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26話
「おっそーい」
すでに美味そうなのを食べている。
追加で頼む。
意外なことに釣り人の彼は肉料理を食べていた。
「いや、釣ることは好きだが、好きなのは肉料理だ」
と言うことだった。よくわからない。
ゲーム内だと味はあるが満腹感は得られない。
一種の回復行為だ。
「今日はここまでかな。明日船に乗って移動ね」
「わかった」
―
「…すまん」
金がない。
彼は金がない。
どうしても金がないと船には乗れない。
あるのは力と体力だけ。
昨日食べた肉料理で金がなくなった。
「船乗るにもお金が必要かぁ…」
「それはそうかぁ…」
ゲーム上、金の受け渡しは不可、物品の受け渡しは可能だが、買取などは不可能になる。
なので、金を稼ぐ必要がある。
「すまないな」
海に戻ってきた。
と言っても、基本見ているだけ。
釣り人らしからぬ、ファイティングポーズで一撃一撃屠っていく。
攻撃を出す暇もなかった。
遠くから支援をかける。
これだけで十分だった。
見ていて爽快。
高い防御力、高い抵抗性、高いHPを一撃で屠る。
俊敏性がないのが幸いか。
1時間もしないうちに金が稼げた。
アイテムもドロップして無事街に戻ってくる。
船は1時間に一度。
アイテムも売買し、準備を整える。
「レッツゴー!」




