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9.檀


沢木耕太郎氏著


「沢木さんて素敵ねえ」とハルキさん(村上春樹氏)の奥さんも言ったらしい(ハルキさんのエッセイで読んだ)、ノンフィクション作家の巨人沢木さんの本です。


沢木さんと言えば「深夜特急」なのかな?そちらもちょこちょこ読んだ事があります。あと「春に散る」は実家が朝日新聞だったので連載をちらちらと読んでいた。


そんな中の「檀」。こちら不倫ものになります。檀とは檀一雄という作家さんで自分の不倫を「火宅の人」という本にした人です(そっちは読んだ事ない)。


「檀」の主人公は不倫をされる檀の妻。おまけに実話。なので不倫と聞くだけで気持ち悪い方は読まない方がいいかと。


内容は意外にドロドロしてない、と私は思う。夫の檀も妻に対して家族としての情はちゃんとあるように感じました。でも不倫はする。


妻が淡々としていて、でも夫への想いはあり(愛のような違うもののような)、意固地になったり葛藤したりして、でも日常は続く、みたいな感じの話で妙に心に残りました。


私が好きなのは檀が小児麻痺の息子をあやすシーン。夕暮れのシーンだったような……温かいけど切ないです。


沢木さんの本では「凍」も好きです。何なら「檀」は持ってないくせに「凍」は持ってます。

こちらも夫婦ものですが、不倫ではない。登山家の夫婦がギャチュンカンという厳つい名前の山に挑む話です。ガチの冬山で命懸けのため、甘さは一切ないけれど、互いに信頼し合っているのがいいです。


凍で好きなのは、妻が布団を打ち直しているのを見て、夫の両親が二人の結婚に納得する所。両親が「現代日本において、布団の打ち直しを出来る女性がいるとは……嫁はこの子しかいない」みたいな感じになってて面白かった。


私は夫婦ものが好きみたいだ。

そしてちょっと登山も好きでして(超メジャーな夏山にしか行かない程度です。もう何年も行けてないけど泣)、それもあって凍を買ってしまった。山が好きな方にはこちらもお勧めです。



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