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29話
「マジで何もないな…」
「誰のせいだと…」
「だから俺のせいだって言いたいのか!」
本当にやめてほしい…。
またバレないように、背を向け逃げる。
一周はしてきたが、中は見てない。
草木を掻き分けて、行く。
難しいことを考えても答えは見つからないのだ。
木の実などがあるわけでもない…。
一面緑。右も左も上も下も前も後ろも。
青臭い感じもするが、そこまで酷くはない。
何かがいるようにも感じない。無人島なのか?
そもそも一人で大丈夫なのか…?
気にしても仕方がないか…。
―
何かがおかしい。
一周するのに1時間くらいだったはずだ。
すでに1時間以上は歩いているはず。
反対方向に出ておかしくないんだ。
なのに、一切何もない。
緑。
緑。
緑。
バグだろうか?
真っ直ぐ…真っ直ぐに…。
本当に真っ直ぐだろうか?
何かがおかしい。
真っ直ぐ歩いているはずなのに。
何も景色が変わらない気がする。
緑が切れない。
これは…。出れないのかもしれない。
よくある迷いの森…みたいなものか。
何が誘因かわからない。
しかし、足を止めることも踵を返すことも無駄みたいだ。
どれくらいかかっただろうか。
何も…変わらない。




