管は、
試験の間中私の前にいた。何か嫌な感じって思いながら回答した。
これで受かっていれば母は安心してくれるのだろう。
卒業式の次の日が発表日だった。
私は友人と一緒に発表を見に行った。
目が悪い私は友人に見て欲しいと頼んだ。
「無いよ!!」と友人が叫んだ!嘘?!と目を凝らして探すと…
あった~。友人は一つ番号を間違えていたのだ!(おいおい…)
よかった~!これで受からなければ、
母はまた父と喧嘩をして、私を私学に通わさなければならなかったから。
よかった!よかった!が、好きなN君とのお別れだった…
思春期の恋心、どなたにも経験あるあるかと。
恋心ある彼とじゃなく、この後、親友だった彼の友達に助けられる人生になるとは…